店主日記
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やす子さん
2024年09月03日
8月24日のこの日記に書いたヘクソカズラの開花が多くなってきた。この花の花期は8月から9月だとある。秋の訪れを知らせる花なのかもしれない。ヘクソカズラという不名誉な名前だが、私は好きだからもっと自信を持ってほしい。そして秋の訪れに咲き誇ってほしい。
先日の夜、民放のテレビ中継の「24時間テレビチャリティーマラソン」を見た。芸能人のやす子さんが足を痛めながらも懸命に走っていた。中継のアナウンサーが言うのには、やす子さんは一時期、児童養護施設で暮らしたらしい。そこで最初に告げられた言葉が、「大学には行けないよ」と「18歳になったら出て行って」というふた言だったらしい。やす子さんは思ったという。「不公平」だと。
やす子さんも、苦労したんだなと思った。でも、頑張っているんだなあとも思った。そしてこうも思った。海援隊が歌う「贈る言葉」の中に、こんな歌詞がある。「人には悲しみが多いほど、人には優しくできるのだから」。やす子さん。あなたはきっと優しい、素晴らしい人間になって行くんだよ。あなたの表情をみて、きっとそうだよと思ったよ。
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台風一過の宍道湖
2024年09月01日
からりと晴れた日曜日の朝が来た。仕事だとは言っても、日曜日はやはり日曜日の気分になる。台風一過の宍道湖が見たくなって、営業準備を終えてからカメラを持って出かけた。国道9号線脇にある展望所まで我が社から車で5分余り、良い風景が広がっていた。
宍道湖は凪いでいた。嫁ヶ島の上に、いくつかの白い雲がぽっかりと浮かんでいた。雲は、威風堂々と波のない宍道湖に我が身を映していた。やがて風が私の顔を撫でて行った。その風は宍道湖にさざ波を立てた。宍道湖に映った雲の姿はさざ波が消した。嫁ヶ島の手前で大きなボラが一匹ぴしゃりとはねた。それに呼応するように少し手前でまた違うのが跳ねた。
宍道湖を眺める視線を西の方に変えた。いつもは水平線に隠れた出雲空港の管制塔が見えた。写真の真ん中に写っているのを確認できるだろうか。事務所に帰ってパソコンで大きく引き伸ばしてみたら左の建物は空中に浮いていた。蜃気楼なんだ。何か不思議な気がした。どうしてだろうと思った。もう直ぐ、孫に会える嬉しさからだろうか、そんな気がした。
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台風10号
2024年08月30日
今朝まだ雨が残っていた。だが9時になったらその雨も上がって晴れてきた。台風なんてどこ吹く風なのだろう。そんな出雲地方なのである。昔から、出雲地方は災害の少ない所だ。よく人は言う。出雲は、神々が宿っているからだと。
今の、台風10号もそうなのである。九州の北部を横断した。直進すれば出雲地方を直撃。かと思ったら南下しながら東進する。そして四国を通った後、再び北上しそうな予想コースなのである。ちょうど、出雲地方を避けるみたいに。そりゃあ有難い。台風がそれてくれるのは有難い。だけど、通過した地域の人々を思うと複雑なのである。
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アマリリス
2024年08月29日
昨夜、少し暑いかなと思ったけれど、エアコン消して窓を開けて扇風機で寝た。途中目が覚めて、扇風機を消した。今朝の6時半、目覚まし時計の音で目覚めた。空気の涼しいのにびっくりした。耳を澄ませば雨音がした。だからいつもより暗いんだ。
だけど、どこか気怠いな。食欲もなさそうだ。むっくりと起きてタオルケットを畳んだ。新聞のテレビ欄ををちらりと見た。今日は「ケンミンSHOW」の放映日だなと少しうれしくなった。冷蔵庫から昨夜こしらえた野菜サラダを出した。コップに牛乳を注いだ。パンも卵も欲しくない。これが今日の朝食だ。
7時45分、事務所に着いた。涼しい風が事務所の中を通り抜けていく。絶え間なく通り抜けていく。今日はエアコン要らないな。何日振りだろうこんな涼しいのは。だが急な温度の変化は体調が狂う。でもいいな。涼しい方がいいな。アマリリスの葉も、雨水溜めて嬉しそうだ。
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たまに会う男の子
2024年08月27日
5年前の3月のある日、妻の一周忌の法事を終えた。その夜、自治会の新役員の集まりが集会所であった。座敷の隣の席に、初めて会う若いお母さんが子供を抱っこして座った。何歳って聞いたら、5ヶ月だと答えた。5ヶ月なんだ、と言って無駄を承知で両手を開いて差し伸べてみた。そしたらどうだ。やって来た。人見知りの激しい小さな子が私に抱っこされにやって来た。嬉しかった。妻のいない寂しさが和らいだ気がした。
それから月に1度か2度、出勤の朝に私の駐車場前で出会っている。その度に、その子と手のひらタッチを繰り返している。そして私が、車で出発するまで見送ってくれている可愛いい坊主だ。今朝も出会った。彼と会う日は、何やらいいことがありそうな気がして、気持ちがほっこりする私なのである。