店主日記

  • 不動産日記 2023年07月28日

     18年前に開業して以来、「不動産日記」と題した日記を付けている。ほとんど業務日誌なのだが、時々私の思いを記入するので不動産日記と名付けた。そして今日、NO69の新しいページが始まった。

    不動産日記

     

     ほんのちょっとの変化だ。新しいノートに替わっただけの小さな変化なのだが、変化は私の心を揺さぶる。特に気候の変化に私の心は強く動く。雨が降れば雨が降ったで、雪が降れば雪が降ったで心が揺れる。なぜなら、変化は、こんな時妻ならどうするっていつもそう思う。

     

     2018年4月22日のノートを見てみた。9時55分の1行が妻の字だ。そう言えば、今になって見ればそうだなって思う。いつもの妻の字より筆圧が弱弱しい。意味もはっきりしない。そうだったんだ。・・・そしてこの不動産日記の妻の字は終わった。

  • 灼熱の太陽が 2023年07月27日

     まだ9時にもならないというのに肌を焦がすような太陽が東の空にある。玄関前の掃き掃除終えただけで全身が汗に濡れる。近所の会社に出勤する人に声をかける。朝から暑いですね。何でもそうだけど、苦しいときには吐き出した方が良い。

    のぼり旗

     

     我が社の玄関は東向きだ。それに、玄関部分はほぼガラス張り。朝日がよく入る。冬時分はこれが嬉しかったのに夏はそうはいかない。人間って我が儘だよね。今冬が恋しくてたまらない。無いものねだりって言うけれど、実に我が儘なものである。

     

     それでもと、僅かばかりの抵抗を試みる。玄関先に立てかけるのぼり旗。遮光にと玄関の内側に立ててみた。お、違う。かなり効果がある。9時の開業時まではこうしておこう。少しでも太陽が高くなれば差し込む光も減るだろう。

  • 面会日 2023年07月26日

     息子が入院してもう5年が経った。月1回の今日は面会日。この頃、息子の顔を見るのが辛い。後、何年入院が続くのだろう。そのことで、息子が私に抗議しているように見えてならない。会話ができない息子、目がそう言って訴えていた。

     

    入道雲

     

     面会終わって、道の駅「キララ多伎」に行ってみた。山の上には入道雲が立ち上がっていた。まるで生き物のように、沸き立つ溶岩が噴火口でうごめくように立ち上がっていた。車の室外温度計は34度。暑い訳だ。

     

     ふと、隣の車を見たら赤ちゃんが母に抱かれていた。そしてその母と目が合った。思わず会釈する。その母の窓際の外に立ち、話しかけてみた。4ヶ月だそうだ。私の孫はね、今北京に居るんですよ。6ヶ月まで我が家で育ったんですよ。そんな他愛もない会話を交わす。見ず知らずの他人にも、心が通っていく。ああ、早く会いたいな。

  • サラダの皿は一枚だけ 2023年07月22日

     サラダもう、何ヶ月になるだろう。私の朝食はサラダ付きだ。前の夜、キャベツの千切り、タマネギの千切り、ニンジンの千切りを作ってザルに入れる。水道の蛇口でしばし水にさらす。水気を切ったらそのまま冷蔵庫の野菜室へ。

     

     そして朝が来ると写真の白い器に盛りつける。この白い皿、以前は5枚あった。妻が嫁いできた時、持って来た。5枚組の箱に入ってたのを覚えている。それが今では1枚しか残っていない。でも、妻の形見には間違いない。だから、毎日のサラダ作りが続くのだろうか。

     

     そう言えば毎晩楽しんでいる焼酎のお湯割り、このコップも白い皿と同じ経緯を持っている。先日床に落として一個が割れた。残ったのはひとつだけ。大切に大切に毎晩使っている。だから飲酒が続くのかもしれないね・・・。え、あほ言うなって。

  • 美保関町の青石畳通り 2023年07月19日

     車のエンジンを始動したら、ヘッドライトが自動点灯した。土砂降りの今朝はそれだけ暗かった。とりあえず事務所に出て雨の様子をみることにした。やがて小降りになった。よし、行こう。濡れた青石畳の写真撮影に行こう。

     

     国道9号線を米子に行って米子空港をかすめて行くことにした。空港の近くにミュージックロードがある。車のタイヤが音楽を奏でる仕組みの舗装道路になっている。そこを走って、「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソングを聞く、その一瞬が好きなのだ。

     

     しかし、そのあたりから雨は止んで晴れてきた。かまうもんかと美保関に着いた。目的の青石畳通りに行った。青石は湿気を含んでいるが乾きかけていた。濡れて青くなる石なのに残念な気もした。でも、これはこれで絵になるかもしれない。虫網を持った少年がポーズを取ってくれた。少年の笑顔は、山口百恵の「いい日旅立ち」の歌詞を思い出させた。

     

    青石畳

     

     なんか疲れたな・・・帰るか。大相撲のテレビ観戦しながら一杯やろう。早いうちから一杯やろう。車窓から見える風景は霞んでいた。曇った眼鏡をかけているみたいに霞んでいた。天気によって、人の気持ちが波を打つ。今日はその波長が短いなと、そんなことを考えながら車を走らせていた。

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