店主日記

  • 秋桜 2022年10月10日

     なんとなく、もの寂しくて保存の写真を楽しんでいた。楽しかった昔を懐かしんでいた。妻がいて、3人の子供たちがいて、それぞれに違った笑顔があって、楽しそうな雰囲気が伝わってくる。それを時代順に見ていたら、ふと秋桜の写真に心奪われた。何年か前の、季節的にはちょうど今頃写したものだろう。

     

    コスモス

     

     三瓶山にはよく行った。歩き始めた長男を連れてピクニックした西の原。自閉症協会の人たちと、息子と二人の妹を連れて行った北の原キャンプ場。マウンテンバイクで山を下った東の原スキー場。そして妻とふたりで行った東三瓶フラワーバレー。そこ一面に咲いた秋桜の花。その時私が写した写真だ。

     

     さだまさし作詞作曲の「秋桜」がある。山口百恵が歌って大ヒットした。秋になると、今でも時々ラジオで聴く。明日嫁ぐ娘、荷物を整理する母と娘の情景が描写されている。あの歌を聴くと、いつも思う。妻にもあんな気持ちにさせてやりたかった。娘にも、あの経験をさせてやりたかった。娘の結婚も、孫の誕生も知らずに逝ってしまった妻の声が聞こえてくる・・・

  • 紅葉の気配 2022年10月06日

     この頃やけに寂しい。日が短くなって、気温が低くなった秋。秋という季節感も手伝ってそんな気持ちにさせるのだろうが、だけどやけに寂しい。娘と孫殿との半年間の生活が、家庭の味を思い出させてしまったのだろうか。妻との楽しかった30数年間の記憶が、すっかり蘇ってきたせいだろうか。だけど今ひとり。そのことを、思い知らされているせいだろうか。

     

     昨日の定休日、それでも8時まで眠れた。起きて目玉焼きを作る時、じわっと寂しさが蘇ってくる。台所に立つ時、いつもそんな気持ちになる。だけど今日は強烈だ。どうしよう。寂しいな。人恋しいな。でも友達もいやしない。

     

     墓参終わって車で走ることにした。よし、今日はひたすら走ってやろう。まず奥出雲町を目指す。おろちループ道の駅の駐車場でサンドイッチをかじる。そのまま広島県に抜けて米子市方面の看板に従う。ひたすら走って安来市の道の駅、あらえっさでトイレ休憩。これまで走った時間、6時間。後45分。

     

    紅葉の気配

     

     山の中をひたすら走った。山本潤子のCDを聴きながら、ボリュームいっぱいに聴きながらひたすら走った。時々雨が降る。時々霧が混んでくる。その寂し気な風景が私の心に融け込んでくる。所々に、紅葉の気配が漂っていた。

  • 虚無感 2022年10月04日

     孫昼休みを利用して熊野大社に行ってきた。駐車場に車を停め、参道を歩く。その入り口に、日本の国家で歌う君が代のさざれ石が置いてある。小さな石がひっ付き合って巌をなしている。説明を読むけど、頭に入る訳なし。

     

     その次に池がある。以前はこの池に錦鯉が放たれていた気がするが勘違いだろうか。今は何もいない。いや、いたいた小さなメダカの群れが。流れに向かって懸命に泳いでいる。流されたり懸命に逆らってみたり、しばし同じ場所を泳いでいる。無駄なことをしてるなって思って見ていたら彼らもそれに気づいたらしい。姿が消えてしまった。

     

     拝殿の前に佇む。私はなぜ、ここに来たのだろう。何を思ってここへやって来たのだろう。願い事なんかありゃしないのに。願って叶うなんて思ってもいないのに。そう言えば賽銭の小銭入れさえ車の中。願って叶うものなら孫殿に会いたいな。

     写真は娘が北京で写したもの

  • 我が愛車 2022年10月02日

     朝、まず墓参に向かう。日曜日だというのに、人っ子ひとりいやしない。蝋燭灯し、線香を立てる。そしてしばし話す。昨日の出来事とか、今日の予定とかを話す。会社で言う朝礼のようなものである。妻と私ふたりだけの朝礼だ。ただ違うのは、最後に愛してるよって言う言葉ぐらい なものかもしれない。

     

     手を振って、また明日なってお墓を後にする。歩きながら他の墓石の間に見え隠れする妻のお墓に向かっては手を振る。その動作を2~3回で駐車場に着く。一台だけ、私の愛車が停まっている。私ひとり乗り込む愛車が停まっている。妻との思い出の愛車、もう二人で乗ることもない愛車。虹の光が2本、ふたりの思い出をかばうように差し込んでいる。

     

    愛車

     

     妙に人恋しくなってきた。友達に、今日は忙しいかいってメールを打ってみた。今日は多忙だよって返事が返ってきた。アントニオ猪木が亡くなった。三遊亭円楽が亡くなった。ふたりとも大好きだったのに。

  • 我が志を述べよ 2022年10月01日

     我が家の近くに、歩いて行っても苦でない所にコンビニエンスストアーがあった。度々行くわけじゃないけど、缶ビールが無くなった時とかに重宝していた。それが半年前に閉店した。

     

     昨夕、今晩はコンビニ弁当で済まそうと、帰り道にあるコンビニに寄ろうと思っていた。近づいてみると、車の大渋滞。金曜日の夕方だからだろうか。あきらめてパスタにしようと思って通り過ぎた。ナポリタンスパゲティにしよう。

     

     帰ってみて、その麺がないことに気が付いた。あら、どうしよう。近くのコンビニは無くなったし、困ったなあ。冷凍庫を覗くもご飯もない。面倒くさいけど、ご飯炊こう。カボチャの残ったのをバーベキュー風にスライスした。それをプライパンで蒸し焼き。氷温庫の一昨日の残りのカツオのたたきにニンニクを載せた。そして玉子ご飯。デザートには、先日頂いた鳥取の二十世紀梨。余りもの作戦だが、ごちそうになった。

     

    我が志

     

     今朝は久し振りに目覚まし時計で起きた。7時30分までぐっすりと眠った。やっとひとり暮らしの生活に心が落ち着いてきたのかもしれない。・・・X女子が写した観音院の部屋の写真の額縁に、「我が志を述べよ」と書いてある。shyだけど、そうしているつもりだけれど。頑張ってるつもりだけれど言葉が心に刺さる。

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