店主日記

  • 水平線 2023年06月01日

     昨日、早朝から公園墓地の妻を誘って鳥取市に向かって車を走らせた。娘が、子育てグッズを婿殿の実家から借りていたのを返すためである。9時30分に到着した。車から荷物を降ろした。実家のご両親と、そしてお産の近い娘さんと4人で(5人)で1時間余り談笑した。

     

     実家を後にして妻と思い出めぐりをしようと思っていた。が、やめた。昨夜の寝不足で体がだるかった。目がしょぼしょぼした。兵庫県の但馬から、何度も家族一緒に車を走らせた国道9号線で帰ることにした。右手に日本海が見え隠れする懐かしい風景だ。

     

     静かすぎる日本海が見えた時、妙に水平線が気になった。当たり前だけど、海水が横一直線に長い長い線を引いている。何度も見た水平線なのに、なぜか今日は気になった。やがて日本海は途切れて車は米子市に入った。そして思った。そう、当たり前でいいんだ。当たり前に生きればいい。原点に帰ろう。

     

    海

     

     先日、あるお客さんと出雲市にある会社を訪ねた。終わって、海を見ながら昼食をとそんな話になった。そして行ったのがきらら多伎道の駅だ。写真は、そこのレストランの窓からスマホで写したものだ。この日から、妙に水平線が気になりだした。

  • 梅雨入り 2023年05月29日

     今朝目覚めたとき、激しくアスファルトを打つ雨音がしていた。墓参の時は小雨になった。不思議なことに、墓参の時はいつも小雨になる。私が濡れぬよう、妻が見守っているのだろうか。あの空の上から。

     

     事務所に来たらまた大降りになった。昼ご飯に近くのコンビニでおにぎりを買った。いつもの3人の店員さん、なぜか私に優しい。事務所でおにぎりを頬張っていたら昼のニュースがラジオから聞こえていた。中国地方は梅雨入りしたとか。そうなんだ、そんな季節なんだ。

     

     3月3日の私の誕生日はいつも天気が良いと店主日記で書いた。ある日、ある人に誕生日を聞いた。私は梅雨時分で雨の日が多い。そんな答えをふと思い出した。ネットで見る予報では、明後日の31日は晴れマーク。今年は天気良さそうだよ。

  • たまにこんな日がやって来る 2023年05月27日

     いつものようパンを焼いて、目玉焼きとウインナーをサラダの横に置いた朝ごはんを食べた。そして朝の私のルーティーンの墓参をした。墓石の前にしゃがんで線香を供えてしばし妻に話しかける。なぜかいつも、山口県の萩市に旅行した時の妻の笑顔が見えてくる。

     

    長濱

     事務所に着いた。空がどんより曇っていたからだろうか、流し台のあるバックヤードは薄暗かった。電気ポットに水を入れ、コンセントを差し込んだ瞬間気持ちが沈んだ。コーヒーを飲んでも、気持ちは晴れてくれない。二度と会えない妻の顔がまた浮かんできた。

     

     耐えきれなくなってしまったから、車に乗って外へ飛び出した。いつの間にか、八束町に行く埋め立て道路を走っていた。そして本庄を通ってだんだん道路を走って帰ってきた。私には、たまにこんな日がやって来る。

     

     写真は、「海を見ていた午後」に彼女撮影

     

     午後、管理している店舗の草木の手入れに行った。業者にお願いすればいいものを、私自ら汗かいた。午後晴れてきたから暑かった。額から噴き出る汗。昔趣味の自転車で走って流した汗のように、気持ちが良かった。ああ、すっきりした。

  • 三瓶山 2023年05月25日

     定休日の昨日の夕方、帰り事務所に寄ってこれを書こうかと思ったけれど、直接家に帰ってしまった。だから今、早く出勤してこうして書いている。

     

     良い天気だった。息子との面会を出雲市で終えて、予定通り三瓶山に向かった。大田市街地から大田高校の前を通っていつものように北の原に向かった。あの、いつまでも続く長い上り坂を走った。いつもの三差路を左折した。その瞬間、あの日の記憶が蘇ってきた。

     

     四十九日を終え、一息ついたと感じたある日のこと、今日と同じこの道を走った。走りながら妻のことを想った。一緒に、よくドライブしたなとあらためてそう思った。そして、これからは私ひとりのドライブなんだと思った。永遠に、妻とのドライブはできないんだと思った。ちょうど5年前の悲しい記憶なのである。

     

    三瓶山

     

     北の原から西の原に向かってあの木漏れ日の道を走った。木漏れ日が、私の心を和らげてくれた。西の原の駐車場で車のハッチバックドアを開けた。荷室に腰を下ろして縁石に足を預けた。大田市街地のコンビニで買ってきたサンドイッチを頬張った。池波正太郎の文庫本を開いた。頬にあたるそよ風が気持ち良かった。三瓶山の新緑の濃淡が、その美しさを名残惜しむように広がっていた。

  • 徒然に 2023年05月22日

    多伎2  一鉢のアマリリスの花芽から四つの花のつぼみが顔を出してきた。その中の二つの花が、今朝出勤してきたら見事に開いていた。残りの二鉢も花芽が伸びだしている。一時に咲かず、順番に私の目を楽しませてくれる。25年の付き合いからの、私への気遣いだろうか。

     

     今日は松江生協病院で新型コロナウイルスのワクチン接種をした。6回目だから慣れたものである。接種終わって、15分ほど待つ。次、私が呼ばれる番。呼ばれるのを待たずに番号札を持って担当者の前へ。担当者に笑顔が浮かぶ。私も笑顔を返す。小さな触れ合いを感じた。こんな小さな触れ合いが、とっても心を和ます。

     

     写真は彼女撮影。この先左手に三瓶山がある。明後日の定休日、出雲市の息子に会った後、三瓶山に行って、西の原の駐車場で文庫本を読もうと思っている。

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