店主日記

  • 駄目オヤジ 2020年12月24日

     今日はクリスマスイブ。14インチのモノクロテレビが台所の隣の6帖の部屋にあって、ここが居間なのである。掘りごたつを囲んで家族が集まっていて、クリスマスケーキが母の手によって包丁で家族の人数分に切り分けられようとしている。そんな光景が目に浮かんだ。思い出した。私が生まれて初めてクリスマスケーキを食べた日のことである。何歳の記憶だろう。

     

     朝一番で支払い分の入金に近くの郵便局に行った。引っ越し用に使うぐらいの段ボール箱を持った人たちが並んでいる。コロナウイルスの影響で正月に里帰りしない子供たちへ送るのだろう。何を贈るのだろう。男一人で暮らす私には分からない。送ってやりたいのはやまやまだが何を送っていいのやら見当もつかない。何もかも妻に任せっきりだったから品物の想像すらできない。駄目なオヤジである。

  • 社長室 2020年12月22日

    事務所 

    社長室

    先日から数日掛けて事務所の模様替えをした。事務机をひとつ廃棄して応接コーナーを広くとった。接客カウンターの客席側から事務所の様子が一目でわかるよう、視界の遮りをなるべくなくした。開放的になったことは写真をご覧になったらお判りいただけるだろう。

     

     だけど、私も日に一度か二度はこもりたいときがある。一人の空間が欲しい時がある。思いにふけりたい時がある。そのために個室をひとつ用意した。幅130センチ、奥行き180センチほどの小さな空間だ。事務机とその上にラジオ、文庫本、そして妻の写真。個人事業主なので社長ではないが、そこを社長室と名付けた。

  • 末娘への手紙 2020年12月19日

     寒くなったけど、どうしてる。松江は屋根瓦が雪で白くなっている。

     

     ところで、先日お姉ちゃんと話したけど、お姉ちゃんはコロナの影響で正月松江に帰って来ないと言った。おまえも、動かない方がいいだろうと二人で話した。お姉ちゃんの婿殿も仕事の転換期、コロナ感染は避けたいところだろうと思う。出雲市ではクラスターがあったりして宗一郎の病院も面会禁止だ。だから今度の正月はみんなバラバラ。いつになったら自由に会えるだろう。

     

     今、お父は断捨離で休みの日は忙しい。化粧の部屋の押し入れ片付けていたら見たことないものがいっぱいあった。お母さんが学生時代使っていただろうタイプライター。お母さんの青年期の写真のアルバムの数々。何よりもおもしろいのはお母さんの字がいっぱい詰まったノート類。「プラトン訳」と書いたダンボール箱に哲学を学んだ証が残っている。晩年の崩し字にない固い角ばった字が並んでいる。これもお母さんの字なんだ。

     

     おまえのものもだいぶ処分した。中に給料袋があった。毎月もらう給料袋に・・・中略・・・よく頑張ったと思う。よく働いたと思う。

     

     そんなおまえだから、どんな仕事でもできる。だから、東京へ行っても、お父は心配はしていない。心配なのは食事と運動。運動は通勤でできるから食事のこと。お父も食事作りが面倒な時が多々ある。今度いつ会えるか分からないけど、何か美味しいもの一緒に食べたいな。お母さんとみんなでよく行ったあの寿司屋、あんな光景を再びと夢見ている。だからお父は会える日を楽しみにしている。

     

     取り留めのないことを書いた。今回会えないことは残念だけどコロナ自粛しよう。お父もひとり正月をする。お母さんのお墓はしっかり守っている。毎朝墓参して花も定期的に生け替えているから心配するな。では、元気でな。

  • 今朝は朝焼け 2020年12月18日

     朝焼け

     

     今朝も暗いうちから出勤してきた。何があるってわけじゃないけど、早く目が覚めると出勤支度が早く終わる。じゃあ行こうかって気持ちになる。私にとっては我が家も事務所も私の城。だからどこにいてもいい。今朝は朝焼け。

     

     昨夜長女から電話があった。正月松江には行かないよって。もちろん東京の末娘も帰って来れないから、今度の正月は私ひとり。いや、妻とふたりっきり。息子には面会禁止だし寂しいな。コロナが憎い。

  • 永遠の愛 2020年12月17日

     目覚めると外は積雪。混雑の車を避けるため、暗いうちに出勤した。暖房をつけ、パソコンを開く。昨日の店主日記の手直しをする。これでよい。

     

     いつもの時間にお墓に行く。積雪の墓地は、ごみの収集のために管理の人が歩いただけ。他の足跡は見つからない。私が、墓参一番の足跡をつけておこう。

     

     いつものように声をかける。「昨日の店主日記、またかあちゃんが登場したよ。いい日記になった。これからも、ずうっとずうっと、登場してもらう。いいね」・・・妻の存在をいつまでもいつまでも。そして私と妻の、永遠の愛を誓うために。

ページトップ