店主日記
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あんたあほやなー
2023年06月12日
一昨日、仕事の合間に家庭、いや、私個人用の食料の買い物をした。冷やすべきものは事務所の冷蔵庫に入れた。そうしたことをすっかり忘れていて、持ち帰ることが出来なかった。家に帰って気が付いて、しまったなあと思った。でも、明日でいいか。
昨日の夕方、事務所の冷蔵庫に入れておいたものを取り出した。いつもの買い物袋に入れて、応接のテーブルの上に置いた。戸締りやらを確認して、車に乗って帰宅の途に就いた。もう少しで自宅。あ、しまった。また忘れた。引き返さねば。「あんたあほやなー」・・・車の中で、笑いながら言う妻の声がはっきりと聞こえた。
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手紙
2023年06月11日
確認したいことがあったので朝一番で安来市の広瀬町に向かった。終わって帰り道、右手に大山が見えた。曇り空だったので山肌は見えなかった。ただその輪郭はくっきりと見えた。これから伸びようとする田んぼの稲の生命力。凛とした民家の赤瓦。そして堂々と大山の雄姿
松江市に帰った。車は国道9号線近くにある東出雲町の黄泉平坂付近を走った。黄泉平坂とは、日本神話において生者が住む現世と死者が住む他界との境目にある坂を言う。昨年の今頃、ここへ娘を連れて来たことがある。娘はすやすやと眠る孫と車の中にいた。
なんなのっていぶかる娘に説明した。東出雲町の商工会がね、ここへ投函した手紙を天国に届けてくれるそうだ。お父さんも投函してきたの。そうだ、今投函してきた。そして投函した手紙のコピーを娘に見せた。「お父さん、お母さんのことこんなに好きだったんだ」
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低気圧がやってきそう
2023年06月08日
昨日は定休日の通院日。病院の受付が12時半。一日をど真ん中で半分に分けるような、そんな時間だった。仕事には差し支えないのだが計画だ立たない。困ったな。受付前の時間を利用して車で走ることにした。目的地は妻の名の秋鹿なぎさ公園。
天気は良いが風が強かった。宍道湖は波打っていた。Tシャツ一枚になって宍道湖岸に佇んだ。肌を打つ風の強さが心地良かった。前回にも写したが、この風景を見ながら思索にふけるのが私は好きだ。過去のこと、現在のこと、そして未来のこと。
今朝心地良い目覚めだった。流しに立って片付けの食器洗う時、妻はいないんだなって思ってしまった。墓参の時、妻に会えたらどんなに嬉しいんだろうと思った。事務所に着いて、妻と一緒に働けたらどんなに楽しいんだろうと思った。どうやら、低気圧がやってきそう。
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早朝出勤
2023年06月04日
今月から管理になった店舗物件の周辺の掃除に行った。入居店舗営業前にと思ったので早朝に出勤してそれを行った。行ったと言っても5分の1程度の作業。少しずつやろう。ひとりでいち度にはできない。
出勤の5分間の車の中、ラジオを付けた、NHK放送が聞こえてきた。その番組名は「今日は何の日」
息子が、雲南市の施設に入所している時のことだ。土曜日に連れて帰り、日曜日に再び連れて行くことにしていた。日曜の朝、息子は早く帰りたいというので、早朝の出発が多かった。送り終わって帰路につく1時間、ラジオを付ける。「今日は何の日」が聞こえていた。そして今朝、息子の世話に疲れて助手席ですやすやと眠る愛しい妻の姿が浮かんできた。
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おかき
2023年06月03日
先日の午後、鳥取市を後にして日本海に接して走る国道9号線を帰路とした。どんよりと曇った朝方とは打って変わって快晴になった。そして空気は澄み渡っていた。絶好のドライブ日和になった。右手に日本海の水平線を見ていたらお腹が空いてきたことに気が付いた。あ、そうだ。リュックの中に先日頂いたおかきがあったんだ。
鳥取行きの前の夜、寝不足だったので帰ってきたらすっかり疲れていた。今朝、やっとその疲れも取れた気がした。朝、仏壇の妻に行ってくるよと話しかけた時、笑顔の私に気が付いた。公園墓地の妻の墓石に頬ずりしたとき、なぜか心は爽やかだった。あの水平線は、現実の中で生きようぜって、私に教えてくれたのかもしれない。お前はひとりで生きていくんだよ。それが現実なんだよって教えてくれたのかもしれない。