店主日記

  • 明日から7月 2024年06月30日

    カワラナデシコ 先日皮膚科で頂いた就寝前に飲む薬がよく効くのか昨夜はよく眠った。10時30分に眠って今朝の7時30分の目覚まし時計で目が覚めた。だけどまだ眠りたいな、もう少しいいかなと10分間睡魔との格闘。ひとり暮らしに慣れなくて、異様に早く目が覚めてた数年間が不思議にさへ思えるこの頃だ。

     

     今日で6月は終わる。ちょうど半年が終わったことになる。若い人たちには、やっと半年、とユウスゲ思う人もいるかもしれない。だが我々は違う。年々一年間が早く終わる気がする。坂を転がる雪だるまのように、時間を早く感じるその間隔が加速していく。ジェット機に乗った時のように、背中にGを強く感じてしまう。

     

     だけどそれと反比例するものがある。美しいものを美しいと感じる感性だ。名もない山野に咲く野草を見る時、なんて美しいのだろうと感じてしばし佇む時がある。人手を加えて畑に咲く園芸種もまた美しい。でも私は、人知れずひっそりと咲く山野草にあこがれてしまう。三瓶山に行きたいな。もう直ぐ、カワラナデシコも、ユウスゲも咲くに違いない。

  • 愛してるよ 2024年06月27日

     今朝、私が毎日つけている日記「かあちゃんの詩」のNO52が終わった。NOのひと括りはA4のペーパー10ページ分。だから明日からは530ページが始まるということになる。それを、私が亡くなった後も、子供たちに読ませてやりたいと思ってUSBメモリーに納めてある。

     

     妻が亡くなって4ヶ月目の月命日の夜、日記を書こうと決意した。2018年8月23日のことである。あくる日の24日に1ページを使ってその決意をしたためた。25日は妻の遺影に使った萩旅行の時写した写真、その時の思い出を書いている。そしてこの日記はいち日も途切れることなく今日に至っている。いつも三日坊主で終わる私の日記がもう6年近くも続いている。

     

    アジサイ2 昨日の店主日記に奥出雲町に向かったと書いた。ややこしい道程を走ったとも書いた。走りながら、妻との思い出に浸るためだ。それには車の少ない山道が適している。くねくねしていても私は構わない。それを意識せずとも、勝手にハンドルが動いてくれる。妻の車だったこの愛車は私と心がひとつになっているから。

     

     思い出は、途絶えることなく次から次へと巡っていった。懐かしすぎて、そして愛おしすぎて涙に変わった。途切れることなく瞼は濡れた。今ではその瞬間が嬉しい。そしてこの涙は後へと気持ちをひかなくなった。私は悲しみから立ち直ったのだと思った。そしてガクアジサイを見たとき、なんて美しいんだろうと素直に心から思えた。気持ちに余裕ができたのだと思った。今日のかあちゃんの詩日記の最後に、こう書いておいた。「愛してるよ。これからもずうっと、愛し続けるよ」。そして明日からNO53が始まる。 

  • ガクアジサイ 2024年06月26日

    アジサイ 出雲市の息子と会った後、よしと心を決めた。と言うよりなぜか奥出雲町に心が向かってしまう。なぜだろう。故郷ということもあるだろうが、会う人もいないのになぜか心がそちらを向いてしまう。掛合町を通った。吉田を通って奥出雲町の阿井地区に出た。なぜそんなややこしい道を、と思われるかもしれないが、なぜかそうなってしまう。

     

     先祖の墓参りをした。終わって駐車場に向かって歩いていると道端にガクアジサイを見つけた。なんて奇麗なんだろう。しばし見惚れてしまった。望遠レンズが欲しい所だが車の中に置いてある。駐車場へは遠い。じゃあスマホで。・・・なぜか私は紫色に魅かれてしまう。ネットで調べてみた。この色を好む人は、様々な種類の才能を見せる傾向にある、そうだ。えへ、本当かいな???。

  • 梅雨だる 2024年06月24日

     今朝、食パンをかじりながらテレビを見ていた。そこで話題になっているのは「梅雨だる」という言葉だった。私は初めて聞く言葉だがもしかしてと、そんな気持ちになって関心を持った。やっぱりそうかもしれない。私も梅雨だるの世界に落ち込んでしまったのかもしれない。

     

     梅雨だるとは、梅雨期の体調不良のことだそうだ。その原因は、低気圧による自律神経の乱れ。気温の変化による心身へのストレス。湿度の高さによる水分代謝の低下等なのだそうだ。ぬるめのお風呂に長めにつかるのも効果があるらしい。でもそれは、湯船につかるの、夕方のゴールデンタイムがもったいない。それより一刻もシャワー済ませて早く缶ビールが・・・。

     

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     とにかく気怠くてしょうがない。ならば、荒療治といくか。先日の雨でごみや砂が事務所の隣の交差点の歩道に流れ出た。どうも気になってしょうがない。そこの掃除をしよう。ということで汗かいたらすっきりした。上の写真が掃除前。下のがその後。写真では分かりにくいがひどい汚れだった。

     

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  • 宍道湖の水位が気になって 2024年06月23日

     昨日からよく降った。それも午後3時過ぎたら落ち着いた。宍道湖の水位が気になっていたので行ってみた。川上の奥出雲町も雲南市もよく降ったらしい。濁った水がうねっていた。え、嫁ヶ島は水没???。望遠レンズで写真にとって、パソコンでアップしてみたらぎりぎりセーフ。明日は天気も回復しそう。

     

    嫁ヶ島

     

  • 外は雨 2024年06月22日

    雨が降る 午後、雨が降り出した。3時過ぎから大雨になった。明日の朝食べる食パン買わなくちゃあ。そう思い出して車に乗った。着てる服や、髪の毛は少々濡れてもへっちゃらなのに、どうしても濡らしたらまずいものがある。それは眼鏡。拭けばいいじゃないかと、だけどそれが面倒なのだ。ほんとうに。

     

     松江市もやっとこれで入梅するのだろうか。しばらく雨が続くと言う。やっと降り始めた雨、線状降水帯が発生しなければ良いが。集中豪雨にならねば良いが・・・。今年の1月に、伊勢宮町の土地の重要事項の説明をした。ハザードマップを前にして、御覧の通り、このあたりは浸水します。私の経験でも2度ありました。50年程前に1度、20年程前に1度、私の腰ぐらいの高さまで水に浸かりました。

  • コーヒールンバ 2024年06月22日

     皆さんは「コーヒールンバ」という歌をご存じだろうか。今はほんの時々、カバー曲として歌われるのを聞く程度。ほぼ忘れられた昭和の歌だ。私が小学校の5~6年の時、この曲を聞いて、まだ飲んだことのないコーヒーという飲み物にあこがれた記憶が昨日のように思い出される。そして今、こよなくコーヒーを愛する男が、ここに存在するのである。

     

     この歌の作曲は、ベネズエラの作曲家ホセ・マンソ・ペローニだ。それに原曲の歌詞とは違うのを中沢清二が作詞して西田佐知子が歌ってヒットした。歌詞の内容は、「その昔アラブの偉いお坊さんが、恋を忘れたあわれな男にコーヒーという飲み物を教えた。そしたら、たちまちの内にその男は若い娘に恋をした」というものだ。私は、なんというガキだったのだろう。あんな頃からこの歌詞を聞きそして歌い、コーヒーというものにあこがれたのだから。

     

     このリズム形式はマンボではなく、オルギアというものらしい。皆さんもぜひ、ユーチューブで聴いてみていただきたい。西田佐知子本人はもちろん、あらゆる歌手・グループが、プロアマ問わずに歌い、演奏している。ひょっとしたら、原曲で聴けるのかもしれない。楽しいリズムだ。

     

     人というものは、心の中のどこかに小さくてもいい、楽しもうという心がないと楽しい音楽は聴けないもののようだ。悲しさや寂しさに心が押しつぶされている時には、寂しい曲を求めてしまう。私もずいぶんの間、裏悲しい曲を選んで聞いていたように思う。だが、今はちょっぴり違う・・かな。コーヒ―ルンバを聴いているのだから

  • リフレッシュ、さあやるか 2024年06月20日

    抹茶茶碗 昨日、鳥取に行った。車の隣の助手席に、ある女性。後部座席にはそのお嬢さん。母の方はなぜか宅地建物取引士の有資格者。そしてお嬢さん。お母さんがその資格持ってるのならと、先日、取引士の資格を取得した。この車内に、宅地建物取引士が3人集まったことになる。

     

     そんな3人が寄るのだから、どうしてもそんな話になっていく。だけど和気あいあい。途中道の駅「はわい」で彼女たちの目的でもある「なんでもごたれ」を買った。これで1本で、手間なく簡単においしい時短レシピが楽しめるとか。それにしても、でかいスイカが売れてたな。私も、体重で負けそう。

     

     日陰で楽しもうと言うことになり、鳥取市の観音院に行くことにした。開け放たれたガラス戸。縁側に、涼しい風が流れ込んできた。ああ、心地よい。なんて爽やかなんだろう。縁側に並んで座って抹茶茶碗談義。専門的なことではない。茶碗にかかれた干支の文字の話。茶碗のぐるりに11支。茶碗の底に大きく書かれたぐるりになかったもう1支。そんな発見を母がしてくれた。 

     

     リフレッシュして一夜明け、たまには丁寧に掃除しようと思った。きれいにしている事務初なのだが、妻が亡くなって以来、手抜きが多い。掃除機かけた。床にモップもかけた。平素していない目立たぬ部分にも雑巾かけた。大方片付いてやれやれと外の空気吸いたくなった。そこへちょうどいつものパン屋さん。パン食べて、午後の仕事頑張ろう。

  • まるで秋の雲 2024年06月18日

     昨夜早くから雨が降り出した。アスファルトに打ち付ける雨音が大きかったから、かなり大粒の雨だっただろう。今朝の明け方目覚めたときは、その雨音はまだ聞こえていた。二度寝して、目覚まし時計で起きた時には止んでいた。リビングのカーテンを開けたら陽が射していた。午前中、爽やかなそよ風が吹いている。見上げれば、まるで秋の雲のよう。

     

    秋の雲

     

     先ほど、息子が籍を置く施設から電話があった。やっと動く気になったらしい。6年間もほったらかしにしておいて、今やっと動く気になったらしい。私が言わなきゃ気が付かなかったのだろうか、施設としての責任が。私も、やっと息子に会える。心から会いたいと思うその気持ちで会いに行ける。

  • 放浪癖 2024年06月17日

     早朝、鹿島町にある古浦海水浴場を歩いた。開業した20年前当時、営業時間前によくキス釣りに来た。その後、福島原発事故のしばらくの後、この近くの島根原子力館に見学に来た。歩いていてふと、思い出した。高校1年のとき、同級生の女の子とふたりで自転車に乗って泳ぎに来たな、と。でもなぜ、今朝はここに来ようと思ったのだろう。強い思い出がある場所でもないのに。

     

    古浦

     

    カニ 天気は下り坂なのだろうか。空は薄い雲に覆われていた。今朝の海は静かだった。波はほとんどない。だから潮騒も聞こえない。誰もいない砂浜を歩いていて、何かに思いふけるのには良い環境だと思った。だが、何を思いふければいいのだろうか。思いふける材料が今は浮かばない。今こうしてここを歩いているのは、単なる私の悪癖、放浪癖なのだろうか。

     

     ここの砂浜の砂は色白の方だ。その砂の上をやはり色白の一匹の小さなカニが歩いていた。どこに行くのだろう、こんなに海水面と離れているのに。しかも一匹で。しゃがんでカメラを向けたら身構えた。お、お前も案外、シャイなんだ。俺と一緒だな。お前もあるのかい、放浪癖が。

  • 宍道湖そして中海 2024年06月14日

     人生観が確定していないからだと思うのだが、ひとり暮らしを思う時、時々不安な夜がやって来る。そんな夜が明けると、なぜか車で走りたくなる。あの、エンジン音が心をつかむのだろうか。アスファルトをたたくタイヤの音が耳に心地良いからだろうか。それとも、密閉された空間が思考能力を誘うからだろうか。

     

     のぼり旗を立てた。メールを確認し、質問に対する回答をした。電話を携帯への転送に切り替えた。さあ、今朝は少し車で走ってこよう。30度を超える気温は今日で3日目になりそうだ。コンビニで冷たい缶コーヒーを仕入れた。車を停めてしばし宍道湖を眺めた。穏やかな湖面に一艘の小舟が浮かんでいた。

     

    宍道湖

     

     どうして、昨夜あんなに不安だったのだろう。年齢を感じた、何度かの事柄を思い出したからだろうか。きっとそうだと思う。じゃあ、若ければいい。いつまでも年を取らねばいい。そう思った。どうせだよと、そう思った。内館牧子著書、「すぐ死ぬんだから」を思い出した。

     

     じゃあ、どうすればいい。体力作りは必要だ。事務所で踏んでいる、相撲の四股は欠かせない。この、店主日記と、人には見せないが「かあちゃんの詩」日記はやめれない。これは想像力が鍛えられる。それにだよ、恋すること。女性にもてようとする、その心が一番必要なのかもしれない・・・ね。

  • 飛行機雲 2024年06月13日

    飛行機雲 2度目の花芽が伸びて今日咲いた。アマリリスが咲きかけたと5月19日の日記にあるからその間隔20日ぐらい。最初の花より少し小ぶりだが可愛い。毎年毎年、この私を2度楽しませてくれるアマリリスの花、今日も店主日記書きたくなった。そして、どこからどこに行ったんだろう。見上げれば飛行機雲。

     

     昨日の朝、Yamakyoで買い物したと昨日の日記に書いた。ついでに鳥のもも肉を買ってきた。焼けむらができぬよう、包丁で切り目を入れた。味付けは塩コショウだけ。豪快にフライパンに皮目から放り込んだ。昨夜は大山鳥のシンプルステーキ。一緒に焼いた5粒のニンニクも旨かった。今朝は匂うのだろうか。マスクしとこ。

  • ウツボグサ 2024年06月12日

    ウツボグサ この頃、病院の都合で定休日と通院日が重なっている。仕事に差しさわりがなく有難いことだと思う。反面、遊びに行けないのは残念な気もする。我が儘なんて、どこかに捨てちゃったと思っていたのに、まだまだわがままな私がここにいることを発見した。

     

      天気予報も確認しないで、今日の夕ご飯は今年最後の鍋料理にしようかと思っていた。しかし今朝になったらすごく暑い。最高気温が32℃にとどくらしい。それじゃあ無理だよ、鍋料理なんて。墓参を終えた我が愛車はYamakyoに向かって走り出した。そして、冷凍食品の何種類かを買いだめた。今晩は何作ろうか?。ついでにビール買ったらレジで年齢確認ボタン。え、マーケットでも?。そうだよな、二十歳になったばかりだものな。まだあどけなさが残ってるし。

     

     写真はウツボグサ。公園墓地の傍らの草むらの中に群生しているのを見つけた。その一部をカメラで切り取った。静かに立たずむ山野草。人の手が加わって咲く園芸種も華やかでまた良い。山野の傍らに、遠慮がちにひっそりと咲く名もない小さな草。色合いに奥深さがある薄紫のは趣があって心を誘う。リュックにカメラと、三脚と草花図鑑を入れて山中をさすらった一昔前が懐かしい。

  • 三瓶フラワーバレー 2024年06月11日

     月一度の火曜日の休みは心ワクワクする。三瓶山のフラワーバレーにポピーが咲いてると言うから向かった。たまには逆回りしようか。右手に宍道湖を眺めて、国道54号線に入った。掛合町のコンビニで缶コーヒーと菓子パンを仕入れた。三瓶フラワーバレーは閑散としていた。咲き誇っているところは駐車場から遠い。近場で一枚をパチリ。

     

    ポピー

     

    読書室 西の原に着いた。いつものように、読書室に腰かけた。今日は、私の読書室を写真で紹介しよう。目の前には手入れされた草原が広がっていた。その草原を麓に持つ男三瓶、子三瓶が正面にやさしい姿を見せていた。なぜか、この風景が気に入っている。

     

     菓子パンをかじりながら、妻の形見の茶色いブックカバーを付けた文庫本を読んでいた。足元を、何かが動くのが見えた。数匹のアリがせわしなさそうに歩き回っていた。彼らも、生きていくのに必死なんだ。そして、生き物を見ると妻を思ってしまう。命を考えてしまう。

     

     先日の、アライグマを思い出した。人に飼われていなかったら、私に轢かれて命を落とすことも無かったろうに。野生のまま育っていたのなら、危険を回避する能力が身についていたのだろうに。人恋しくて、それゆえ私に殺されたのなら、と、つい考えてしまう。

     

     事務所に帰って、この店主日記を仕上げている。今日は缶コーヒーを飲み過ぎたのかもしれない。胃が持たれる。朝、夕食にどんなご馳走作ろうかと思っていたが、久し振りにコンビニべ弁当にすることにした。それもたまにはいいだろう。今午後4時半。そろそろ帰ろうかな。

  • ふと・・・ 2024年06月07日

     先日、金屋子神社を後にしたところでアライグマを車で轢いたと、この店主日記に書いた。その後、晩酌をするたびに彼の姿が脳裏に浮かぶようになってきた。そんな先日のこと、ふと思った。彼は、おそらく最近まで人に飼われていたのではないか。その思いに至る記憶が私にはあった。

     

     私はゆっくりと車を走らせていた。道路の左側に小川が流れていた。その小川に近い所にアライグマはじいっとしていた。坂道を下って行く私と目と目があった。彼は、不思議そうに私を見つめていた。そおっと通り過ぎようとぼぼ真横に来た時、じっとしていた彼の体がゆらりと揺れた。そして、車体に姿は消えた。

     

     まさか車の下には来ないだろう。そう信じていた。タヌキと思った彼ならば、車に近づくなんて考えられないからだ。野生動物なら、危険を予知する能力を十分に持ち合わせているからだ。しかし彼は違った。彼は、私に近づこうとしたのではないか。そして甘えようと。案外、飼い主と私の顔は似ていたのかもしれない。

     

    庭

     

     写真は、先日行った稲田神社の社務所の庭だ。真ん中でぽっちゃりしたのがイナタヒメ。右側の凛々しいのがスサノオノミコト。左に置いてあるのが甕(カメ)。甕は、ヤマタノオロチを退治した時に酒を入れたものだろう。説明が見当たらない。だからこの説は間違っているかもしれない。いや、おそらく大丈夫だ。

  • 奥出雲・八重垣神社 2024年06月06日

     駐車場に車を停めると、突然、石階段が風景を覆ってしまう。よし、と覚悟を決めた。神社までの半分ほど進んだ所で一休み。なんと衰えたことか。若い頃にはあんなに山歩きが好きだったのに。休みの度に、三脚持って山を歩いたのにこの様は何だろう。

     

    八重垣神社

     

     八重垣神社は、伊賀武神社と同じ敷地内に建てられている。間借りのようなものだ。もともとは違った所にあったのだう。ここから車で1分の所に鏡の池があるのを見ても、あのあたりにあったのではと想像してみた。神社仏閣めぐりは、こんな所がおもしろいと思う。そんな気持ちでカメラを持って出雲大社を散策している時、妻との出会いがあった。もし、私にこんな趣味がなかったのなら、妻とは出会っていなかった。

    鏡の池

     

     こんな趣味がなかったらよかったのに。妻との出会いがなかったら、こんな悲しく苦しく切ない思いをすることもなかったのに。時々そんなことも思って見た私なのに、今日はどうしたことだろう。昔の私に戻っている。歴史と、神話の世界に心を奪われている。これが本当の私なんだ。

     

     ヤマタノオロチ退治の話は奥出雲町の鳥上の話だ。だとしたら、横田に稲田神社があるのは当然だろう。そこが最も、クシナダヒメ生誕の地にふさわしい。そして二人の新居の八重垣神社が佐白に存在するのももっともな話だ。スサノオノミコトもクシナダヒメもヤマタノオロチも、みんな架空の存在なのだろうが、神話と現実がごちゃ混ぜになって私を夢の中に誘ってくれる。ロマンチストだねって、妻が私に言ったのもうなずける気がした。

     

     今日はこれで帰ることにする。コンビニで菓子パンと缶コーヒーを昼食にと仕入れた。車を走らせながら菓子パンをかじる。走馬灯のように、妻との暮らしの思い出が心の中を巡っていく。そして妻のいない寂しさに気付く。嗚咽が漏れる。でもその寂しさは瞬時にどこかへ飛んでいった。悲しい時は思いっきり泣こう。それは瞬間のこと。今日は、自分らしさを取り戻した気がした。本当の私を取り戻した気がした。なぎさ、もう大丈夫だ。長いトンネルをやっと抜け出た。心配かけたな。

  • のろけそして稲田神社 2024年06月05日

      5年に一度の更新がある宅地建物取引士のWeb動画視聴方法の研修を終えた。試験にもパスして、新しい免許の更新手続きを昨日終えた。定休日前に終わってほっとしている。そのテストである。一回しか動画の視聴していないのに、テストは高得点だった。そんな昨日、ふと、ずいぶん前に妻が私に言った言葉を思い出した。「君は頭いいんだよ。自信持ちなさい」。君と言う時は照れ隠しだ。そしてある日の記憶が蘇ってきた。

     

     君は、社長の娘さんで何一つ苦労はない。学歴だって大学の修士課程まで納めている君が、夜間高校にやっと通った無学な、金も地位も名誉もない、歳だって、十も上だ。それに、どこの馬の骨とも分からない、こんな俺と一緒になって、本当にいいの?。本当にいいのかい。黙ってうなずいた妻を見て。いじらしいと、そう思った。

     

    稲田神社

    産湯の池 

     先週、アライグマ((目と目が合ったのは、ペットとして買われていたからだろう。だから人になついて。でも飼育が手に余って・・・ふと今そう思った)との事故で行けなかった稲田神社と八重垣神社に行くことにした。定休日に限って早く目が覚める。稲田神社は奥出雲町の横田にあり、稲田姫生誕の地だ。今社務所はお蕎麦屋さんが営業をしていて、県外客などで賑わっている。今日も、社務所横の駐車場は満車になっていた。

     

     田舎の神社にしては立派な拝殿が正面に見えた。その後ろに独立した本殿がある。拝殿と、そして本殿に参拝した。お願い事は私はしない。礼儀を示すこと、そしてお礼だ。歴史と文化、立派なものを見せて頂いたというお礼の気持ちだ。

     

     その後、歩いて近くにある、と言っても私には遠い。道なき草むらを進んでいった。あった。鳥居があった。そして稲田姫が産湯を使ったという産湯の池があった。この池がある狭い場所に、稲田神社はあったらしい。そっと手を合わせた。何十年前だったか、小学校の遠足で来た時のことを思い出していた。

  • 久し振りにステーキ 2024年06月02日

     昨夕、直ぐ近所の友達を誘ってステーキを食べに行った。人が多くて小一時間待って懐かしいステーキハウスの店内に入った。妻と子供たちと何度この店に来たのだろう。店構えが当時と変わらなかった。テーブルの配置もそのままだった。なにもかも当時のままだった。なにもかも懐かしかった。ステーキの目がなかった末娘の顔が浮かんできた。

     

     一緒に行った友達とは、酒をたしなむ習慣がない女性だ。自宅から彼女の車で向かって、帰りも一緒に帰るから思い切って酒が飲める。いつものように、びっくりする友達を横目に1リットル入りのビールの大ジョッキを注文した。ステーキも高くて旨そうなのを注文した。久し振りだ。この頃の私と言ったら肉と言えば豚の細切れ。6年余り振りのステーキの味はたまらなかった。追加注文のもみんな食べきった。こんな細い体でよく食べたなと、我ながら驚きの昨夕だ。

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