店主日記

  • 鍋料理が恋しい季節に 2020年11月05日

     今朝、出勤したら駐車場が落ち葉だらけ。松葉なので掃きにくい。掃除に1時間ほど要した。だが不思議なことに腰が痛くならない。そうか、毎日繰り返すスクワット運動の効果かな。・・・この頃お尻が少しふっくらとして、ジーパン姿の見栄えが良い。

     

     昨日は冷たい風で寒かった。そんな日は鍋料理が良く似合う。しかも、これが男のひとり暮らしにはとっても便利。肉魚はたっぷりと使う。二日目、野菜を足して再び鍋料理。三日目、うどんを入れれば別料理。四日目、ご飯を入れてこってり味雑炊。四日間、夕食作りは栄養たっぷり手間いらず。だが思う。器用貧乏とはよく言ったもの。

  • 気になってしまう 2020年11月02日

     来客があるだろうと、昨夕はシャワーもせずに待っていた。集められた自治会費が届くだろうと待っていた。私は自治会の会計役なのである。待つだけでは時間がもったいないので、押し入れの片づけをしながら待った。その押入れの中にふたつの段ボール箱を発見した。重たい、何だろう。

     

     中に十数冊のアルバムが。開いてみた。長男の誕生から長女の誕生、そして末っ子の誕生、それらが年代順に整理してあった。ほとんどは私が写したものだろう。それにしても几帳面すぎるぐらい整えられている。嬉しかった。妻の、子供たちに対する愛情が嬉しかった。子供たちも、この存在を知らないのかもしれない。喜ぶだろうな。

     

     今朝は10分早かったけれど、事務所前を毎朝決まった時間に出勤していく若い女性がいる。ちょっとすましたあの仕草。気丈夫そうなあの顔かたち。小柄だが、ちょっぴり生意気な私の末っ子に雰囲気がよく似てる。娘も、ああして毎朝東京の街を駅から歩くのだろうか。・・・可愛らしいあの娘、時々見ない日は気になってしまう。

  • 明るく暮らそうよ 2020年10月31日

     鍋用の野菜をきざんだ。きざむと言ってもキャベツは四つに割ったのを半分にするだけ。大雑把に、それでいい。ニンジンは反対に細い千切りにする。シイタケも千切りに近い。シメジは袋にほぐされたのがあるからそれをそのまま使う。その他白ネギ、ニラなど野菜たっぷりだ。そこに数種類の魚とミンチ肉のツクネ。味付けは醤油だけ。隠し味は十分にしてあるからご安心を。これで準備万端。

     

     今日は寒いから、シャワー止めて久し振りに湯船につかる。なんて幸せなのだろう。指の傷口さえ心地よい。風呂から上がって、食卓コンロの鍋に火を付ける。やがて立ち登る湯気を見つめる。この瞬間がいい。ビールがことさらに旨い。出来上がった鍋を口にほおばる。

     

     今日は来たお客さんがすべて気さくな方だった。ある業者の女性、お父さんが私の妻と同じ頃、同じ年で突然に亡くなったと聞いた。彼女の母の暮らしぶりの一片を聞く。人生談議が始まった。そしてもう一人の女性は私の店主日記を読んでいてくれた。今日は朝から明るく暮らせた一日、明るければ来客もある。事務所が、オーラを醸すのだろうか。そうだね、明るく過ごそうよ。

  • 断捨離 2020年10月29日

     昨日、尾道に行った。娘に会った。僅かばかりの時間だったが、近況を聞いて、そして私の気持ちを伝えた。俺、今年中に断捨離終えるな。協力頼む。そして、断捨離の意味が初めて分かったと言った。娘、え、知らなかったの。いやそうじゃない。断捨離の本当の意味が分かった、そう言っているんだ。その意味を帰りの車の中で反芻してみた。運転の技術の心地良さに酔いながら。

     

     「岬めぐり」の歌詞に、「悲しみを胸に沈めたら街に帰る」と言う一節がある。その歌を何回も何回も口ずさんでみた。悲しみの失意から、それを乗り越えて普通の生活に帰る、立ち直ると言うのが街に帰るということなのだろうと思う。私も早くそうなりたいと思った。

     

     部屋の物を少しずつ、少しずつ片付けてきた。そうしては、仏壇の妻に謝っていた。ごめんな、かあちゃんの想いが入った物まで捨てちゃって。その後ろめたさから、仏壇に謝っていた。だが、何十回目かの岬めぐりを歌い終わったその時、ふと気が付いた。いや、そうじゃない。

     

     私の、妻に対する覚悟が足りなかったということに気が付いた。同時に、今まで考えなかった断捨離と言う言葉に思い当たった。私が今していることは片付けなんかじゃない。断捨離だ。断捨離にはその決意と覚悟が要る。そのことに気が付いた。二人といない大切な人だから。思い出の品をなくしても、その確実な人をより確実な人とする決意、そして深い覚悟が必要なんだ。・・・今日から違った気持ちで岬を回れる。2年半を費やしたけど。

  • 明日は遠足だよ 2020年10月27日

     「岬めぐり」が歌えるほどに歌詞も覚えた。山本コータローの早いテンポについて行けるぐらいに覚えた。今更なんでこんな昔の歌をと思われるのかもしれないけど、私にとっては新鮮なのである。悲しみを胸深く沈めて、そして生きていこうとする気力が感じられるから、なのである。

     

     さて明日は定休日だ。天気もよさそうだ。自宅を8時半頃出発して、まず、出雲市に入院中の息子に会いに行こう。その足で、少し遠いけど尾道の娘に会って来よう。少しばかり話して来よう。元気で生きているよって話して来よう。吹っ切れる何かをつかんだよって話して来よう。

     

     サンドイッチ作ろうかな。中身は何にしよう。卵とハムは欠かさないな。ポテトサラダもおもしろいな。もちろんインスタントコーヒーも持って行こう。休憩に、パーキングエリアで読む文庫本も持って行こう。かあちゃん、またふたりで遠足だよ。楽しいよ。

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