店主日記
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至福の時間
2022年10月17日
このごろ、目覚まし時計で目が覚める。そりゃあそうだろうと思われるかもしれないけど、目覚ましが鳴るまで眠れるようになったということだ。妻が亡くなって、眠れなくなった日々が続いた。そして今やっとぐっすりと眠っている。だが、妻に対しての、懐かしむ思いはより強くなったのはどうしてだろう。

晴れてたら、木漏れ日の美しいあの道を通って西の原に着いた彼女、いったんここで車を停めたらしい。そしてやがて再度走り出した。ほんの少し走ったところに牛が放牧してあるのに目が留まった。これから秋桜畑に向かうのだろう。

私が彼女と知り合って話すようになってから3年近くになる。極たまに、落ち着いて話し合うことがある。二人に共通する所は、長生きしたくないねってことだ。決して死にたいってことではないが、足腰立たぬまで、そこまで生きたくないねってことだろう。私の人生を振り返る時、変化が多すぎたって、そう思う。生きることって、辛いねってそう思う。今、彼女は何を思って生きてるのだろうか。
明後日の定休日、私も三瓶山に行ってみようと思う。49日の法要の後に泣きながら走った北の原に向かう上り坂。妻との思い出を胸に走ろうと思う。西の原に車を停め、コーヒー飲みながらサンドイッチかじって文庫本を読もうと思う。今の私にとっては至福の時間だ。
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三瓶山
2022年10月16日
仕事でも、プライベートでも行くことのある事務所であの女性は働いている。ドライブ好きな私は、四季折々の風景の見どころをよく知っているのでその情報を時々彼女に伝えている。今、三瓶山の麓は秋桜の見ごろだよって先日教えてあげた。

そして彼女、私のブログ、店主日記の愛読者でもある。ブログに使いたいからって写真送ってねとお願いしてあるので時々、ラインに添えて送ってくれる。今日はどこそこに行ってきたよってラインをくれる。その写真をテーマにして私が日常感じていることをブログに入れる。

先日も三瓶山に行ったよってラインをくれた。良かったら使ってねって数枚の写真もくれた。どうやら、この道は、三瓶山北の原から西の原に向かう天気が良ければ木漏れ日の美しいあの道だ。だが、その日は曇っていたようだ。

ドライブは、同じ道を走っていてもいつも違った風景を見せてくれる。晴れの日もあれば曇り日もある。雨の日だってまんざらではない。それがドライブの醍醐味だ。雨の日のワイパーの音は、青春に見たフランス映画を思い出す。そして苦しかったあの頃の日々の記憶が今になったら懐かしい。・・・彼女の物語は明日に続く
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秋
2022年10月14日
追加コロナワクチン接種の案内の封書が届いた。早い方がいいだろうと思い、今朝、やるべき仕事を終えてから出雲市の息子が入院中の病院に届けるために車で向かった。島根大学病院の前を通った時、落ち葉が風に吹かれて目の前の路上を走っている。トライアスロンのスイムを俯瞰するような、そんな様子で落ち葉の集団が路上を走っている。ああ、そうか。秋なんだ。だからなのか。

昨夜、前日に仕込んでおいた鍋料理を食べ終わって焼酎のお湯割りをちびりちびりと楽しんでいた。テレビのケンミンショーが終わる頃、なぜか涙がこぼれてくる。なぜ???なぜなんだ。そして、だんだん悲しく寂しくなってきた。悲しみを包んだ心を開いてみてもいないのに。10時過ぎたけど、たまらなくなってラインを送った。ごめんね、今君だけだ。寂しいよって言えるのは。
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勝山
2022年10月11日
岡山県の真庭市に勝山という町がある。藩政時代の出雲街道の通り道だ。松江市から勝山町に車で向かう時、いたるところに出雲街道の看板を見る。なにやら身近に感じれるのはそのせいかもしれない。

この城下町?宿場町と言った方がその雰囲気に似合っている「のれん」の町だ。以前、何気なくのぞいた店で聞いてみた。なぜのれんなんですかって。偶然にも、この店のおかみさんが作って玄関にかけたのが始まりらしい。次々と広まって、町並み保存地区を形成している商店や、民家の玄関に潤いを与えている。(参照・昨年3月3日に訪れて4日の日記にアップしている)

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秋桜
2022年10月10日
なんとなく、もの寂しくて保存の写真を楽しんでいた。楽しかった昔を懐かしんでいた。妻がいて、3人の子供たちがいて、それぞれに違った笑顔があって、楽しそうな雰囲気が伝わってくる。それを時代順に見ていたら、ふと秋桜の写真に心奪われた。何年か前の、季節的にはちょうど今頃写したものだろう。

三瓶山にはよく行った。歩き始めた長男を連れてピクニックした西の原。自閉症協会の人たちと、息子と二人の妹を連れて行った北の原キャンプ場。マウンテンバイクで山を下った東の原スキー場。そして妻とふたりで行った東三瓶フラワーバレー。そこ一面に咲いた秋桜の花。その時私が写した写真だ。
さだまさし作詞作曲の「秋桜」がある。山口百恵が歌って大ヒットした。秋になると、今でも時々ラジオで聴く。明日嫁ぐ娘、荷物を整理する母と娘の情景が描写されている。あの歌を聴くと、いつも思う。妻にもあんな気持ちにさせてやりたかった。娘にも、あの経験をさせてやりたかった。娘の結婚も、孫の誕生も知らずに逝ってしまった妻の声が聞こえてくる・・・




