店主日記
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有難う
2021年07月16日

早朝の墓参の帰り道、ねむの木の花を見つけた。私は、樹木に咲く花にはあまり興味がない。が、まだ陽の光が届かない早朝だからだろう、美しいと思った。しっとりと咲く、その花は神々しくさえ見えてきた。思わず車を停めて、携帯で写してみた。
私の故郷には、この木は多い。今時分になると、山のあちらこちらに見かける。季節を独占しているようでもあった。そして、私たちはこの木を「カアカ」と呼んでいた。葉は、お茶にもなるらしい。「カアカ茶の木」とも呼んでいたのを思い出した。
先ほど、先日の松江市に降った大雨を心配して、昨日メールをくれた中学校の同級生に返信をしておいた。広島に住むMさん、あたたかい思いやりに有難う。そして、私の話を聞いてくれて有難う。
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三瓶山のユウスゲ
2021年07月14日
我が社にとって月1回の連休である。なのに午前中仕事に出てきた。昨日も今日も。不思議だなあって思ってしまう。どうして休日には仕事が入るのだろう。午前中で片付けて、手作りのサンドイッチを食べて、さてどうしようか。三瓶山行こうかやめようか。連休初日、13日のことだ。
悔やむのも嫌だな、と思って出発した。3時30分到着。まだ早い。西の原の日陰の駐車場で読書することにした。いつも車に積んである私の愛読書、文庫本に製本された「暗夜行路」だ。エンジン切って、車の窓を全開にして、吹き込むそよ風を楽しむ。尾道の風景を描写したこの個所は、何度読んでも感動する。そして、文章のすべてが美しい。

5時過ぎた。もうよかろうと目の前に開ける草原に向かう。鮮やかな黄色のユウスゲがこれ見よがしとばかりに咲き誇っている。夕方開花して、あくる日の午前中でしぼんでいく。だからユウスゲと言うのだろう。漢字で書けば、「夕菅」だそうだ。「黄菅」とも言うらしい。帰り、車のルームミラーに映る宍道湖の夕日が美しい。今日は梅雨明けだとか。
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温暖化のせい?
2021年07月12日
夜明け前から続けざまに雷鳴、そして強く降る雨。アスファルトを打つその音で目覚めた。どこかに被害が出そうな激しさである。もう、とっくに朝の8時は過ぎているのに風景はまるで夜。不気味でさえある今日の空模様。あ、携帯の危険通知の音が。美保関方面、土砂崩れの危険あり、避難せよとある。
昨日の夕方、気のせいかもしれないけどヒグラシの鳴き声を小さく聞いた。いや、一匹だが確かにが聞こえる。昨年のこの店主日記を見るとその初音は7月19日。1昨年は18日。1週間早いけど、温暖化が進んでいるせいかもしれない。近年、すべてがおかしくなっている。
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今日も雨、よく降るなあ
2021年07月09日
もう3日も雨が降り続いている。これでは来客もないはずだ。先日の水曜日は大雨だった。意宇川が氾濫しそうになった。川下では、川土手を水位が越えた。そんな日の朝、毎月の支払いにいつもの窓口に行った。いつも話しかけてくれる女性がいる。「今日はどうするんですか」って聞く「車でぶらぶらかな」「この雨なのに」「うん、西に向かって走ろうと思う」
墓参が終わった直後、娘から電話が掛かってきた。「危ない所に行っちゃだめだよ」と言って話は終わった。危なくない所なんかありっこないのに、でも家には帰りたくない。車の運転してる時がいちばん心安らぐ。ご先祖様のお墓参りに奥出雲町まで行った。先祖の墓詣でも心安らぐ。
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豪雨、心配してくれて有難う
2021年07月08日
遅くまで寝てようと思っていたのに、危険を知らせる携帯電話の音で目が覚めた。意宇川が氾濫する恐れがあるって表示されていた。家は高台にあるから心配ないけど、外はすごい雨音だ。その音は途絶えてはまた聞こえてくる。窓を開ければ、雨粒が部屋に飛び込んでくる。
峠は越えたろうとお墓に行った。雨に打たれて生けた花はぐちゃぐちゃ。電話が鳴った。東京にいる長女からだ。私は大丈夫だと思ってるけど、鳥取のお母さんが心配して電話してきたからって言う。娘が嫁に行かなきゃ赤の他人なのに、有難いなって思う。そして、危ない所に行っちゃだめだよと言って電話は終わった。
夕方、テレビで大相撲見ながらだ。鍋料理の仕込みにニンニクをおろし金ですりおろしていたら電話が鳴った。妻の郷の近くに住んでいる妻の妹からだ。心配してくれて有難うねって、近況を報告した。そして夜、焼酎をちびりちびりと飲んでいた。今度は兵庫県の加古川市に住んでいる実の姉からの電話である。一昨年会って以来聞く声である。長々と話していたら、仕舞には涙ぐんでいた私なのである。懐かしい。晩年のひとり暮らしならではの懐かしさなのだろう。身内の有難さをしみじみと感じた昨日の定休日なのである。




