店主日記

  • うろこ雲 2022年11月28日

     もう、二日目になる。室内では飲み水も食料もないだろうに。昨日の午後、そおっと玄関を少し開けた。ハットウジは自らの意思で歩いて出て行った。ゆっくりと、ゆっくりと名残惜しむように。今朝、事務所玄関前の掃き掃除終えて茶臼山の頂にうろこ雲が浮くのを見た。なぎさは今はどの雲の上なんだろう・・・

     

     以上朝一番で書いた日記、それで今日の日記は終わろうと思っていたのに。昨日そっと玄関を開けたら、ゆっくりと出て行ったのに。さっき見たら、午後になったら、また室内に帰ってきている。ねえ、どうして?

  • お早うってささやいてみた 2022年11月27日

     今朝出勤して来て、事務所の玄関を開けて中に入った。気になっていたハットウジ(カメムシ)。あ、居る。角っこの柱部分のクロスにとまっている。床から30センチぐらいの高さにじいっとしている。しゃがみ込んで話しかけてみた。なぎさって。そしたら、私をじいっと見ている。なあにって顔をして。

  • ハットウジ 2022年11月26日

     事務所の玄関先に1匹のハットウジがいる。5~6日前に見かけてから我が事務所を離れようとしない。もしや、妻がこの小さな虫に魂を宿して私に会いに来たのだろうか。そんな気がしてならない私だ。愛おしい。

     

     妻が亡くなって2年目の春、平成最後の日、その頃だったと思うが八塔寺に行った。(私の故郷で言うハットウジはカメムシのことで、その由来は岡山県備前市にある八塔寺から来ているらしい。興味のある人はハットウジで検索してみてほしい)・・・そしてこのホームページ、「ドライブ日和」の2019年4月16日に書いている。

     

     ハットウジは玄関先から消えた。と思ったら事務所内に入ってきている。やっぱり妻なのかもしれない。

  • 風景は乳白色 2022年11月25日

     7時に目覚ましが鳴る。まだ起きる気はない。夢と現実の狭間でさ迷うこの心地良さ。この感覚が味わいたくて目覚ましは7時にセットしている。7時30分に起きればいいものを。あ、今日は燃えるゴミの日。しばらく振りの。

     

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     忙しい朝だった。リュックサック肩にかけて、燃えるごみを集荷場所に出して車のエンジンをかける。任意保険とセットになったドライブレコーダー。これが良く喋る。今日は霧です、と。え、嘘。公園墓地は乳白色に染まっていた。誰もいやしないのに、誰も見ちゃいないのに視界が悪いことをいいことに墓石に頬ずりをする。やっぱり私はシャイなんだ。

  • 雨の休日 2022年11月23日

     大山

     

     岡山県真庭市の勝山町に行ってみようと思っていた。しかし、目が覚めると雨の音。強くアスファルトをたたいている。気持ちが萎えた。再び夢の中に。9時まで寝た。でも、疲れが取れていない気がする。

    青石畳

     

     雨が降ると、美保関に行ってみたくなる。青石畳通りの石が濡れて青く光るからだ。でも、写真に写すためには光が足りない。雲が薄くなって、薄っすらと光が射すくらいが一番いい。そんなチャンスは、そんなに巡り合えるものではない。いい時ばかりじゃないのは人生と同じだ。

     

     祝日とあって、雨の日でも訪れる人は普段より多い。せっかく来た美保神社。本殿がふたつ続きで特徴がある。だけど、ほとんどの人は拝殿に額づいて終わる。ああ、なんてもったいない。聞いてくれれば解説してあげたいのに。

     

     雨は小雨が時々降ってくるけど、傘をさすほどではない。無料駐車場から大山が見える。この風景が好きだ。晴れた日もあれば今日のように雲が低く垂れこめた日もある。同じ風景は二度とない。諸行無常なのである。これもまた、人生と同じだ。

  • いい夫婦の日 2022年11月22日

     「さっきさ、市役所の玄関前でインタビュー受けたよ。ケーブルテレビのカメラが回っていたよ。」もう10数年前の話だが、妻とのそんな会話を思い出した。そう、私は市役所で仕事を終え、玄関を出た時にテレビカメラに収まった。そしてそれが放映された。我が家はケーブルテレビは映らないので知らなかったが皆に言われた。テレビ見たよって。

     

     今日はいい夫婦の日ですがご存知ですか。そこからインタビューは始まった。「僕は自営業者でね、妻と一緒に仕事している。それもあって、妻にはとっても感謝している。そして仲良くしている。」そんなふうに答えた記憶がある。もし今日、再びインタビューされたらこう答える。「僕達はね、遠距離恋愛で結ばれた。今も妻とは遠距離恋愛だ。僕があっちに行ったら、また結ばれる」

  • どこへ行こうか 2022年11月21日

     本堂前

     

     先週の水曜日の定休日は鰐淵寺に行って紅葉を楽しんだ。その後、出雲大社にも行ってみた。駐車場がいっぱいだったので散策は断念した。仕方なく、海辺の道を走って駐車場に車を停めてしばし海を眺めた。風が強かったので白波が立っていた。海も、季節は冬になっていてまた風情があった。

     

     道の駅、キララ多伎をかすめて帰路についた。家に帰るのは早すぎたので事務所に寄って日記を付けた。私は二通りの日記を付けている。この店主日記とかあちゃんの詩だ。かあちゃんの詩は毎日 付けている。そして帰ってシャワー浴びてビール飲みながら大相撲観戦しながらトリモツ鍋の煮える音を聞いていた。

     

     今度の休みは勤労感謝の日の祝日と重なる。だから人出は多いだろう。私は、人は好きなのだが人ごみは好まない。何年か前、仕事で横浜の帰宅時の夕方の電車に乗った。連れとはぐれたりして、うんざりした。若い時は苦にならなかったのに。さて明後日はどこに行こう。静かなところがいいな。でも、ほどほどに人がいる所がいいな。天邪鬼なのである。

  • 武蔵坊弁慶 2022年11月19日

    黄葉 先日のこの店主日記に弁慶ウォークに参加したことを書いた。弁慶とはもちろん武蔵坊弁慶のことで、日本各地に弁慶伝承はあるらしい。松江市の長海町にも生誕の地とされる伝説がある。その弁慶が、鳥取県の大山寺から重い釣り鐘を一夜にして出雲市の鰐淵寺に運んだ。その伝承に基づいて、その同じ距離を歩く行事が以前、何年か続けて開催された。それを弁慶ウォークと言う。

     

     もし、あれから歩き続けていたらと考えながら歩いてみた。この坂道、私の足ではやはり無理だっただろう。だけど、悔しいな、なんて今になっても悔しがる30年前の記憶をたどっている私に気が付いた。

     

     あの頃携帯持っていたかも忘れた。電話ボックスがあったような。玉湯町林の宍道湖ふれあいパークのパーキングエリアで電話した。リタイヤしたから迎えに来てくれと。朝の7時だった。ホライゾン(イスズのビッグホンをホンダが販売していた)を運転して妻がやって来た。まだ幼児の長男を隣に載せて。「大丈夫?」って言ってくれた。携帯のことは忘れたけど、あの時の言葉は昨日のことのようによく覚えている。

     

     長い石の階段を登り終えた時、その時の記憶が蘇ってきた。小降りだが、鰐淵寺は雨だった。火照ったからだには雨さえも気持ちいい。息を整えながら、ぼんやりと風景を眺めていた。おや、晴れてきた。雨も止んでいる。一本の木の黄葉が逆光に輝いている。神々しい。その黄葉の中に妻の顔が浮かんで見えた。なぎさ、有難うな。こんな俺と一緒に暮らしてくれて。支えてくれて。

  • 神仏のご加護 2022年11月18日

    紅葉 大山寺から、鰐淵寺まで100キロの道のりを夜中中かけて歩く行事があった。弁慶ウォークと言っていた。40歳過ぎの頃、私はそれにチャレンジした。弁慶役の屈強な若い男性が伝説の釣り鐘を担いで歩く。時速5~6キロの早歩きだ。そのテンポに合わせて歩く。前半は何とかついて行けてたものを、とうとう国道9号線の玉造温泉を過ぎたあたりで残念ながらながらギブアップした。あと、20数キロだったのに。

     

     先日鰐淵寺に行って、駐車場から本堂まで歩くのに、あんなに疲れるとは。疲れるけれど、励ましながら歩いた。その時、疲れは人の心を動かすものなのかもしれない。そんな気持ちが心をよぎった。口に出して表現するのは難しいけれど、今までになかった何かが芽生えたらしい。

     

     入山の切符の裏にこう書いてある。「山深い神仏の里にお参り頂きありがとうございます 石段や山道など、お足もとに十分注意してお参りください。皆様に神仏のご加護がありますように祈念申し上げます 合掌」

     

     私は今まで、神仏のご加護など信じたことなど一度もない。信じるのだとすれば己自身のみ。私の行動如何によって、人生は変わるのもだと思っている。だが、心の奥に何かが潜む時、それが悲しさや寂しさなど心地良いものではなかった時、修行による体の変化によって心に何かが芽生えてくるのではないか。そう思った。だから修験道道場は険しい山道を登った所にある。そんな気がした。

  • 俯瞰してみる 2022年11月17日

     昨日は鰐淵寺に行った。坂道を歩く時、時々雨が降ってきた。石段を登り終えた時、荒れた息を整えようとしている私がいた。年老いてきたのかもしれないと、そう思う私がいた。マスクからもれる息が、メガネを曇らせ不快に思う私がいた。

     

    紅葉

     

     若いカップルには思わない。中年の、あるいはそれ以上の年齢のカップルとすれ違うと、いいなって思ってしまう私がいた。うらやましがる私がいた。時々晴れ間がのぞく風景を何気なく見ていて、私って何だろうとそう思う私がいた。

     

     事務所に帰って店主日記書き終えて、買い物してシャワーを浴びた。テレビの大相撲見ながら、テーブルの上にトリモツ鍋が煮え立つのを待っていた。ビールを飲み干す音がグビリと聞こえた。また、長い長い夜が始まった。

     

     今朝、出勤して、事務所前に溜まった落ち葉を見た。いつもはうんざりするのだが今日は違った。落ち葉入れの段ボール箱を持ってきて黙々と片付けた。久し振りに、事務所に隣接の交差点の歩道の上を掃き清めた。体に、薄っすらと汗が浮くのが分かった。気持ち良かった。・・・そう、やっと自らを俯瞰する、そんな気持ちになれたのかもしれない。いい気持ちなので、立て続けにインスタントコーヒーを3杯飲んだ。

  • 休みの日は早く目が覚める 2022年11月16日

     目的も決めていないんだから、もう少し寝ていればいいものを。そう思うのだが早くに目が覚めた。だけど、室内の掃除などする気になりゃしない。昨日、行ってみたいなって軽く決めていた出雲市の鰐淵寺に行くことにした。

     

     30年ほど前に、県外から来た同僚を連れて行ったことがある。それ以来だ。その前は新婚だったころ、妻とふたりで来た記憶はくっきりと残っている。ちょうど、今の季節だった。あの日は紅葉がきれいだった。帰りに、大はかやで鰻重食べた。肝吸、うまかったな。

     

    紅葉

     

     車を駐車場に置いて、そこからずいぶん距離がある。おまけに上り坂だ。最後に、長い石段上ったら汗かいた。息が弾む。マスクでメガネは曇る。風景なんて見えりゃしない。写真なんて、写せりゃしない。燃える紅葉が、昨日のことのような思い出になって、鰻重の旨さに似て心に染みる。

  • 陽だまりにて 2022年11月15日

    陽だまりにて 事務所前の枯れ葉を掃除して、机に雑巾をかけて、のぼり旗立てて、さあ、営業準備OK。ドリップコーヒーを淹れて。暖房がなきゃあ少し肌寒いなと思った時、東向きの事務所のガラス戸越しに小春日和の朝の陽が降りそそいでいることに気が付いた。

     

     コーヒー持って、文庫本持って、その日だまりに椅子を置いた。文庫本もすでに佳境にある。暖かい。こんなに時間に余裕のある不動産業に感謝しながらの日向ぼこ。頂き物だが美味しいドリップコーヒー。ああ、なんて至福の時間なんだ。

     写真は「立冬」に登場のKさん撮影

  • 広がる田園風景 2022年11月14日

     岡山県真庭市の勝山町が好きで時々行く。街の入り口の無料駐車場に車を停め、リュックを背負って歩き出す。散策が終わると徒歩を終え、再びドライブタイムだ。少し南下して落合インターで中国自動車道に乗る。西に向かって庄原インターで降りて314号線に入る。

    田園風景

     

     三井野原スキー場の麓を通っておろちループ橋を下る。奥出雲町は私の故郷だ。田園風景が広がっていて、何もかもが懐かしい。国道をちょっとそれて鬼の舌震から私の生家がすぐそこに見える道を走る。築150年の、昔茅葺だったこの屋根も今は改装され、兄嫁がひとり住まっている。気を遣わせるので寄るのはやめる。

     

     再び314号線に。後はもう帰るばかりだ。松江方面に向かって走り出す。時に私はこうして、長距離ドライブを楽しんでいる。だけど、どこに行っても妻との思い出の場所ばかり。どれだけ二人だけの小旅行を楽しんだのだろうか。悔いはない。・・・写真は先日の日曜日の午後、銀杏を見に奥出雲町に行った時、車窓から「立冬」に登場のKさんが写したもの。

  • 小春日和の朝 2022年11月12日

     コーヒー先日、ある業者の女性の営業マンがドリップで頂けるコーヒーを持ってきてくれた。それを、朝の一杯目に頂いている。(私は良くコーヒーを飲む。一日何杯も。ただし、インスタントコーヒーだが)・・・そのドリップコーヒーを飲みながら、ユーチューブで山本潤子の歌を聴く。至福の時間だ。

     

     この頃、よく眠る。朝、なかなか布団から抜け出せないでいる。だから朝が忙しい。千切りにしたキャベツを少し水にかやす。シャキッとする。それをざるに入れる。これが昨夜の作業。朝になったら程よく水気が切れている。卵とウインナーを同時にフライパンに。パンを焼く。牛乳をコップに入れる。新聞を片手に、テレビの音を聞いてこれを食す。

     

     どうしてよく眠るのだろう。程よい寒さだからか。それとも疲れたからか。それとも年齢のせいなのか。違うな。心が安らいでいるからだろう。ひとり暮らしにすっかり慣れて。・・・この頃、やっと、妻の死を認めた。そんな気持ちになれたのかもしれない。

  • ひのかみいちょう 2022年11月09日

     月一度の2連休。昨日の初日は仕事の予約があって午後は仕事をした。今日は天気も良し、鳥取県の日南町の銀杏を見に行こうと朝早くに起きた。まず給油と洗車のためにガソリンスタンド。そして墓参。昨日お客様に頂いた一人じゃ多すぎるお菓子を友達にお裾分けに行く。そして9時ちょうどに松江を出発。

     

    日南の銀杏

     

     高速よりは下道を行くのが好きな私、のんびり走ったが11時に道の駅「にちなん日野川の郷」へ到着。そこからシャトルバスで旧日上小学校に行く。雲ひとつない青空をバックに我ここにありと大銀杏の黄葉は輝きを放っていた。

     

     学生アルバイトまで動員し、多くの人員で行うこの銀杏作戦だけを考えると、とても採算に叶うとは思えないが、これによって日南にとっては大きな効果があると考えてのことだろう。町民の頑張りが微笑ましい。鳥取県。恋人時代の妻とのデートの地として思い出深い。だからかもしれないが、鳥取県の人と私は馬が合う。そんな気がする今日の銀杏見物。

     

     見物終わって再び車で走る。今まで通ったことのないつづら折れの狭い山道を奥出雲町に向かって走る。おろちループ橋の道の駅の駐車場に着いた。私だけの駐車場のはずが、行楽の軍団によって占拠されている。それでも何とかスペースを確保してサンドイッチを食べて早々に退散した。地図上に丸くコースを選んだ今日のドライブ。走行距離210キロ。ああ、なんて爽やかなんだ。

  • 皆既月食 2022年11月09日

    月食

     

     昨夜は皆既月食。天王星が月に隠れる天王星食と重なったのは442年振りだとか。38センチのフライパンで巨大お好み焼き作りながら、時々外へ出て一眼レフで撮影してみた。最望遠で250ミリのズームレンズしか持ち合わせがないのでパソコンでトリミング。ちょっとぼけた。まるでたこ焼きみたい。

  • 続立冬 2022年11月08日

    イチョウ 「行く前に、100円ショップ寄ってね。思いついたの」

     

     帰り道、いつものように軽快に車は進む。車内は会話が溢れてる。テンポよく、他愛もない会話が続く。他愛もない会話だけれど、所々に人生がこぼれるのはどうしてだろう。互いに、苦労の結果だからだろうか。そして彼女バッグを開けた。そしておもむろに小瓶を取り出した。「これ、どこか飾っといてね。寂しくなくなるよ」

     

     銀杏の木の下で、彼女体を沈めて落ち葉を拾っていた。長居するからねって言っていたように念入りに落ち葉を拾っていた。長い時間落ち葉を拾っていた。・・・行く前からそうしようと思っていたんだね。思いついたの。今朝、それがやっと分かった。ありがとうね。知り合いから、友達になれたんだね。

  • 立冬 2022年11月07日

     今日は立冬、冬の始まりだ。そんな秋の最終日の昨日の朝、スマホにメールが届いた。誰だろう。「今日の午後、時間が空いたけどご都合いかがですか」という内容だ。この女性、ずいぶん前のことだけれど、仕事で係わって、そして知り合いになった人だ。

     

    柿 そんな彼女に話したことがある。奥出雲町の金言寺(きんげんじ)の本堂前にある大銀杏がきれいですよ。それが田んぼに張った水に映って絶景ですと。いち度行きませんかと誘ったことがある。この時期なら、土日でも構いませんからと。

     

     たまたまその日の午後に、重要事項の説明の予定になっていた。メールを読み終わった時、電話が鳴った。午後の予定のお客様である。今日午後の予定でしたけれど、午前中じゃあいけないですかと。いえ、構いません。午前中お待ちしております。と言う訳で、じゃあ1時にお迎えにというメールを返しておいた。

     

     ドライブを趣味に持つ私は、安定性のある運転には自信がある。国道9号線から54号線に乗り換えて軽快に走る。標高が高くなるのにつれて山々の木々が色づいて行く。そしてその色がだんだん深まっていく。奥出雲町に着いた時には紅葉真っ盛りだ。

     

    銀杏

     

     大銀杏の撮影は彼女Kさん。柿の実の撮影は私。

     

     余談だが、妻が亡くなった春の、その年の秋、奥出雲町に向かった。道の駅、おろちの里で柿の実をふたつ買った。なぜか、私は鬼の舌震の駐車場にいた。昼めし代わりにと柿の実をほおばった。何度も妻と、子供たちとも一緒にここに来た。その思い出が涙を誘う。柿の実を口に、両眼からボロボロと涙がこぼれた。誰もいない駐車場で。金言寺はそこの横を通って行く。

  • この頃よく眠る 2022年11月05日

    三重塔 7時ちょうどに目覚まし時計が鳴った。もう少し。そう思って目覚ましの音を止めた。そして目覚めたのが8時15分。慌てた。昨夜作っておいたキャベツの千切りに塩を振って食べた。コップ一杯の牛乳を流し込んだ。顔も洗わず、新聞を持って飛び出した。事務所に着いたのが9時前。始業の準備終えて、墓参に出かけた。

     

     こんな経験、何十年振りだろう。独り者の時、時にあった。それ以来、何十年振りだろう。娘が北京に行ってからもうすぐ2ヶ月が経つ。眠れなかった朝方。5時に目が覚めて、それから眠れない日々が続いていたのに、この頃よく眠る。やっとひとり暮らしに落ち着いたのだろうか。

     

     写真はこの前の定休日にちょっとドライブで行った安来市の清水寺の三重塔だ。今日になって、1985年に発行された島根県の歴史散歩を読んでいる。私の愛読書の1札でもある。それには、ここ清水寺を「せいすいじ」とかなを打ってある。地元ではきよみずさんと言うのに、せいすいじが本当の呼び名なのだろうか。

  • ちょっとドライブ 2022年11月02日

     定休日だけれど11時に来客の予定があったので10時に出勤した。お昼ちょうどに仕事終わってさあどうしよう。久し振りに安来市の清水寺に行ってみようか。コンビニおにぎり一つ頂いてポットにコーヒー入れてさあ出発だ。

     

    清水

     

     3年振りだろうか。・・・3年間でこんなに体力失ったのだろうか、足が。石段上るのに息が。休み休みに三重の塔にたどり着いた。つい知らぬ女性に話しかけてしまう。若い人はいいなって。颯爽と歩けて。平日なのに若い親子連れが案外多い。幼児を見ると、生後の半年間一緒に暮らした孫の顔がちらついてくる。娘が送ってくれた動画が見たくなってしまう。

     

     今3時半。事務所に帰ってきた。家に帰るのにはまだ早い。ビール飲むのにはまだ早い。だからこの店主日記を付けている。雲ひとつない青空が見える。いや、茶臼山頂あたりに小さな雲が。なぎさ、そこから私が見えるかい?・・・往復50キロのちょっとドライブ、楽しかったな。来週は奥出雲町の金言寺の大イチョウの黄葉見に行こうな。

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