店主日記
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天気と政治家と
2021年08月20日
もう10日も雨が降り続いている。農家育ちの私は心配になってくる。稲穂の実り具合はどうなんだろうか。野菜の出来は順調なんだろうか。病気は出ていないんだろうか。どうか恵の太陽が現れてくれますように。そう祈っている。
五輪はコロナウイルスの感染拡大の原因ではない、と断言している根拠を正す質問にも、 丸川オリンピック担当大臣は回答をスルー。当たり前だよね、答えられる訳ないんだもの。島根県警だって、五輪警備にあたった7人が感染して帰って来たんだもの。そして、いちにち20数人が感染しているんだもの。五輪開くんなら、自粛なんて関係ないよねって、そう思ってしまうもの。今の政治家って、そんな想像力もないものな。
借家人賠償責任保険の更新に若い女性がやって来た。2年前、私の店主日記を読んで泣いてくれたその女性だ。今日も、いろいろ話した。私の過去のこと、そして現在のこと。そして彼女の仕事のこと。未来のこと。みんな悩みながら、でも頑張ってるんだ。そう思ったら嬉しくなった。
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オオサンショウウオ
2021年08月16日

この夏季休暇は、車の走行距離1000キロを目標にしていた。けど400キロで終わってしまった。「瑞穂ハンザケ自然館」に行くのを最も楽しみにしていたけど、あの大雨が憎い。被災地の人々の生活のみならず、私の心もずたずたにしてしまった。
広島市で、ある大手のアパート建築管理会社が催す不動産業者招待会が毎年開催されていた。そこに、私たち夫婦は毎年参加していた。そして、それが終わるとどこかで一泊して、旅行気分を味わうのが常だった。それが、年間の楽しみのひとつだった。
ある年、岡山県真庭市にある湯原温泉に行くことにした。温泉に入浴の後、夫婦で卓球、いやピンポンかな、楽しんだりもした。あくる日、宿泊したホテルのすぐ近くに「はんざきセンター」があり、入館した。優に1メートルを超えた大きなオオサンショウウオがいて、驚いたその思い出も懐かしい。その思い出に浸りたかった。コロナ禍の中、県外には行きたくない。そう言えば、石見地方にもあった筈。
私の故郷でも、オオサンショウウオのことを「はんざけ」と言っていた。はんざきとは、オオサンショウウオのことである。半分に裂いても生きているというところからその名が付いたとか、かどうかは不明。
写真は、先日お邪魔した「駕籠石庵」で撮った襖の絵。
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カフェ 駕籠石庵Ⅱ
2021年08月14日

夏季休暇4日目、誰とも口をきかない日が三日続いた。正直辛い。止み間もなく降り続く雨、外は大雨だが、やはり「駕籠石庵」に行こうと決めた。轍にたまった国道の雨水をタイヤで蹴散らして車は進む。ザバ!ザバ!っと音を立て車は走る。昼ちょうどに大社に到着した。
玄関を入ると、和服姿の店主が出迎えてくれた。これがピオーネだったかシャインマスカットだったか(私の失念)だよって、店主が玄関の鉢植えの葉をめくってひと房を見せてくれた。どうぞお上がりくださいの言葉に座敷の方を望む。漂う雰囲気、その空間は徐々に100年前にタイムスリップしていく。
卵かけごはんセットを頂いた後、店主さんである奥さんが話し相手になってくれた。妻もいない盆。コロナ禍で子供たちも帰って来ぬ盆。コロナ禍で入院中の息子にも面会できぬ盆。ひとりぼっちの盆。こんな時に、長い時間話し相手になってくれた。ものすごく有難かった。車での帰り道の1時間、山本潤子の歌声に合わせて、永い間歌を忘れていた私が歌った。それほど嬉しい午後のひと時だった。

庭の写真は、7月31日付のこの店主日記、「カフェ 駕籠石庵」で友達が眺めてる庭。大きな平たい庭の真ん中の石が「駕籠石」なのである。雨に濡れた石は、より活力が宿っているような、そんな気がするのは私だけ?。
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懐かしいな
2021年08月12日
夏季休暇の二日目である。休みの日にも早くに目が覚める。だが外は雨、危険な雨とも気象予報士は言う。でもどこか行きたい。朝食を済ませ墓参を済ませ、車で出発した。どこへ行こうかと思案するも、目的地が定まらない。気が付けば、妻との思い出深い美保神社の前。

この写真が美保神社の本殿の屋根だ。二神が祀ってあるので本殿も二つある。写真を見ていただくと両殿の千木(屋根の上でクロスした板の組み合わせ)の形にわずかな違いがある。さて、どこでしょう。そしてどうしてなのでしょうか。

青石畳は何度歩いても、その都度趣が違って見える。ひとりぼっちの休日だからだろうか、何か空しい。空しさで見る、雨に濡れた青石畳は愁いが潜んでいるような、そんな気がする。しばし、その空しさを楽しんだ。
千木の違いはと言うと、向かって右の本殿の千木はてっぺんが平たい。左の本殿は天に向かってとがっている。その違いだ。ではどうしてか。右の本殿の祭神は美穂津姫命で女神、左は事代主神で男神、その違いである。この違いは、全国統一らしい。
午後帰って、焼酎のお湯割りをちびりちびりと。テレビ番組で、36年前の今日起きた御巣鷹山の飛行機事故の番組を見た。夫を亡くした今73歳の女性、頑張ってるなと思う。そしてその悲しみは、私と同じなんだなって思った。その瞬間、涙が溢れて止めどがない。・・・焼酎のせいもあったかな。でも、泣いたな。
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会いたいな
2021年08月08日
三年前の妻の日記帳の最初の部分に月間の計画表の部分がある。8月の今日の日付のところに、ケーキの絵が描いてあり、かわいい字で、Happy Birthdayと書いてある。長女の誕生日だ。おめでとう、な。
ネットで、連れ合いを亡くして寂しい時の対処法を見てみる。その人にとって、そうするのがいいのかどうかは個人差はあるだろうが、こんなことも書いてある。文章にしてみる。ブログとか、自分の気持ちを書いてみるのもいいだろうと。
暑さで、体力も気持ちも疲れているからだろうか。それとも盆が近いからなのだろうか、この頃すごく妻に会いたいと思う。そんな気持ちになっている。そして、恋しくて、愛おしくてたまらない。だから寂しい。・・・もういちど会いたいな。そして、もういちど一緒に暮らしたいな。




