店主日記
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旅
2020年07月12日
旅と旅行の意味はどう違うのだろうと、20年前に買った集英社の国語辞典で引いてみた。
旅=家を離れてある期間、ほかの土地へ出かけること
旅行=旅、旅すること
とある。何だ、一緒じゃないか。だけど、私は旅という言葉が好きだ。旅と言えば、さすらうような意味を感じてしまう。旅行と言えば、計画を立てたものを言うような気がする。だから私は旅と言う表現がが好きなのである。
今度の14日と15日は月に一回の我が社の連休の日だ。朝早くから、車に乗って出かけようと思っている。狙いは西。ただそれだけ。走れるところまで走ってみようと思う。宿泊は、泊まりたくなった町で宿をとる。風呂と、わずかばかりの夕食と、そして酒。できうれば、話好きな亭主が居れば。
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七夕
2020年07月07日
子供の頃、旧暦の7月7日だったかもしれない。竹を切って来て、兄弟仲良く短冊に願い事を書いて吊るした。それを家の前の川に持って行って立てたものだった。そんな、生きていく切なさを知らない無邪気な頃が懐かしい。
野生でひとりで生きていけない、親からはぐれた子供や傷ついた動物をを保護する施設がある。成長したら野生に返すのだが、その子たちに野生の中で再会するテレビ番組があった。その子たちは、当時なついていた保護士を覚えている。どんなに大きくなっても、何年も会わなかったのに覚えていてる。そして甘えていた。もし人と人なら、一層のこと会いたいと思うだろう。いや、会いたい。年に一度でいい、織姫と彦星のように。そして抱きしめたい。
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涙
2020年07月03日
昨夜、久し振りに池江璃花子さんがプールで泳ぐ姿をテレビで見た。白血病で抗がん剤の辛い副作用に耐え抜いて、そして病を克服した。また強くなったと彼女は言う。笑顔が可愛い。そんな経験をした彼女だから、あの笑顔が生まれるのだろう。見ていて、嬉しくて、涙が出てきてしまった。
涙と言えば、私はよく涙する。始業前にする墓参が私の日課になった。事務所から車で6~7分の所に妻が眠る公園墓地がある。出勤して、掃除して、電気をつけて、毎日つける日記「かあちゃんの詩」つけて、そして車に乗って墓参に向かう。
走る車の中、次から次と在りし日の妻の思い出が心の中をめぐっていく。在りし日の妻の姿が懐かしい。在りし日の妻の笑い声が懐かしい。喧嘩したあの日までもが懐かしい。何もかもすべてが懐かしい。もうすぐ着くよって妻に語りかける時、もういちど会いたいなって思った時、涙のしずくが頬をつたって落ちていく。
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雲
2020年06月30日
雨だったのに晴れてきた。物件の写真を撮りたかったのでこれ幸いにと2ヶ所に出かけた。そして数十枚の写真をネットにアップするための加工を施した。根を詰めたので目の奥の方に違和感を感じてきた。こりゃいかんと表に出て天を仰ぐ。綿をちぎったような雲が無数に浮かんでる。いろんなやつがいるなあ。動物みたいなの。魚みたいなの。かあちゃんみたいなの。
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つぶやき(日記 かあちゃんの詩)
2020年06月27日
22日のこの店主日記「かあちゃん嬉しいな」で書いたその人への重要事項の説明がさっきあった。男性一人だけ来たけど、事務員さんは?って聞かれた。我が社のリピーターだから以前からの様子が良く分かっている人だ。私の奥さんだったけどね、亡くなってしまってねって答えた。
説明を終え、帰って行く時、その後ろ姿に心の中でつぶやいた。私も、大恋愛だった。彼女の父は最初私たちの結婚に反対だった。でも何とか許してもらった。そのように私たちの結婚への道は平坦ではなかった。だから結ばれたら、幸せになりたかった。そして結ばれて妻を大切にしたと思っていた。でもね、亡くなってしまった今反省することが多い。もう少しああしてやればよかった。もう少しこうすればよかったなと後悔ばかりだ。そう思っても、反省しても私にはもう遅いんだよね。でもまだ愛してる。・・・あなたも奥さんのこと、大切にしてあげてね。