店主日記

  • 終戦の日 2025年08月15日

     昨年だったか一昨年だったかは覚えていないが,Butter Yellow Kafeさんの黄色い建物が一畑薬師の参道に誕生した。娘たちの希望で午前中に行ってきた。入り口から入って正面の宍道湖の方向に大きな窓があって、眼下に杜の雄大な風景が広がっていた。右側方面には宍道湖の一部が山の上に浮いて見えるのもおもしろいと思った。

     写真はカフェと、階段を上る参道との中間あたりから樹間を通して撮影した。手前にある杜と、はるか向こうに見える中国山地の手前に宍道湖が手前の山々に浮いて見えた。

    参道より

     

     孫はプリンを食べた。娘はシフォンケーキを頼んでいた。私はモカコーヒーを頂いた。満席のテーブルには、それぞれの人々がそれぞれの身近なできごとなどで談笑していた。私のテーブルにも、娘二人と孫がひとり、誰の顔にも笑顔が浮かんでいた。ああ、幸せだなあと思った。ひとり暮らしの私にもこんな家族がいる。そう胸に刻んだ。

     

     今日は終戦の日、戦後80年の節目の年だ。政府主催の全国戦没者追悼式で、石破首相は13年ぶりに「反省」の文言を盛り込んだ。そして、「あの戦争の反省と教訓を、今改めて深く胸に刻み込まねばならないと」とした。そう、あの戦争で、日本人の310万人の犠牲があったらしい。現在を生きる私たちは、今の幸せを大切にしなければならない。今日のカフェの幸せで改めてそう思った。

  • ソフィアローレン 2025年08月14日

    ひまわりの花 その後、家に帰って夕食を済ませ、団らんを終え、孫はゲームを楽しんでいる。私はパソコンに向かった。映画、「ひまわり」とネットで検索した。当時のイタリアの名優、ソフィアローレンの顔が大写しになった。列車座席に泣き崩れるローレンの画像が再現された。もう、何度この画面を観たのだろう。

     

     イタリア映画だが、ロシアの場面も相当ある。今日行ったひまわり畑は、この映画に登場する、ウクライナで撮影されたひまわり畑にはスケール的には遥か及ばない。だけど、思う。ロシアは、このひまわり畑のウクライナに戦争を仕掛けた。またぞろ、ソフィアローレンが演じた女性の悲劇が、幾人に降りかかるのだろうか。

  • ひまわり 2025年08月14日

     朝8時半の出発で、末娘希望の広島県の世羅町の世羅高原のひまわり畑に行った。数種類のひまわりが、そこら中一面に広がっていた。孫が、喜ぶ姿が嬉しい。当然、娘達も大はしゃぎ。孫の、キャッキャという声が嬉しい。ここに、妻がいたらどんな顔をするだろう。そう思うのも、盆だからだろうか。そんな感慨に浸りながら、私は別のことを思おうとした。それはやはり、辛いからだと思う。

     

     若い頃、いつだったか定かでない。イタリア映画「ひまわり」を何度も何度も観た。結婚直後にロシアの戦地に向かったイタリア兵がいた。その戦争のさ中、彼は負傷して記憶を失った。そしてある女性に助けられた。彼は、その女性と結婚し、子供もできた。

     

    ひまわり

     

     イタリアの若妻は、行方の知れない夫を探しにロシアに行く。そして、とうとう探し出した。でも、妻がいて子供もいた。ある駅で再会をした時、妻は逃げるように来た列車に飛び乗った。そして、泣きながら列車の椅子に崩れ落ちる。これがクライマックスだ。ストーリーはまだ続くが、後は観たくない。世羅高原の目の前一面に広がるひまわり畑が、どことなく懐かしい。

  • こんなことって本当にあるの 2025年08月09日

    宍道湖1 昨夜、うなされて、と言うより興奮して目が覚めた。覚せい剤使用するとこんな気持ちになるのだろうか。盆明けにあるマンションの鍵渡しがある。そこに残置物がひとつあって、何とかしなきゃあと言う気持ちがあった。それが昨夜は不安で、ますます不安が増長されて目が覚めた。こんな何でもないことが、昨夜はどうして不安だったのだろう。

     

     眠れそうにもないからテレビの深夜放送を見た。そう言えば先日もこうだったな、と思った。原宍道湖2因はひょっとしたら食べ物か。気持ちを高ぶらせる物質でも食べたのだろうか、考えてみた。思い当たるのはキノコだけ。二日とも、同じキノコを食べたんだ。

     

     少し寂しくなった。ある人の助言で、息子との、世帯分離をした。そのために、松江市役所の数か所の窓口に行った。相当時間を要した。疲れたなと思っての帰り、宍道湖の駐車場に車を停めた。宍道湖は波もなく、妙に美しくゆったり揺らいでいた。きっとお前の息子も幸せになるよ。そう言って慰めてくれているようだった。

  • 世を拗ねてみたい 2025年08月07日

     自家用車の車検がやって来たので一昨日島根日産に持って行った。代車にノートを借りた。どうやらこれが最新式のようだ。運転席が飛行機のコクピットみたいに計器の数値がずらりと並んだ。走り出すと馬力はある。だが、アクセルペダルを離すとブレーキがかかって減速する。これが良いのやら悪いのやら。

     

     私は3段コラムシフトから始まって、4段フロアシフトになって、5段フロアシフトの車に乗った。それぞれのシフト部分でエンジンブレーキの効果は違う。オーバートップだと、ほぼその効果はない。それぞれが違って、だからドライブは楽しい。オートマチックに替わっても、私はシフトチェンジを楽しんでいる。国道を走る時、前を走る車と適当な距離を保ち、いかにしてブレーキランプを点けないかと言うゲームをひとり楽しんでいる。だから最新仕様の車の運転はストレスだった。

     

     そして昨夕車検が仕上がったので受け取りに行った。我が愛車は快調に走った。私は水を得た魚になった。少し回り道して帰ろ、そう思った。スピーカーから「東京ららばい」が聞こえた。ボリューム上げた。「名前は? そう、仇名ならあるわ。生まれは? もう、とうに忘れたの」。私もたまには世を拗ねてみたい。人生を拗ねてみたい。でもな、そんな暇もない。

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