店主日記

  • 黄昏迄 2023年10月29日

     さだまさしさんの、亡くした恋人、妻を歌った曲としては「黄昏迄」が人気があります。と、私の知らない人がメールで教えてくれた。昨夜も、何度も聴いて、そして今朝、youtubeで聴きながらこの店主日記を書いている。出雲の夕日にも似合う歌だと思うとも言ってくれた。宍道湖の夕日が水平線に沈み、いちばん空気の澄んでいるのが今時分だ。実に美しい。出雲大社の稲佐の浜に沈む夕日もまた格別だ。

     

     昨日の夕方、炬燵を出した。炬燵と言えば、毎年のように妻と喧嘩をしていた。喧嘩と言うより、言葉のじゃれ合いなのだろう。炬燵出そうよ、と出雲育ちの私。まだ12月にもなってないやん、と気の強い関西育ちの妻。もう寒いやんか、と私。あかん、と妻。炬燵好きの私と、炬燵嫌いな妻の、そんな会話が、今妻が目の前にいるように蘇ってきた。そして夜になって「黄昏迄」・・・思い出に浸れる歌は、心安らぐ。歌は、いちばんの友達なのかもしれない。

     

     おもしろいことに、私は昔、さだまさしに似てると言われた。その時は、いやいやとんでもないと、そう思っていた。そしてこの頃、そう言えば若い頃は似ていたかもしれない。そう思うようになった。眼鏡、こけた頬、長い額、鼻の形、いちばんは下がり気味の眉。

  • 息子よ 2023年10月25日

     定休日なので出雲市の息子に会いに行った。手を差し出したら握ってきた。いつまでもいつまでも離そうとしない。いつもこんなことないのに。連れて帰ってくれって、目が訴えていた。新しい入所先に申し込んでから、もう5年半にもなるのに。空きがなくて、いつまでも退院できないでいる。手を引き離したら、うつむいてしまった。

     

     辛かった。そんな息子を見るのが辛かった。苦しかった。無力な私が情けなかった。別れてひとり、エレベーターに乗った。誰もいないエレベーターの中で、手すりを握った瞬間泣き崩れてしまった。なぎさ、俺どうすればいい。

     

    川

     

     立久恵狭を通って帰ろうと思った。峠を越して、息子が入所していた施設前に出た。妻が、息子と一緒に何十回もこの車で走ったこの道を帰ることにした。CDでグレープの歌声を繰り返し繰り返し聴いた。店主日記、誰か私の気持ちを分かってくれる人がいるのに違いない。そう思いながら車を走らせた。立久恵狭、川なのに水の流れはたゆとうていた。

  • 見ていてな 2023年10月24日

    雲

     

     昨日は天気が良かった。水道局で調べ物をして法務局へ向かう途中の信号待ちだ。向かいの空の、雲の下に雲ができていた。二段重ねの雲、空にはそんな光景はいっぱいあるのだろうが、昨日はその神秘に妙にひかれた。この頃、やけに雲の形が気になってしまう。

     

     今日も早く目覚めた。仕事への緊張からだろうか。日課の墓参も早い時間になった。なぎさ。今日は大仕事。どんな仕事するか見ていてな。俺たち夫婦の幸せのために頑張るから、しっかり俺の仕事見ていてな。・・・やがて、眩しい太陽の陽が射してきた。

  • 秋桜 2023年10月23日

     早く目覚めたので早くに出勤してきた。天気の良さにひかれて、久し振りに事務所に隣接する交差点の歩道を掃き清めた。妻とふたりで仕事をしている時、この交差点から少し南のバス停までの歩道をきれいにするのが私の日課だった。だが、妻を失って、それをする心のゆとりがなくなっていった。

     

     ドライブ中、道端に咲くコスモスの花をよく見かけるこの頃だ。その度に、山口百恵が歌った秋桜の歌が心を巡っていく。「明日嫁ぐ私に苦労はしても笑い話に時が変えるよ心配いらないと笑った」そんなセリフを、いち度だけでも妻に言わせてやりたかった。月命日を数える度に、妻を想う気持ちが深まっていく。

  • カメムシ 2023年10月22日

     昨日の嵐で、今朝の事務所の玄関先に木の葉っぱが散乱していた。その掃き掃除をしている時、一昨日の夕方からやって来たカメムシが今も留まっているのが目にとまった。葉っぱを掃く箒がカメムシのすぐ近くで動くのだが、動じる気配はない。私の心を見透かしているようにも見えた。

    カメムシ

     

     私は、非現実的なことを信じる気持ちは全くない。あの世とか、そう言った世界があるなどとも思わない。死んでしまったら、人間だって虫だって植物だってみんな土に帰るだけだと、そう思っている。もし、私が死んだなら、火葬して粉にして海にでも流してほしいと思っている。

     

     だが、妻のことになったら全く違う考え方を持っている。妻はあの世に居て、雲の上から私のことをを見守っていてくれる。そう思っている。そう思いたいのかもしれない。このカメムシも、ひょっとしたら妻の魂を宿しているのかもしれない。虫がやって来ると、いつもそう思う。

     

     このカメムシは、飛んでいるだけで匂う、あのカメムシとは種類が違うようだ。背中の模様で、一昨日からここにいるカメムシだと分かった。なぎさ、そうだろ。

  • 八雲立つ 2023年10月20日

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     「八雲立つ 出雲八重垣妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」 これがここ出雲地方で歌われた日本最初の短歌だそうである。今日、午後になって外出した。我が社のある上乃木から浜乃木を通って嫁島に出ると宍道湖に突き当たる。道さえ混まねば車で5分余りの道程だ。嫁島で用事が終わったので宍道湖を回って帰ることにした。宍道湖の空が八雲で埋まっていた。西を見たら出雲空港の建物だろうか、それとも出雲市街地の物だろうか定かではないが、平素は水平線に隠れて見えないものが見えていた。蜃気楼による風景だろう。

     

     そうそう、「八雲立つ」は出雲にかかる枕詞だとか。蜃気楼の写真は、スマホで写したものをパソコンでトリミングして拡大したからぼけた。やはりスマホはスマホだと思った。一眼レフの解像力にはかなわない。

     

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  • カフェ エルプラスさん 2023年10月19日

     あ、カフェだ。通り過ぎて次の駐車場スペースでユータンした。洒落た建物があるなと思って横を通った時、見るとカフェの文字が。行かなくちゃ。そう思った。ひとりでのドライブ中、レストランやカフェなどに入ることはない。コンビニのサンドイッチで事足りる。そんな私が行かなくちゃと思った。入らなくちゃと瞬間に決意した。

     

    エルプラス

     

     ドアを開けた瞬間、やはりそうだと思った。カウンター、テーブル、椅子、みんな私好みの雰囲気を醸し出していた。丸太のままの太い木が柱になっていた。それにふさわしい窓の大きさ。ガラス越しに見える山間の風景、その雰囲気に融け込んだ「お好きなテーブルにどうぞ」の女性の声に心が癒された。店の片隅にある暖炉の中で、薪に火が点けられてわずかに炎をゆらしていた。

    店内

     

     7時半に目覚めた。卵とウインナーを焼いた。サラダにドレッシングをかけて焼けたパンにマーガリンを塗った。それにミルクを添えるのが私の朝食である。それを女性に話すと、私より優雅な朝食だねとよく言われる。そうかもしれない。意外に私はまめなのである。

     

     墓参を終えた10時前、国道9号線を西に向かって走り出した。宍道を抜け、木次を通過して奥出雲町に着いた。先祖の墓参のためである。鬼の舌震の入り口をかすめ、おろちループ橋を通って三井の原の分水嶺を超えて広島県に入った。そしてたどり着いたのが東城町川島にある素敵なカフェ「エルプラス」さんなのだ。

     

     私にとってはハイカラな(また古語を使ってしまった)、ハイカラすぎるカルボラーナを頂いて鳥取県に入って日南町を通り、米子市をかすめて午後4時半に山代町のスーパーマーケット「ホック」に帰ってきた。夜は、サケのちゃんちゃん焼き。・・・これが私の平均的な休日の過ごし方なのである。

  • 谷村新司 2023年10月17日

     昨日の夕方の帰り道、いつもは見もしない車のテレビのスイッチを入れた。いきなり、谷村新司の訃報。そうなんだ、亡くなったんだ。青春時代を同時に生きてきた谷村新司が亡くなってしまったんだ。なぎさ、彼の笑顔は二度と見れないんだね。君のいるそっちに行ってしまったんだね。そっと妻に囁いた。

     

     夕食の弁当は、いつもの近くのコンビニと違った、帰り道にあるコンビニに行く。この店との付き合いは最近からだ。だが、あの女性はよくレジで見かける。話したことはない、が、谷村新司が亡くなったねと言ってみた。彼女も、新司のことはよく知っているのだろう、私も先ほど聞いて、と、答えた。俺、彼のこと好きだったんだよって言った。瞬間、彼女の心がほぐれるのが分かった。彼には、こんな人間力があったんだなと、あらためて思った。

  • コーヒールンバ 2023年10月16日

    焼きそば この頃、フライパンで調理するのが妙におもしろくなってきた。冷蔵庫の中に焼きそばと野菜と豚肉の細切れがあったのでソース焼きそばにしようと思った。ソースはどうしようと再び冷蔵庫。これでいいやん。ケチャップとウスターソースを5対5、お、いける。これが昨日の夕ご飯だ。

     

     昨日の草刈りで、足の筋肉に少し違和感があったが今朝は心地良く目覚めた。西側にある寝室のカーテンを開けると、向こうの山の頂に太陽が射していた。ふとまた、妻の面影が心の片隅を通り抜けていく。雨が降っていたりするとそれが心を沈めるのだが、今日は違った。かえってそれが心を潤してくれた。

     

     事務所の玄関のガラスを少し開けた。裏側の窓ガラスも少し開けた。すうっと風が通っていく。ワイシャツ姿でちょうど良いくらい。快適さが心地良くて思い出した歌があった。1961年に西田佐知子が歌った「コーヒールンバ」。インスタントコーヒーを飲みながらYouTubeで聴いた。ああ、なんて心地良いのだろう。

  • 再び 2023年10月15日

     早朝に、自治会の清掃活動で草刈りをした。子供の頃から、いやというほど鎌は使ってきた。稲刈りや、牛の飼育の餌になる草刈りや、学校行事では植林の下草刈りもやった。だから草刈りには慣れているけれど、わずかな時間でも、早朝の活動は疲れる。そんな訳で、昼食を終えたころから事務所にいることが辛くなってきた。

     

    イチョウ

     

     ぶらっと行けて、駐車場があって、散策もできる場所、熊野大社に行ってきた。車を停めた。ぶらっとしてみよう。あのイチョウの木の芽はどうしたんだろう。9月3日に書いたあのイチョウの芽である。強く生きろと私を励ましたイチョウの芽である。え、愕然とした。皆きれいに刈り取られている。

     

     賽銭も入れず、車に帰ってきた。昨日今日は例大祭らしい。そのために、きれいにしようと切り取ってしまったのだろう。惨いと思った。必死に芽を伸ばしたのに。懸命に生きようと思ったのに。・・・でも、またしたたかに発芽していた。もう、紅葉するこの季節に、小さな青い若葉を発芽させていた。

  • 飛行機雲 2023年10月13日

     悪い夢でも見ていたのだろうか、目覚まし時計で起きた時、薄っすらと寝汗を感じた。布団から抜け出すと肌寒かった。汗が体温を奪うのだろうか。それもあるかもしれないが、気温が下がっているのだろうと思った。確実に秋が深まってきている気配がした。

     

     出勤して、机を拭こうと思った。布巾を水に濡らそうかそれとも湯にしようかと一瞬悩んだ。瞬間湯沸かし器でぬるま湯をバケツにためて布巾を絞った。湯で正解だったと確信した。もうそんな時期になったんだと改めて思った。先日まであんなに暑かったのに。

     

    飛行機雲

     

     営業準備終わって、かあちゃんの詩日記付けた。YouTubeでフォーク歌手の歌をしばらく聴いた。さあ、仕事しようかと思った時、何気なく空を見上げた。すっかり秋の空になっていた。そして飛行機雲が、その線幅を広げて間もなく消えようとしていた。

  • 勝山の想い出 2023年10月12日

     こがね色だね。・・・稲穂が、朝日に輝いていた。そして黄金に光って見えた。だから私はこがね色だねと囁いた。妻は黙っていた。でも、それを否定する気持ちはなかったようだ。うなずいているようにも見えた。昨日は皆刈り取られて稲穂はなかった。だが、国道181号線を勝山に向かって走っている時、そんな7年ほど前の記憶が昨日のことのように思えた。

     

     何かと、もの想う秋。誰しもセンチメンタルになってしまうのかもしれない。だが、心に悲しみという傷跡を残している者ほど、センチメンタルな深みにはまり込んでしまうのかもしれない。そんな時には、無理にはしゃいだりはしない。むしろ、悲しみという思い出の中にどっぷりと沈み込んだ方が、より心は、落ち着いていく。5年半の年月が、それを実行する私に育ててくれた。

     

    勝山町

     

     もう、ずいぶんも前に何度かやって来たことのある岡山県真庭市勝山町。しばらくご無沙汰していたが10年程前に、妻とぶらりとやって来た。その時、おやっと思った。町のいたる所の民家や、商店の入り口に暖簾を見た。以来、その雰囲気が気に入って何度も訪れている。その度に、この町は魅力を増していった。学校帰りだろう、すれ違った高校生が挨拶をくれたりするのも、この町の風情なのかもしれない。

  • 定休日初日 2023年10月10日

     朝食が終わって、その食器を台所で洗っていたら涙がにじんできた。その涙は嗚咽を誘った。・・・時々、私にはこんな気持ちの朝が訪れる。どんなに強く、人から愛される妻だったのだろう。その妻のおかげで、こんな私にも人を愛する力が芽生えてきた。いっぱいの想い出、有難うな。感謝している。

     

     今日はロングドライブするつもりだった。だが昨日の夕方、あることを思い出して今朝は出勤してきた。だから、ロングドライブの楽しみは来月か再来月に取っておこうということになった。10時に仕事が片付いたので安来市の清水寺に向かって走り出した。

     

     駐車場に着くと、濡れた舗装が太陽の光に温められて水蒸気になっていた。それが景色を霞ませて神秘的な感じがした。如何にも神聖な場所だなと思った。清水寺は閑散としていた。年配の夫婦だろう二人連れがいた。親子だろう、年配の女性とその娘さんらしい人がいた。この人も年配だが、一人旅のハイカラ(古語になったか)な美人女性がいた。

     

    宍道湖

     

     ステレオのボリュウームいっぱいにして妻との思い出のフォークソングを聴いた。比田を通って亀嵩、三成、木次、宍道を通って帰ってきた。途中の道の駅、「酒蔵奥出雲交流館」でアルコール分10度の「doburokuD269」を買った。今晩は旨いつまみ作ってこれで一杯やろう。

  • ロングドライブ 2023年10月09日

    ツユクサ 5月の連休前に、自家用車の後輪のショッカーに異音がするようになった。だから5月の連休はおとなしくしていた。以降、気分も乗らないので定休日も比較的静かな生活を送っていた。そして、地面をも焦がしてしまうような酷暑の夏がやって来た。しばらくの後、秋がそこに見えてきたと思ったら娘が一時帰国で孫を連れて帰ってきた。合わせて末娘も帰ってきた。娘達や孫の顔を見るのは嬉しかった。その喜びもつかの間、またひとりっきりの生活が帰ってきた。明日は月一度の連休の初日。秋の日の爽やかな空気の中を、思いっきり車で走ろうと思う。超ロングドライブを楽しもうと思っている。

     

     事務所裏の小さな草むらの中にツユクサが咲いていた。植物図鑑で確かめたら、花期は初夏から9月までとあった。じゃあツユクサ君。君はこれからしばらくは冬眠だね。俺はまだまだ頑張るよ。年内に片付けたい大仕事もあるからな。また来年会おうな。

  • 納豆チャーハン 2023年10月08日

     一昨日、いつものコンビニにおにぎりを買いに行った。いつもの店員さんがレジが終わった時に行った。お孫ちゃんまだいるのって。昨日、いつもの花屋さんに行った。レジが終わった時にこれはまだ独身の女性店員さんが言った。坊ちゃんはもう帰って行ったのって。同じように答えた。そう、寂しくなっちゃった。

     

     夕方が近づくと、毎日悩むことがある。今晩は何食べようかと。コンビニ弁当ばかりだと、野菜摂取が不足するし。だけど、調理するのもめんどくさいし。ご飯はあったし卵もあった。久し振りにチャーハンでも作ってみようか。チャーハン、久し振りだな。

    チャーハン

     

     冷蔵庫の野菜室に、しおれかけた長ネギを一本発見。お、これでネギチャーハンを作ってみよう。にんにくのみじん切りも加えて、半分出来上がったところで思い出した。もう食べてしまわなきゃいけない賞味期限切れの納豆が一パックあったことを。

     

     ねばつく納豆を半出来のチャーハンにぶち込んだ。そしてよく炒めた。仕上がりに、フライパンの淵に回しかける香り出しの醤油を少し多めに入れた。さあ出来上がり。お、いける。チャーハンのパラパラ感と、納豆の粘り感のバランスがばっちりだ。

  • やまさんの写真展 2023年10月02日

     頬ずりした墓石が夜露に濡れていた。あたりの叢はそれぞれの葉が夜露の粒に空の光を弾いて光っていた。朝8時過ぎの妻の墓所は陽だまりになっていた。しゃがんで妻に話しかけた時、背中に当たる陽の光の暖かさが気持ち良かった。今日はそんな爽やかな朝を迎えた。

     

     三沢の町に一つの神社がある。秋の例祭には相撲大会が行われていた。仁多町は昔から相撲が盛んな地なのである。その日、男の子全員がまわしを締め、小さな力士になって学校から神社にある土俵に出かけて行った。ある年、私の対戦相手はこの写真の主、山さんだった。半分自信があったが、いざ取り組んだら軽々と腰に乗っけられて背中から土俵にたたきつけられた。こんなに豪快に勝負がついたのは、私にもそれなりの強さがあったからだと自分を慰めた。悔しい思い出だ。

     

    山さん1

     

     先日の同窓会に集まった仲間、それぞれにある種の病を友にしている。この年齢になれば当たり前のことだ。その山さんが言った。俺もお前の仲間入りしたよって。だから、これで、病院に行かないだけだがと、元気げにするひとりを除いてみんな病と友達になった訳だ。

     

    山さん2

     

     病の話が当然に話題となる。そんな時、病、と言うより年齢には勝てないなと思っている先生が言った。とよみつ君は長生きするよ、と。自分でも本当のところは分からないが、長生きしたいと思う私もいる。だが、生きるより早く妻の所に行きたいなと、そう思う私もいる。だけど、先生の言葉は嬉しかった。全国の49の蜂の仲間へ、そして天国に行った仲間へ。また近況報告するな。

     

     写真は、山さんの三沢の生家で山さんが中秋の名月を撮ったもの。

     

     今日は3日。昨夕、山さんからのメールを見た。あの神社相撲、あれは俺の勇み足だったからお前の勝ちだよ。行事が見ていなかっただけだと。だけど、それにしても、あれは技で負けたんだ。相撲に負けたんだ。私の惨敗だったことには間違いない。やはり悔しい。勉学に負けるのは悔しくないが、スポーツに負けるのは悔しい私なのである。

  • 同窓会 2023年10月01日

     午前中はあんなに天気が良かったのに、午後になったら雨が降ってきた。天気予報は良く当たる。ポロシャツ一枚では肌寒い。ジーパンに履き替えて半袖Tシャツの上に格子模様の黒っぽいシャツを羽織った。ボタンは留めない。その上に全財産入りのリュックを背負った。これが私の普段着スタイルだ。すべてがよれよれだから、これでホテルのロビーに行ったりすると受付カウンターからいぶかしがられたりする。

    デザート

     

     傘を差してバス停に向かって歩き始めた。何もこの日に限って降らなくてもいいだろうに。雨はその強さを増していく。バス停にやって来たバス、乗車口が開かない。運転手が下りてきて開錠センサーをタオルで拭いた。ドアが開いた。センサーが感知しないほどに強い降りだったのである。

     

     30分後、「いと賀」に到着した。大女将が出迎えてくれた。先生も、ヒーちゃんも、山さんももう来ているらしい。これで4人がそろった。あと一人。これが仁多町立三沢中学校第18期生の松江メンバーだ。開催ちょうどの時間に、よっちゃんが到着した。乾杯の後、お互いの体調説明から同窓会は始まった。

     

     写真は締めのデザートだ。この日の昨日の、中秋の名月になぞらえてひとつひとつの品が丸くこしらえてあった。乙なって、こんな時に言うのだろうな。

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