店主日記
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だけどおかしいね
2024年12月11日
9日の日記に、これからの5年間は人生の集大成期間だと心に誓ったと書いた。男になるかなれないか、だ。今朝、出雲市の息子に会いに行く時、その言葉を反芻した。帰り、もう一度反芻してみた。そう言えば、そう誓った日から気持ちのどこかに変化が生まれた。強く生きようと、そう思うようになった。
そして妻の墓前で、もうめそめそなんかしないよとそう報告した。だけどおかしいね。強く生きるんだからもうめそめそなんかしやしない。しないけど、強く生きようとそう思った時から、妻を想う気持ちが増した。恋しいと思う気持ちが強くなってきた。だけど、もうめそめそなんかしやしない。
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人生の集大成
2024年12月09日
私はもの思う時、ことに人生を深く考える時、車を走らせることにしている。ステレオからこぼれる音楽を聴きながら、路面から伝わってくる振動を肌で感じながら、流れていく風景を眺めながら、自らの運転技術に酔いしれては恍惚を感じて、その時がいちばん深く考えることができるのである。
冷蔵庫の野菜室の野菜が底をついた。どうせ走るなら、安来市の道の駅「あらえっさ」の野菜売り場で買ってこよう。開業準備を終え。9時半に事務所を出発した。白菜とキャベツと大根を買った。それにしても、物価高は道の駅にも影響をもたらしているらしい。3種類1個ずつで値段は1000円を越した。
国道9号線でやって来て、帰りは裏道を帰ることにした。広瀬町を通った。峠を越して、八雲町に出た。事務所に帰って来る頃には、18曲入りのCDが2度目の5曲目を歌っていた。そして結論は固まった。先日手にした新しい不動産免許、この免許の有効期間の5年間が、私の人生の集大成期間だと、そう心に誓った。
ここまで書いた時、妻に会いたくなった。そして向かった。墓石の妻に報告した。そうなんだよ、集大成なんだよ。もうめそめそなんかしないよと言って報告した。K女子撮影のこの写真が、今の私の心にぴったりのような気がした。
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母の味
2024年12月08日
出勤の車のフロントガラスを霰が打ち付ける激しい音がして、一瞬間だったが路面を白くした。事務所に着いて、エアコンのスイッチを入れて設定温度を1度高くした。寒さが肌に沁みとおる。寂しさが心に沁みとおる。でもあと半月もすれば娘が帰って来る。孫がやって来る。大きくなったかなあ。ああ、早く会いたいなあ。
昨日、ある人が今晩の酒のつまみにとキンピラを持ってきてくれた。大根でこしらえたんだよと言って。さっそくシャワーを終えてビールのお供にすることにした。旨い、と思った。この味は似ている。40数年前の数年間、一緒に暮らした母の味に似ている。美味しいなあ、思い出すなあ。ねえ母さん。
あの日三瓶山は初冠雪だったのだろうか。山肌を雪が白く染めていた。ある年の暮れ、三瓶山にやって来た。何気なく、東の原にあるワイナリーに寄ってみた。ぶらっと店内に入ると、笑顔の店員さんがこのワインがいいと勧めてくれた。勧められたワインを購入して大晦日の夜、ひとりグラスを傾けた。今年の大晦日は、二人の娘がいて孫がいる。
写真撮影はK女子。
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師走
2024年12月06日
今年最後の月、師走になった。事務机の引き出しの中を整理していた。そしたら封も切っていない昨年の暮れの年末ジャンボの宝くじが出てきた。300円の当たりは一枚あるはず。捨ててしまうのはもったいない気がして、出かけたついでに換金して今年の年末ジャンボを買ってきた。でもな、どちらがもったいないんだろう。また3000円使ったんだよ。でも、夢があるか。
何やかにやと今日は忙しかった。午後4時を過ぎた。外は薄暗くなった。そう言えば。・・・今朝火災保険の更新に来た私より少し若い女性と話した。この頃、寂しくてねと。そうよね、日暮れは早いし、そして寒くなってきたし。そうなんだ。みんな寂しいんだ。正月元旦は妻の誕生日、どこかにドライブ、それが誕生祝だよ。ね、なぎさ、二人っきりでね。薄暗い外を眺めていたらそんなことを思った。
写真は三瓶山の浄善寺。あの日、このお寺でコンサートをしていた。なんのコンサートかわ分からなかった。部屋に明かりがついていて2~3の人影が見えた。撮影K女子。
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嬉し涙
2024年12月04日
今日から5年間の新しい業者免許証になる。定休日だけど、事務所に出てきた。新しい免許証を事務所内の額縁に入れた。玄関の外から見える宅地建物取引業者票の有効期間と、免許番号の(4)を5に書き替えた。これで5年間はOK。明日から新免許のつもりで、新人のつもりで頑張るぞ。オ一。
昨日、店主日記を書き終えて帰宅した。いの一番で、妻の仏壇にいち日の出来事を報告した。なあ、なぎさ、5年後には、彼女たちに俺たちがこしらえたけやき不動産を預けられるのかもしれない。けやき不動産が後世に繋がる可能性ができた。俺たちの苦労の結晶が後世に残せるのかもしれない。そう報告したとたん、嬉し涙が頬をつたってこぼれてきた。
写真は三瓶山の浄善寺のイチョウ。K女子撮影。木の迫力は奥出雲町の金言寺のより勝が、写真映えには劣る。