店主日記
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霧
2023年12月04日
朝起きて、リビングのカーテン開けたらまだ薄暗かった。茶臼山の頂あたりを霧が覆っていた。夜が明けるのと一緒に、霧は茶臼山を下ってきた。やがて一面は霧に覆われた。通勤の最初の信号待ちでは視界も悪い。霧は良い天気になる印。久し振りに小春日和かしら。
昨夜、末娘に電話した。正月は帰って来るかいって。いや帰って来ないよ、との返事。そのことを長女にラインした。電話できるだけで上出来だ、と帰ってきた。末娘もひとりぼっちの正月らしい。お互いひとりぼっちだから会えばいいのに、と長女は言う。だけど、東京へ行くのもな。帰って来いというのも旅費がいるだろうに。末娘、私といるのは苦痛らしい。長女曰く。性格が似すぎなんだよ。
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やきもち
2023年12月03日
7時に目覚めて二度寝したら8時20分になっていた。慌ててパンを焼いて朝食を済ませて真っすぐ出勤した。のぼり旗立ててすぐに墓参に向かった。日曜日だから気持ちが緩むのだろうか、それとも単に疲れているだけだろうか。それとも加齢によるくたびれなのだろうか。
墓参の時間が遅れてある人に会うことができた。妻の墓石の隣のその隣の墓石に眠っていらっしゃる人の奥様に出会った。この人のご主人も私の妻と同じ時期に、半年早かったかもしれない。他界されたらしい。初めて会ったときにそんな話を聞いた。私より二つ年上。だけど動作も機敏でお顔立ちも上品でいらっしゃる。私よりずっと若く見えるのかもしれない。
こんな仕事をしているからだろうか、私は人と話をすることが好きなのである。妻と一緒に働いている時、お客様とよく話をした。特に、女性とはよく話した。やきもちを焼く妻の表情がよく分かった。特に美人だと、帰られた後に言っていた。あんた女好きやなあ、と不機嫌顔で。
今朝も、あの人と2~3の言葉を交わした。妻の墓石の前で親しげに言葉を交わした。寝坊しちゃいましたと言葉を交わした。ひょっとして、墓石の妻がやきもち焼いたのだろうか。あのやきもち焼の妻が。ふと、今朝そんなことを思ってしまった。10歳年下の妻、可愛いやつ。
浅田次郎の小説、「おもかげ」が第6章に入った。これから佳境に入っていく。恐らく、竹脇は死んでいくだろう。その時の奥様の気持ちが痛いほどに分かる。やっぱり、この本買わなきゃよかった。読むんじゃなかった。だけど今不思議、読み切ろうと思った。
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師走になって
2023年12月02日
師走になって二日目がやって来た。今年も後30日で終わる。昔の人はよく言ったものだ。また歳をとらねばならないと。え、正月が誕生日なのと子供の頃にはその意味が分からぬまま、そう思ったものだ。昔は正月になったら歳がひとつ増えていた。
今日は久し振りに朝日が事務所の玄関のガラス戸越しに入ってきていた。接客カウンターの椅子を窓近くに引き、インスタントコーヒーを淹れてきた。そこに座って浅田次郎の「おもかげ」を読んだ。背中の日差しが温かかった。パソコンからは60~70年代に作曲された歌が自動的に次から次とボリューム小さく流れていた。この本といい、音楽といい、なんて懐かしいんだろうと思った。正月元旦は妻の誕生日、どう祝ってやろうかなと、おもかげを読みながら考えてみた。
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タイヤ交換
2023年11月30日
今月の中頃、島根日産にスタッドレスタイヤへの交換の予約をした。交換の予約が殺到しているらしい。やっと、12月13日に予約が取れた。その頃でもいいだろ。雪なんか降りゃしないだろうと思っていたが、先日霙が降ってきた。そうか、もう何時降ってもおかしくないなとその時思った。
5~6年前までは自分でしてたんだ。そう思ったら昨日の定休日、自分でやろうと決意した。だが、侮った。車備え付けのジャッキが回らない。タイヤが上がらない。でもやるしかない。事務所前で必死の形相でいたのだろう、ポステングの女の子二人が我が社を避けて行った。
休み休み、やっとの思いで交換し終えた。2時間要した。近所のマーケットで買い物をして帰ることにした。いつもの担当のレジの女性に愚痴ってみた。疲れたよって。しゃっべる分だけ疲れが抜ける。もうしない。タイヤ交換など二度とやるもんか。だが、シャワー終えた体にビールが旨かった。春にも、自分でしようかな。
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小春日和
2023年11月23日
今朝よく眠った。目が覚めたのが8時過ぎ。慌てて朝食を済ませた。今朝は暖かいなということが、エアコン付けていないことで気が付いた。外は晴れ渡っていた。でも、天気予報は下り坂。今日は祭日、でも仕事。だけど小春日和の名残のこの天気を楽しもう。
定休日の昨日は気になっていることがあったので出勤した。電話を3本片付けて、車に乗った。しばらくするとはるか彼方に伯耆大山が見えた。撮影ポイントを探してみようかと、そう思った。安来市の道の駅「あらえっさ」から北に向かってみた。初めての道だ。中海ふれあい公園があることに気が付いた。その駐車場から大山もよく見えた。いい風景だ。小春日和の気持ち良さ。その分だけ、ひとりぼっちが身に染みる。