店主日記

  • 悲しい色やねん 2021年10月20日

     息子の病院に行った後、出雲大社に行ってみた。あいにくの雨。井上陽水じゃないけれど、傘がない。散策はあきらめた。海辺の駐車場でコーヒーを飲みながら、文庫本を読みながら、いつものようにサンドイッチをほおばる。

    宍道湖

     

     ツワブキ湖北線を通って平田に着いたら雨は止んだ。風景は、いやに黄色が目に付く。あの、セイタカアワダチソウの茎の先端に5寸釘を結わえ付けた。稲刈りが終わった田んぼの中で、ひとり槍投げを楽しんだ子供の頃が蘇ってくる。だが、セイタカアワダチソウの黄色は、私にとっては寂しさの象徴。

     

     いつものように「宍道湖グリーンパーク」で水鳥を眺めることにした。担当の女性職員が言う。「今日は、鳥の種類が少ないです」だがしばし双眼鏡を覗いて心を癒す。館内の公園に、ツワブキが咲いていた。この花も黄色い。秋の日の黄色い花の色は、悲しい色だ。

  • シトラスリボン 2021年10月19日

     コロナウイルス感染は誰にだってありうるのに、どうしてそこに差別や偏見が生まれるのだろう。それを耳にした愛媛県有志がつくったプロジェクトがある。シトラス色のリボンや専用ロゴを身に付けて「ただいま」「おかえり」の気持ちを表す活動だ。

     

    シトラスリボン

     

     シトラスリボンの形の3つの輪は、地域と家庭、そして職場(もしくは学校)「ただいま」「おかえり」と、感染した人にも言い合えるまち。そんなまちだったら、安心して検査を受けることができる。そして感染拡大を防ぐことができる。

     

     先日、私の無二の親友が2個のシトラスリボンを作って持ってきてくれた。コロナウイルス飛散防止のためにカウンターの上に置いてある無粋な壁。それに隔てられて話す私とお客。すこしでも心和らげばと、その壁に吊るしてみた。

  • ちゃんちゃん焼き 2021年10月17日

    温泉津にて 昨日の夕方から寒いと感じるようになった。冷凍庫に、鮭の切り身があるのを思い出した。野菜もある。味噌もある。酒もある。それじゃあ、ちゃんちゃん焼きでも作ろうか。卓上コンロの、燃える火の暖かさが心地良い。昨夜の我が家の食卓風景だ。キャンプ料理は私の仕事、時々作って食べた。夕食に、妻のリクエストが何回あっただろう。

     

     ちゃんちゃん焼きの語源は様々あると言われている。ちゃちゃっと早く料理ができるから。焼く時に鉄板とヘラがちゃんちゃんというから。などなど。だけど、父ちゃんが焼いて作るからって言うのがいちばん気に入っている。

     

     写真は、先日温泉津温泉街を散策していて写したもの。生活感がある風景が私は好きだ。だから、知らない町の散策は楽しい。

  • 街歩き 2021年10月14日

    郵便局 先日の12日、月1回の連休の初日、この休みを利用して江津市に行った。目的は松江市に土地を持つ人に会うため、だから仕事。仕事と言ってもせっかくここまで来たのだから、江津の町を楽しみたい。アクアスという水族館もあるけれど、雪舟庭園もあるけれど、私は町を歩いてみたい。ジェリー藤尾が歌った「遠くへ行きたい」の歌のように。

     

     本町の、甍街道を散策することにした。恐らくは、鉄道がつくまではこの町が一番の繁華な町だったのではないか。今は閑散としてさびれたようなこの町が、江の川の水運に便利なこの町が一番の繁華な町だったのに違いない。街道を往来する古の人々の姿を連想しながら、その中に今の私がジーパン履いて混じっている、そんなことを思いながらの町歩きは、私にとっては最大級の楽しみだ。明治20年に建てられた登録有形文化財、旧江津郵便局。その建物が繫華な昔を物語っている。

     

    石

     

     写真の、水路の石垣の上に穴が開いた石が並べて置かれている。この石に、古の人々が馬や牛をつなぎとめていたのだとか。

  • 日替わりシェフの店WATOWA 2021年10月13日

     寿司

     

     温泉津温泉の温泉街を散策していたら、和服姿の女性に声をかけられた。これを言っちゃうと、エッっと思う人もあるかもしれないがその店は日替わりシェフの店。東京から夫婦でやって来て10月いっぱいだけど寿司を提供するという話。この店、宿泊もできるらしい。観光案内所から出発すると温泉街の真ん中あたりを90度に右に曲がってしばらく歩いた右手にある。

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