店主日記

  • 命日 2023年04月23日

    参道

     

     どうやらこの日は毎年天気が良い。今日も、風は少し冷たかったが快晴だ。眩しいほどの陽の光が降りそそいでいる。予定通りに出雲大社に着いた。そして道の駅、大社ご縁広場に車を停めた。そこから神門通りを颯爽と歩いて鳥居をくぐり、参道を歩いた。いつもシャツの胸ポケットに持ち歩いている小さな遺影を抱きしめ、ゆっくりとゆっくりと在りし日の思い出をたどりながら。出雲大社はふたりの出会いの場所なのだ。

     

     帰り、島根ワイナリーでワインを買った。種類の違う小瓶が3本セットになったのを選んだ。そして今事務所に来てこれを書いている。これからホックの茶山店で寿司を買うつもりだ。今晩は、妻とふたりで寿司を前にワインで乾杯しようと思う。「なぎさ、今日は君の5年目の命日だよ」そして「愛してるよ」と言って。

  • ぎょうずい 2023年04月22日

     先日、風呂が壊れたとこの日記に書いた。そして次の日の午後、修理に来て頂く予定とも書いた。その結果、メインスイッチの故障なので部品の取り寄せが必要だとか。そしてその部品はいつ入るのか分からないらしい。1週間先になるのか、はたまた2ヶ月を要するのか。

     

     皆さんは行水と言う言葉をご存じだろうか。タライにお湯を入れておいてそのお湯で体を洗う、そのことを言うのである。それを始めて今日は風呂無し生活4日目。去年、孫に使った赤ちゃん用のお風呂。それが今、私のために役に立っている。ただし、それではお湯不足。頭髪は事務所で洗って帰ることにした。

     

     風呂が壊れるのと、和室の証明が壊れるのと同じ日だった。その前から自家用車のショックアブゾーバー。踏んだり蹴ったりとはこの事を言うのだろうか。だが、こんな時にこそ、何か良いことが起こりそうな、そんな気がする私なのだ。

  • 雨音 2023年04月19日

     目覚めた時、大粒の雨がアスファルトを打ち付ける音がしていた。雨水を轢いて走る車の音がしていた。だが、パンを食べて部屋に掃除機かけてそして公園墓地に行った時には雨は上がった。クローバーの葉に溜まった雨粒が、薄日を弾いて光っていた。四つ葉だったら水晶に見えたのかもしれない。

     

    雨

     

     安来市の道の駅「あらえっさ」に島田産の筍が売ってあると聞いて行ってみた。たくさん売れていたがひどく大きいのやら、二つセットになったのやらしかない。二つセットになったの買って一つは人に分ける手もあるがそんな人もいない。あきらめた。

     

     帰り、広瀬町を通って八雲町経由で帰ってみた。峠の頂は乳白色の霧が出ていた。道路から谷底を覗き込むと味噌汁のお椀のように霧の雲を溜めている。そこに向かって、山肌から谷底に向かって霧が川になって流れている。霧の味噌汁は次第に味が濃くなっていくのだろう。味噌汁の例えは現実的だがそれにしてもなんて神秘的なんだろう。

     

     そして一夜明けて20日になった。昨夜もエアコン使わなかったが今日は天気が良いしもっと温かい。昨夜はガス風呂のスイッチが入らず、今日午後の修理の予約がしてある。和室の照明が壊れたので100満ボルトで買ってきた。ふたつ同時に壊れるあの不思議って何だろう。

  • 推理小説 2023年04月18日

     車の調子が悪い。ショックアブゾーバーの具合が悪いらしい。順番待ちで、修理予定日は5月11日。長距離ドライブしていてもおもしろくないから、先週の定休日は書店に行った。新聞の読者欄に投稿して、お礼にもらった1000円の図書カードを4枚持って推理小説を3冊仕入れてきた。

     

     まずは、2019年7月に刊行された東野圭吾の「希望の糸」をあっという間に読み上げた。殺人事件には間違いない。だがこの小説には、係わりのある人々の心模様が細かく推理されていた。ひとりひとりの違った人生が巧みに推理されていた。おもしろかった。だから一気に読み上げたのだろう。

     

    日本海

     

     写真は、3月23日に江津市の今井美術館に行った時に撮ったもの。その日の日記にも似た写真を使用している。異様なほど静かな日本海を写している。日本海にもいろいろな顔がある。日本海と推理小説。似た味わいがあるのかもしれない。

  • 心騒いで 2023年04月16日

     先日、松江市に住む中学校の同級生からショートメールが届いた。さっき、事務所に行ったけど、来客中だったので遠慮したと。それに少し気持ちを添えて、また会おうねと返信しておいた。しばらくして、「先日こだま拝読しました」と帰ってきた。山陰中央新報の読者欄、こだま欄のことだ。

     

     そして昨夜、夕食終えて、焼酎のお湯割りを楽しみながら私のこだま欄の投稿を読み返していた。何度も何度も読み返していた。たまらなくなって、再びショートメール。「僕が書いたものだけど、何度読み返してもその度に涙がこぼれます」と。こんな心を愚痴れるのは、幼いころからの同級生だからだろう。

     

    心騒ぐ

     

     先日、ある女性と話をしてその思いが分かった。そして、妻の仏壇にと供え物を頂いた。そのお礼に昨日メールを送信した。「また遊びに来てください。話せば気持ちが楽になります。辛い時には泣きましょう。涙は辛さを和らげる力があります。だから僕もよく泣きます」と。

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