店主日記

  • タイヤ交換 2023年11月30日

     今月の中頃、島根日産にスタッドレスタイヤへの交換の予約をした。交換の予約が殺到しているらしい。やっと、12月13日に予約が取れた。その頃でもいいだろ。雪なんか降りゃしないだろうと思っていたが、先日霙が降ってきた。そうか、もう何時降ってもおかしくないなとその時思った。

     

     5~6年前までは自分でしてたんだ。そう思ったら昨日の定休日、自分でやろうと決意した。だが、侮った。車備え付けのジャッキが回らない。タイヤが上がらない。でもやるしかない。事務所前で必死の形相でいたのだろう、ポステングの女の子二人が我が社を避けて行った。

     

     休み休み、やっとの思いで交換し終えた。2時間要した。近所のマーケットで買い物をして帰ることにした。いつもの担当のレジの女性に愚痴ってみた。疲れたよって。しゃっべる分だけ疲れが抜ける。もうしない。タイヤ交換など二度とやるもんか。だが、シャワー終えた体にビールが旨かった。春にも、自分でしようかな。

  • 小春日和 2023年11月23日

     今朝よく眠った。目が覚めたのが8時過ぎ。慌てて朝食を済ませた。今朝は暖かいなということが、エアコン付けていないことで気が付いた。外は晴れ渡っていた。でも、天気予報は下り坂。今日は祭日、でも仕事。だけど小春日和の名残のこの天気を楽しもう。

     

    大山

     

     定休日の昨日は気になっていることがあったので出勤した。電話を3本片付けて、車に乗った。しばらくするとはるか彼方に伯耆大山が見えた。撮影ポイントを探してみようかと、そう思った。安来市の道の駅「あらえっさ」から北に向かってみた。初めての道だ。中海ふれあい公園があることに気が付いた。その駐車場から大山もよく見えた。いい風景だ。小春日和の気持ち良さ。その分だけ、ひとりぼっちが身に染みる。

  • 朝露が光ってる 2023年11月22日

    朝露 今日は定休日。普段より少し遅い時間に公園墓地の大通りを走っていた。妻の墓所に向かって鋭角に左折する。その角ののり面の草むらに降りた朝露が光り輝いていた。それとも夜露というのだろうか、小春日和の太陽の光に輝いていた。のり面の草むらに下りた朝露がきらきらきらと輝いていた。

     

     昨夜夢を見た。妻と一緒に居る夢を見た。一緒だとは分かっているがその姿はない。後ろに居るのは間違いない。いつの夢でもそう。その姿を見たことがない。一緒に居るはずなのに、いつも視界から外れている。たまには姿を見せてほしい。

  • 人生なんだね 2023年11月21日

     久し振りに小春日和。先日来の嵐で事務所周辺に松葉が散乱していた。出勤してからすぐにその掃き掃除にかかった。今終わって朝のコーヒーを頂いている。掃除に要した時間は1時間余り。終わってしまえば清々しい。毎年毎年、今頃の季節になると、この作業がやって来る。

     

     歩道も掃き清めた。これも、近くに仕事場を持つ者の役割だろうと毎年続けている。もう20年近くにもなる。内の15年間は妻がいた。妻が事務所で店番。私が落ち葉掃き。そんな風景が浮かんできた。妻の顔が浮かんできた。今、事務所にいるんだなと、錯覚してしまう。そうなんだよなと思った。これが私の人生だなと、あらためて思った。

  • 日向ぼっこ 2023年11月20日

    日向ぼこ 子供の頃、縁側でよく日向ぼこをした。庭にいっぱい雪が積もっていても、縁側に座って風のない日の日向ぼこは暖かかった。母が床に伏していても、兄や姉が学校に行っていても、ひとりぼっちの日向ぼこは暖かかった。心まで温もるようなそんな気持ちになったものだ。

     

     松江には、常に風が吹いている気がする。日向に出ても、その風の冷たさを感じてしまう。だから、松江では日向ぼこの記憶がない。よく人に言う。仁多ではね、日向ぼこがとても暖かくて気持ち良かったんだよ。あたりに雪が積もっていても、温かかったんだよ。皆、ぽかんとして聞いていた。

     

     今朝は、久し振りに晴れた。陽射しの色が温かそうだった。でも、表に出ると冷たい風が吹いていた。事務所の、接客カウンターにも陽射しが届いていた。ここでいいや。インスタントコーヒーをコップに注いだ。読みかけの文庫本を持って来た。昨日の、心を痛めたひっかき傷が癒されていく。ガラス越しの太陽は、そんな温かさを背中にくれた。

  • 卵サンド 2023年11月19日

     昨夜、今日のお昼のタマゴサンドをこしらえた。卵に出しを入れ、野菜も入れて醤油のみで味付けしてフライパンで薄く焼いた。最後の味付けにケチャップを少し塗った。それを6枚切の食パン一枚を半分にして挟んでラップで巻いてテーブルの上に置いた。

     

     今朝、それをリュックに入れて出勤しようと思ったその瞬間、毎日、妻が作った弁当だったのにとそう思った。だけどもういないんだ。でも、それは仕方ないことだと普段はそこで心は落ち着く。だが、今日は違った。切ない気持ちが、いつまでもいつまでも続いてしまった。たまらず車に乗ってあてもなく走り出した。

     

     やがて事務所に帰って、涙のタマゴサンドをかじっている。まだ切なく寂しい気持ちは収まらない。妻が亡くなって、もう5年半も過ぎてしまったのに。どうしてこんなにも深く妻を愛してしまったのだろう。いつになったら心安らぐのだろう。・・・私には時々、こんな日がやって来る。

  • 有難うな 2023年11月18日

     コンビニ弁当だけじゃ栄養が偏る気がして、何日かに一度は自分で作ることにしている。具だくさんで一品料理で、しかも安価なのが良い。写真は先日のもの。鮭を豚肉に替えたちゃんちゃん焼きだ。昨夜はキャベツいっぱいの焼きそばにした。私の料理は、男が作るキャンプ飯。

    ちゃんちゃん焼き

     

     今、外は雪が降っている。湿気の多い、雪にしては暖かい雪だ。松江市では初雪。こんな日の朝、よく眠った。7時に目覚まし時計止めて、再び1時間も眠ってしまった。何年振りだろう、こんなにぐっすりと眠ったのは。墓参の時間が遅れてしまった。遅くなってごめんなと言って謝っておいた。君の、分身のお陰だよ、と。

     

     昨夜、北京の長女とラインした。子供だからと、いつもは打ち明けない、そんな事柄を話してみた。異論が帰って来るかと思っていたが、そうではなかった。優しい返事が返ってきた。家族なんだと改めて思った。ひとりぼっちじゃないことを確認した。そうだよな、子供たちは妻の分身だものな。なぎさ、いい子供たち有難うな。

  • 伯耆大山 2023年11月15日

     事務所周辺に、先日の嵐で落ち葉が散乱した。片付けようにも、雨に濡れた落ち葉はどうしようもなかった。そのことが気になっていたので連休二日目だがやって来た。恥ずかしくない程度に小ざっぱりさせた。さあ、これからどうしよう。安来市の道の駅「あらえっさ」まで行ってみるか。

     

     先日の寒さが嘘のように、車の中は暖かかった。エアコン止めた。窓を少し開けた。流れ込んでくる風が爽やかだ。路面をたたくタイヤの音が小気味いい。遠くにあった大山がだんだん近づいてきた。安来市に入ったら美しいと思った。どこか撮影場所がないかと思案した。島田あたりで思い付いた。あそこがいい。

     

    大山

     

     伯耆の国だから伯耆富士という。松江市から見たら出雲富士という人もいる。この山の頂まで、何回登っただろう。先日降り積もった雪が陽光を受けて輝いていた。その輝きが雄大さを増していた。助手席に妻がいたらと、つい思ってしまう。美しいねって、話しかけたのだろうに。

  • 金言時の大銀杏 2023年11月14日

     目覚めた時、金言時に行こうと思った。どうしてだろう。奥出雲町が私の出生地だからだろうか。それとも、妻と一緒に行った思い出を辿りたかったからだろうか。分からないが、なぜか目覚めた瞬間そう思った。金言時は、島根県仁多郡奥出雲町大馬木にある。

     

     まず、事務所に行って「かあちゃんの詩」日記を付けた。5分で書き終えて、いつもの花屋さんに行った。今日は年配の方の女店員さんが店番していた。寒くなったね。夜は湯たんぽで寝ているよ、などと他愛無い会話を2~3交わした。この花屋さん、通い始めて何年経つだろう。

     

    屋根に銀杏が

     

     妻に花を手向けた。その足で国道9号線に出た。9号線から54号線に乗り替えた。道の駅「さくらの里きすき」のコンビニで温かい缶コーヒーを仕入れた。三刀屋町から314号線に乗り替えた。後は金言時を目指すのみだ。

    大銀杏

     

     大銀杏は、葉をほとんど落として大木のみの姿になっていた。残念な気がしたが、駐車場に車を停めたらそうでもない気がした。寺の座敷前の縁側に土産物が少し並べて売られていた。座敷には、私ぐらいの年齢だろうか、大奥さんらしい女性が座っていた。なぜか、親しみを感じてしまった。

     

     女性の方から、私に声をかけてくれた。その柔らかい笑顔が私を引き付けた。つい、ひとりになってしまったことを話した。そんな人が何人か、ここを訪れたらしい。涙が出そうなほど、優しかった。ほんのつかの間の会話だったが、今日は来て良かったと思った。

  • ハンバーグ弁当 2023年11月12日

    光海 この頃、急に寒くなった。朝、布団から抜け出せないでいる。今朝も起きたのが7時半過ぎ。やっと出勤が営業時間に間に合った。気温の変化に、体がついていけないのだろうか。それとも、気持ちのせいなのだろうか、とにかく気だるい。そんな訳でこの3日間、夕食も作る気がしない。だからコンビニ弁当だ。昨夕は、ハンバーグ弁当を買ってきた。

     

     レンジで温めようと見つめた瞬間、何切れかのニンニクのスライスをハンバーグの上に見た。そうか、ニンニクが合うんだ。ならば冷蔵庫の野菜室のニンニクを継ぎ足そう。ニ片をスライスして上に載せてハンバーグを隠した。レンジで3分30秒。旨い。これで体力も回復するかもしれない。そんな淡い期待を持って、缶ビールをグビリと飲んだ。

     写真は尾道水道。先日、写したものだ。さざ波が陽光で光っている。海なのに、静かな水面だと思った。

  • 尾道で海を眺めた 2023年11月09日

     千光寺公園駐車場から尾道市立美術館の横を通って道は下り坂になった。ほんの少し行った所の道の左側に陣幕久五郎の手形が石に刻んであった。その前から尾道の町と尾道水道と向島がよく見えた。海は、小春日和の日差しを浴びていかにも穏やかな風景だった。昔石切り場だった痕跡が向島の山裾に見えていた。

     

    尾道

     

     ここにしばし佇んだ。もう、今日はこれでよい。そう思った。歩いたのはほんの数百メートル。こんな短い時間での600円の駐車料金はもったいない気がした。もっと歩けばいいものを。だが、今日はこれで十分。目的は叶った。陽が西の方に傾いてきた。それを尾道水道のさざ波が弾いてキラキラと光っていた。さあなぎさ、帰ろうか。

  • 青空に月が! 2023年11月05日

    月が 

     

     11月だというのに初夏のように暖かく柔らかい陽射しだ。見上げると、こよなく晴れた青空が広がっていた。空を見ていたら藤山一郎氏が歌っている「長崎の鐘」が聞こえてきた。そう言えば、何年か前、広島平和記念資料館を歩いた。汗をふきふきひとり歩いたのを思い出した。え、どうしてひとりだったのだろう。

     

     島根県雲南市三刀屋町に、永井隆記念館がある。長崎の記念館には、本物の隆氏の奥様の形見のロザリオが展示してあると聞いた。いちど本物を見てみたい。そうだ、思い出した。火災保険の募集人試験に、妻と広島に行ったんだ。妻が試験中、広島の街をひとり歩いたんだ。

  • 中海の神秘 2023年11月04日

     障害のある人、高年齢の人はアパート入居が難しい。その二つを兼ねた人のアパート入居を可能にするために、朝から入院中の病院に面会に行った。そしてアパートオーナー宅を訪ねて行った。私の所へは、よくそんな仕事がやって来る。応えたい。そう思うのは、波乱な人生を送ってきた私だからだろうか。それとも、障害を持つ息子がいるからだろうか。

     

    中海

     

     その後、心の癒しにちょっとだけのドライブをした。道の駅「本庄」で缶コーヒーを買った。中海沿いを走った。今にも降りそうな空模様。偶然が偶然と重なるのだろう、中海は神秘的だった。海の向こうにべた踏み坂が浮いて見えた。こんな中海見たことない。店主日記にアップしよう。

  • ネコジャラシ 2023年11月03日

     ネコジャラシ

     

     夕方の5時過ぎたらもう薄暗い。昨夜は野菜たっぷりの焼そばを食べた。食べる時間は10分もかかりはしない。味気ないったらありゃしない。焼きそばは私が作るから旨い。ひとりテーブルの椅子に腰かけている、この空間が味気ない。

     

     そして食器洗って、歯を磨いて、布団を敷いといて、それからは炬燵で焼酎飲みながら夜長を過ごす。スポーツがあるとテレビに熱中できる。そうでない日は困る。いろいろなことを思ってしまう。思いは思いを誘ってまるでエンドレスの観覧車だ。

     

     昨日も、今日も昼間は暖かい。空気の流れを作るため、事務所の窓ガラスを少し開けた。その隙間から、後ろ片足亡くした小さな昆虫が入ってきた。つかまえて外へ放ってやったらどこかへ飛んでいった。だがやがて、またやってきた。そうか、君なのか。じゃあ久し振りに今晩一緒に飲もうや。え、女房酔わして・・・ん、なん、なんて?

  • 城崎での記憶 2023年11月02日

     夜は事務所の軒下にしまっておくのぼり旗立、その重石を今朝持ち上げた。その下に潜んでいたヤモリがびっくりしたのか自らの尻尾を切って逃げて行った。尻尾はまだ動いていた。そんな今朝突然、城崎温泉に泊まった旅館を思い出した。そして記憶は病で突然倒れた52歳の年末に繋がっていった。

     

    三保湾と大山

     

     若い頃、妻の父の招待で城崎の三木屋に泊まった。仲居さんに聞くと、この部屋は志賀直哉が泊まった事のある隣の部屋だと言った。じゃあと、その部屋を見せてもらった。この屋根の上に蜂が死んでいたんですねと仲居さんに言ってみた。ぽかんとした顔で返答に困っていた。

     

     志賀直哉の「城崎にて」を昔読んだ。遠い昔の記憶だから定かではないが、彼(誰だろう)は、脊椎カリエスで療養のためにここ三木屋にしばらく逗留した。この部屋からすぐ下の屋根に蜂の死骸があった。脊椎カリエスってどんな病なんだろう。完治するんだろうかとあの時思った。その記憶が、52歳から53歳までの私の療養生活に結び付く。そして人の命って。そう思ってしまう。

     

     写真は美保関港と大山。本文とは無関係だが、大山は、志賀直哉の暗夜行路、主人公時任謙作の終焉の地なのかもしれない。暗夜行路には、城崎の描写もある。義父に誘われた時、これを再度読み返してからの方がより楽しめると思った。夕食後、義弟と一緒に何か所かの外湯を回ったのは楽しかった。

  • 海を眺めていたい 2023年11月01日

     午前中、パソコンと格闘した。定休日には、良く仕事が入ってくる。この皮肉はいったい何なんだろう。そして何とか片付けて、昼ご飯も食べずにドライブに向かった。定休日のドライブ、新車からもう、10年経った車。妻の車だったのが今では我が愛車。海を見に行こうか。

     

     牡丹で有名な八束町を走った。べた踏み坂を超えて鳥取県の境港市に入った。境水道大橋を超えるとまた島根県。私の感覚では、美保関町に行くのにはこの道が一番早い。平日とあってすれ違う車の数も少ない。穏やかな天気。窓から入ってくる爽やかすぎる風。コスモスが海に似合っていた。。

    三保湾

     

     美保神社参拝用の無料駐車場に車を停めた。この駐車場から見る風景が気に入っている。スマホで「黄昏迄」を聴いた。そんなに遠くもない所に大山が霞んでいた。防波堤で、釣り人が糸を垂らしていた。穏やかな風景。ふたりで、船に乗って世界中を回れたらどんなに素敵なんだろう。

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