店主日記

  • こいのぼり 2025年05月07日

     大型連休は仕事した。今日の水曜日の定休日は休むことにした。いつものようにぶらっとドライブだ。来週は息子の見舞いに出雲市に行きたいので今日は反対の東に向かうことにした。橋北の同業者に届け物を終え、さあ出発だ。まずは道の駅「本庄」を目指すことにした。

     

    こいのぼり 道の駅に併設されたコンビニで冷たい缶コーヒーを買った。再び車に乗ろうとすると、駐車場からいつものように中海の向こうに、車のテレビコマーシャルで有名になったベタ踏み坂が見えた。この橋と、道の駅に立てられたこいのぼりとのコントラストは面白いのかもしれない。望遠系のズームレンズで切り取ってみた。

     

     その後、美保関の無料駐車場に車を停めた。霞みがかった大山を眺めた。そうしていると、寂しくてしょうがない気がした。そんな自分に気が付いた。なぜ今日はこんなにも寂しいのだろう。不思議な気がした。妻が亡くなってもう7年余りが経つのに妻のいない寂しさが込み上げてきた。青石畳通りを散策するが両足に歩く力が湧いてこない。どうしてだろ。体力がまだ完全に復活しないから?。それともステレオから妻に似た山本潤子氏の歌声が聞こえていたからか?。

     

     その後当てもなく妻の車は走り続けた。来生というものがあるのなら、もし生まれ変われる何かがあるのなら。・・・そんなある人との先日の会話を思い出していた。私はもう二度と生まれ変わることなんかしたくない。もし、又こんな悲しくて寂しくて辛い人生が来るという可能性がちょっぴりでもあるのなら、私は二度と生きたいなんて思わない。生命なんか二度とほしとは思わない。そう思いながら車を走らせた。そう思うことで少しだけど、心の辛さがが和らいだ気がした。

  • 2025年05月04日

     ずいぶん昔読んだ渡辺淳一氏の小説にこんな一節があった。「寝るのも体力だ」と。先日の入院では眠るのに苦しんだ。夜の消灯の9時半に眠りに着こうとするのだが眠れなかった。やっとうとうとしたと思って、そして気が付けば夜中の12時。後は悶々とした気持ちで朝を待つ。朝日が出て、カーテンを開けたら本が読める。ほっとしたものだった。

     

    朝日 1日の日に退院して、その日我が家で良く寝た。もう一日寝たらほぼ回復するだろうと、友達に連絡をした。ドライブに付き合ってくれないかと。土曜日の午後なら空いてるよと返事があった。人と話したかった。8日間の入院生活は私に会話の飢えをもたらした。孤独って、こんなに辛いものかと思い知った。そう感じるのも年齢のせいかもしれない。体力のせいなのかもしれない。

     

     昨日の土曜日、車に乗って事務所を出た。目的地は決まってはいないが、ハンドルは奥出雲町に向かっていた。何でもいい、取り留めのない話を繰り返す。それが私の今日の目的だ。八雲町から広瀬町に出て比田を通って奥出雲町に入った。故郷に着くと何故か心がほっとする。暖かさを感じさせてくれるのが故郷なのかもしれない。

     

     道の駅に立ち寄るのが私のドライブスタイルだ。「酒蔵 奥出雲交流館」に行った。さすがに連休の初日だ。駐車場がいっぱいでそこはスルーすることにした。遠回りして「おろちの里」に行った。売店に入ったら米糠がセットされた筍が売れていた。もうとおに旬は過ぎている。が、作ってみたくなった。病も癒えたことだし、久し振りにこの筍を調理しよういう気持ちになった。

     

     当たり前だが、退院して少しの間は 禁酒だ。それをあえて犯す禁じられた遊びは心が複雑だ。コップ片手に時々筍の鍋を覗く。リビングからラインの着信音が聞こえた。幼なじみのように、景ちゃんと呼ぶよ。そうだね、じゃあこれからはコトちゃんと呼ぶよ。幼なじみ。竹馬の友。そう言えば今筍煮てるんだ。

  • 今帰った 2025年05月01日

    お見舞い 今帰った。カテーテルアブレーション治療終わって今事務所に帰ってきた。生協病院から歩いてトンネルを抜けて帰ってきた。心配かけたな、でも無事に帰ってきた。心臓の鼓動も力強くなってきた。もう心配ない、大丈夫だよ。・・・飛行機代がもったいないから、それにちょっとの時間だけ会えば余計に寂しくなるから帰って来るなって言っておいた長女が東京から帰ってきた。そして面会に来た。なんでって思ったけど本当はすごく嬉しかった。

     

     今日は仕事なんてできそうにない。だけど、店番する。けやき不動産は生きてるよと、のぼり旗立てる。事務所の電気付ける。元気で頑張るよとそう言って。だけど早仕舞いするな。おいしそうな寿司があったら買って帰る。ふたりで乾杯しよう。ビールで快気祝いの乾杯しような。早くシャワー浴びたい。

  • 行ってくる 2025年04月24日

     とうとう今日になった。なぎさ、じゃあ行ってくる。カテーテルアブレーション治療を受けて、元気になって帰って来る。入院は一週間ほどだと思う。必ず帰って来るから待っててな。元気になって帰ってくるから待っててな。必ず元気になって帰って来るから待っててな。ほら、今年もツツジが咲いてるよ。

     

     

    ツツジの花

     

  • 7回目の命日 2025年04月23日

     出雲市の息子を見舞った後、立久峡を通って掛合町の国道54号線に出て帰ってきた。車中、7年前のあの時の記憶を思い出しながら缶コーヒーを飲みながら車を飛ばしていた。峠の頂あたりは霧が深くて視界を遮った。そう言えば、あの時も視界を遮っていたなと、感慨深かった。

     

     妻の四十九日の法要が終わって心の平穏を取り戻しかけた時、久し振りのドライブに出かけた。ふたりの思い出が深い、大田市街地から三瓶山北の原に向かった。三瓶ダムを右手に見た時に、もう妻には会えないんだなとそう思った。その時、突然両瞼から涙が溢れてきた。とめどなく溢れてきた。やっと我に帰ったのかもしれない、そう思った。妻が亡くなって以来、初めて流す涙だった。

     

     今日はそんなことを思い出しながらの小ドライブだ。夕方、アパート案内があるからその準備に早く事務所に帰らなきゃあならない。妻が好きだった当時のスーパーマルマン茶山店の寿司を買って家に持って帰っておいた。なぎさ、アパート案内が終わったら一緒に食べような。そして乾杯しような。

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