店主日記

  • 息吹 2023年03月29日

     よく眠った。今朝起きたら9時少し前。慌ててパン食べて家を飛び出した。個人的な支払いを済ませて出雲市に向かった。息子に会って、その後出雲大社に行ってみた。神門通りを車で走った。人がいっぱいだ。今日も散策をあきらめた。

     

    息吹

     

     その後、平田町の宍道湖グレーンパークに立ち寄った。春休みだからだろう家族連れでにぎわっていた。それでもと思って公園内を散歩した。池に、多くのオタマジャクシが泳いでいた。農家生まれの私には懐かしかった。雪解けの田んぼの中を思いだした。そして木々の息吹も見た。爛漫の春なんだと思った。そこかしこに桜の花が咲いていた。

  • 娘達へ 2023年03月27日

    公園墓地

     

     写真は今朝8時に写した公園墓地の入り口の風景だ。桜が咲いている。すっかり、松江は春らしくなってきた。毎日この時間に墓参して、そして出勤している。墓守は安心して任せとけ。花も昨日生け替えた。宗の病院には明後日の午前中に行こうと思っている。月一度許された面会する。そして支払いも済ませる。

     

     今日は忙しかったから今夕方の5時、この日記を書いている。6時になったら帰ってシャワー浴びて一杯やる。深酒はしないから大丈夫だ。明日は朝早くから定期通院。血液検査の数値もこの頃悪くはない。風邪もひかないから安心しな。お前たちも達者で暮らせ。じゃあまたな。

  • 春の海 2023年03月23日

     国道9号線を西に向かって道の駅「きらら多伎」を過ぎて少し行った所に「手引ヶ浦台場公園」がある。そこの展望台から見る海の眺めは絶景だ。波ひとつない海。春の海、ひねもすのたりともせぬこの風景。白い小舟がひとつ、きらりと光った。再び江津市の桜江町の今井美術館を目指した。

     

    小舟

     

     美術館を後にして、ある人に行き先も定まっていないのに道を尋ねてみた。だからだろう、いぶかしかったのか何所に行かれるのですかと逆に尋ねられた。答えようがないから、何所へ行こうかと、と答えてしまった。そしたら、当もない旅なんですね、と。心の迷いを見透かされた気がした。

     

     愛車は江の川に沿って南下する。江の川の深みではたゆとうように流れは緩やかだ。小石が敷き詰められたその上を流れる浅瀬の川の水は早い。その流れはさざ波となって春の陽光を跳ね返してきらきらと光る。まるで宝石をちりばめたように。車外温度計は20度を超えていた。

     

     早い夕食を終え、2018年7月24日に掲載された私の新聞投稿「しみじみと感じる命の尊さ」を読み返した。今井美術館で渡部陽一氏の戦場写真展のことを書いている。江の川の濁流も書いている。そしてしみじみと感じる人の命の尊さと書いて作文は終わっている。何度も読むうち、涙がぽろぽろとこぼれてきた。そして今朝起きて、少しだけど吹っ切れたかなと感じた。

  • 写真展を見に行こう 2023年03月21日

     妻の5年目の命日が後一月と二日でやって来る。・・・あの年、49日が終わった頃から悲しみは日を追うごとに増していった。車で走りながら涙をポロポロとこぼした日が何回あっただろう。その頃、桜江町の今井美術館で渡部陽一氏の写真展があった。見に行った。その日、江の川を見ながら、そして泣きじゃくりながら車で走った。戦場を写した渡部氏の写真も、水害の後片付けをする人たちの姿も、私の悲しみを余計に強くした。だが涙は、悲しみという苦しみを和らげる効果があるらしいことも知った。そんな記憶が蘇ってきた。

     

     今ちょうど、あの美術館で写真展を開催している。地元の写真家二人の作品を集めたものらしい。そのことをテレビニュースで知った数日前、行こうと決意した。明日の定休日、あの日と同じ道を走ろうと思う。江の川を見ながら走ろうと思う。そして写真展を見てこようと思う。

  • 出羽ひな街道 2023年03月16日

     いつの日もそうだが、私は新聞を読むのは夜になる。前夜も、焼酎のお湯割りを楽しみながら新聞を開いた。ひな人形の写真に目がとまり、記事を読んでみた。ひな人形を見て回るイベントが邑南町であるらしい。よし、明日はここに行こう。決定だ。

     

     かくして昨日、朝8時に家を飛び出した。この時間の国道9号線は混む。山陰道を進んで出雲市で9号線に合流、西へと進む。大田市から大森銀山、川本町を経て邑南町に11時前に到着した。

     

    雛人形

     

     まず、出羽公民館の駐車場に車を停めた。中に入ってみた。大勢の人形たちが出迎えてくれた。一つ一つを見て回った。凛々しい人形。美しい顔。そしてあどけない子供びな。どれも個性豊かで楽しませてくれた。3月3日生まれの私にとってはみな兄弟だ。

     

     しばらく出羽ひな街道を散策した後、邑南町を後にした。来た道を引き返すのは好きではない。夕方までに帰ればいい、遠回りして帰ろう。広島県の千代田方面へ南下していった。標識だけを手掛かりに千代田へ千代田へと向かう。

     

     しばらく走った後、国道54号線に合流した。後はこの道を真っすぐ帰るだけ。走りながら今までの人生の思い出が走馬灯のように心にめぐっていった。繰り返し繰り返しめぐっていった。そして、人生っていったい何だろう。そんな疑問が頭をよぎった。そんな思案を他所に、車は順調に進む。帰ると、トリップメーターは300キロを超えていた。

  • 天気の良さにひかれて 2023年03月11日

     今朝、橋北の。・・・松江市は街の真ん中に大橋川(斐伊川1級河川)が流れていて街を南北に真っぷたつに分断している。北側を橋北(きょうほく)と言い、南側を橋南と言っている。我が社は橋南にあって、橋北のある同業他社に届け物をした。

     

     届け物が終わって、あまりの天気の良さにひかれて松江城の前を通ってみた。まだ朝の10時半だと言うのに、大手前駐車場に入り切れない車の列が続いていた。この駐車場を廃止して「交流広場」にしようと言う案もあるらしいことを思い出したがどんなものだろう。

     

    宍道湖

     

     そして道の駅「秋鹿なぎさ公園」に足を延ばそうと、そんな気持ちになって宍道湖北岸を走った。波ひとつない宍道湖。ずいぶんと昔には、こんな宍道湖も珍しくなかったが近年では珍しい。気候の変化からだろうか、常に波立つ湖面になってきた。だが今日は、湖水が陽光に照らされて水蒸気となって湖面を覆っている。なんて神秘的なんだろう。思わず、スマホで写してみた。黒く点となって見えるのがカモの群れだ。対岸に僅か山々の稜線が確認できる。

  • 読み返して 2023年03月09日

     イズモコバイモ昨日、この店主日記の写真の下に「2021年3月11日の日記参照」と書いた。そして今朝私もその日の写真を確認してみた。そして前後の日の日記を読み返してみた。そして思った。あの時は、まだ悲しみが満ちている。

     

     旅行支援もない一昨年の今頃、ひとりで出雲大社の参道を歩いていた。あの参道で、妻たち3人のグループと一緒に写真に納まった。彼女たちにシャッターを押してと頼まれて写真を写してあげた。その後どのくらいの時間が経ったのだろう、また他の人にシャッターを押してと頼んで私が一緒に収まっていた。

     

     私たちが出会った場所。懐かしい。昨日も散策しようと思った出雲大社の参道。今、人でいっぱいだ。あの時の静けさなどありゃしない。いつになったら静けさを取り戻すのだろう。ああ、出雲大社の参道をひとり静かに歩いてみたい。

  • 川本町へのドライブ 2023年03月08日

     9時に家を出た。公園墓地に寄って妻を誘った。今日は二人でドライブだよと言って妻を誘った。今日は、何としても負の淵から抜け出さなくてはならない。そう覚悟した心の内を見透かしてか車はエンジンの音をなめらかにした。遠くに山々の稜線がかすんで見えた。黄砂が舞っているのだろうか。春なのだと思った。

     

     昼ちょうどに川本町の旧JR三江線の旧川本駅に到着した。もう少し進めばイズモコバイモの群生地に着く。ワクワクしながら駐車場に車を停めた。そして自生地を眺めた。おや、イズモコバイモは?。案内の年配の男性によると、2月が寒かったから盛りはもう少し後になるとか。でも、ちらほらとイズモコバイモは地味だが可愛い花が咲きかけていた。

     

    イズモコバイモ

                2021年3月11日の日記添付の写真参照

     帰り、石見銀山から仁摩町に行ってみた。新しい道の駅「ごいせ仁摩」ができていた。国道脇でもないのに小さな町の道の駅にしては賑わっていた。その後、国道9号線に出てコンビニでバーガーを買った。遅い昼食だ。車を走らせながら食べた。しばらく走っているとなぜか、風景が曇ってきた。悲しいという感情ではないのになぜか風景が霞んでいった。スピーカーから聞こえる20歳のめぐり逢いを歌うシグナルの声が妙に心に染みた。

     

     道の駅、キララ多伎から海辺を通って出雲大社に向かった。久し振りで大社を散策してみようと思った。神門通りを走ると観光客で混んでいた。今日は人混みは避けたかった。仕方なく散策はあきらめて帰路についた。疲れた。200キロ余りしか走っていないのにひどく疲れた。だが、気持ちは逆に軽くなっていた。

  • 本当の春が 2023年03月07日

     先日、健康食品の勧めに訪ねて来た人がいる。私は長生きしたくないからと言って断った。早くあっちに行って妻と再会したいからと言って断った。こんな気持ちであることは間違いない。だが、私は何かにすがって生きるのは好きではない。自分の人生は自分で決めたい。今までそうして生きてきた。

     

     ところで、暖かくなった。朝のうちに花を買って公園墓地に行った。冬の間に埃をかぶった墓石をきれいにした。花の高さを剪定ばさみで整えた。30分ほどの作業時間だったが汗をかいた。ジャンパー着て作業したら汗をかいた。急に訪れた本当の春。明日は邑智郡川本町に行ってこよう。イズモコバイモの花を見てこよう。

     

    雛人形

     

     写真は先日、勝山町で撮ったもの。石臼の中に春の花、フクジュソウ、フキノトウ、ツクシの3種類、そして雛人形が2体ある。

     

     午後のおやつの時間になった頃、自閉症協会の友がやって来た。妻と仲良しだった妻と同じ年頃の女性だ。3年振りに来たと言う。山陰中央新報のこだま欄で私の近況は分かるらしい。なるほど、新聞投稿もそんな所で。ともかく懐かしく、自閉症の息子のことなど話し合った。

  • イズモコバイモ 2023年03月05日

     雛人形ほんの時々、ひとり暮らしになってからこんな日がやって来る。空しいのである。空虚と言う大きな落とし穴にすっぽりとはまって身動きが取れなくなってしまう。もがけばもがくほど深くはまっていく。昨夜のある時間から突然にその落とし穴に落ちてしまった。

     

      だから、今朝出勤して、開店準備を終え、電話も転送に替えて宍道湖一周のドライブに行ってきた。CDのボリュームをいっぱいにして、何も考えず、と言っても無理な話だが何も考えずひたすら走ってきた。そしてどうやら少し落ち着いた。でもまだ負の窪みの中にいる。

     

     先日、去年、一昨年の今頃何していたんだろうとこの店主日記を読んでいた。一昨年の3月10日頃、川本町に行っている。「イズモコバイモ」の花を見に行っている。そして写真を店主日記にアップしている。よし決定だ。今度の8日の水曜日の定休日には川本町に行こう。イズモコバイモの花を見てこよう。そして走りまくってやろう。へとへとに疲れるまで、車を走らせてみよう。大好きな三瓶山にも行ってみよう。

  • 勝山の余韻 2023年03月04日

     雛人形

     

     珍しく根詰めて仕事した昨日、疲れた。夕食もコンビニ弁当で済ませた。いつものように炬燵に入ってテレビを付けて焼酎のお湯割りを飲みながら新聞を読む。至福の時間だ。友達もラインで誕生日おめでとうと言ってくれた。やがて、布団に入って勝山町の余韻に浸りながら眠る。

     

    雛人形

     

     7時の目覚ましで今朝目が覚めた。昨夜は一度も起きることなく眠り続けていた。一度も目覚めなかったのは昨日の仕事の疲れからだろうか。それとも勝山町の余韻に浸った安らぎからだろうか、よく眠った。そう言えば、勝山町で雛人形と会話したような記憶がかすかに残っている。夢を見ていたんだなと思う。

  • 今日は私の誕生日 2023年03月03日

     放射冷却によって、今朝は冷え込んだ。公園墓地の水道も凍っていた。そんな日は天気がいい。やがて、山の端から眩しいほどの太陽の光が射してきた。ああ、暖かい。空には雲ひとつ見えない。こんな暖かい日差しのある日に私は生まれたらしい。母が何度もそう言って聞かせてくれた。3月3日は晴れの特異日らしい。誕生日の日に、時々そう思う。

     

    雛人形

     

     我が家にも雛人形が一式あった。3月になると母が部屋に飾ってくれた。私の誕生日を祝ってくれる。私はそう思っていたのだが実は姉のためのものだったらしい。そうだよな。今はどうか知らないけど、当時は桃の節句は女の子の節句だと言われていたもの。

     

    雛人形2

     

     桃の節句の頃、いつも勝山町に行っている。先日も行ったことをこの日記に付けた。町の観光に来た人のため駐車場が、国道181号線の反対側の町の隅にある。そのあたりで、私と同い年ぐらいの女性を見かけた。明日から始まる雛祭りの準備の最中だった。人形を見せてもらった。ほんの少しの会話が、こんなにも心地よく感じるのって、久し振りだなと思った。(見せてもらった人形は昨日の日記に使っている)

  • 勝山町へドライブ 2023年03月02日

     安来市の道の駅「あらえっさ」で大きめの缶コーヒーを仕入れた。山陰道米子西から無料区間に少し乗って米子中で一般道へ降りた。そして国号181号線を南下する。日野川に渓流竿を持った人たちがいる。今日は3月1日。ヤマメ釣りの解禁日なのだろうか。楽しそうだ。

     

    暖簾

     

     途中工事中で交互通行の個所を3か所見た。工事現場の人たちがいる。あの人たちも、みんな生きているんだ。生きていくために、ああして働いているんだ。一般道路は、人々との生活に触れあえる。だからいい。これから行く勝山町も、私が気に入っている町だ。

     

    川柳

     

     4年前のある日、岡山県備前市の北部にある八塔寺に行った。ハットウジと読む。私の故郷の奥出雲町はカメムシのことをハットウジと言う。語源は八塔寺と言うお寺の名にあるらしい。その単語は、岡山県北部でも使われていると言う。ある日、勝山町で聞いてみた。やはりハットウジと言うらしい。この会話から、勝山町の人たちに好感を持った。ノスタルジックな町の雰囲気と、この人柄に私は惚れ込んだ。

     

    雛人形

     

     写真上)勝山町は、各家庭や商店の玄関に暖簾が掛けてある。 写真中)道を歩くと、こんな川柳にも出会えて楽しい。 写真下)3月2日から6日まで勝山町は雛祭りで町中に雛人形が飾ってある。

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