店主日記

  • 400キロのロングドライブ 2024年02月15日

     観音院今日は、一日中車で走り回ってやろう。昨日の定休日の朝、そう決めた。一緒に行こうな。ふたりだけのドライブ楽しもうな。そう言って妻の墓石の前を9時に出発した。安来市の道の駅「あらえっさ」で大きめの缶コーヒーを自販機で買った。米子市街地を避けるため、米子西から淀江までは山陰道を行く。後は国道9号線を鳥取市まで走るだけ。

     

     3時間後、鳥取市の目的地、観音院に着いた。入り口に、鳥取出身の自由律俳句の雄「尾崎放哉」の歌碑があった。これって、以前からあっただろうか。それとも私が気が付かないだけだっただろうか。今日はこれを見ただけで十分。再び車に乗った若狭町を目指した。

     

     若桜町の道の駅でクリームパンを買った。昼ごはんは菓子パン一つで大丈夫な私なのである。140円を支払った。レジの女性がにっころと笑ってチョコレートの小さいのをくれた。たくさんかごに入ったチョコレート、そうか、今日はバレンタインだった。若き頃を思い出した。

     

     そして、車は戸倉峠を越えて兵庫県に入った。中国道の山崎インターを目指した。山崎に入ってからコンビニに寄って2個目の缶コーヒーを買った。中国道に乗って落合ジャンクションを目指した。乗用車には追い越されるが、10台ほどのトラックは追い越した。不快感を与えぬよう、気を付けながら静かに追い越した。マナーなのである。

     

     落合ジャンクションで米子道に乗り替えた。岡山県側から見る大山も美しいと思った。この頃になると、我が運転技術に心が酔ってくる。運転の疲れとか、全く感じなくなる。恍惚の境地なのである。私がドライブ好きなのは、こう言ったことなのかもしれない。七回忌が近づいてるから、だから心騒ぐから、じっとしておれなくて、400キロのロングドライブを楽しんだ。家に着いたのは午後5時ちょうどだった。

     

     シャワーを浴びて、缶ビールを飲んだ。昨日作っておいた食べ残りの鮭のちゃんちゃん焼きを温めて食べた。酒は、焼酎のお湯割りに変わっていた。炬燵に入り、ソファーを背もたれにして見るでもないテレビを付けていた。いつの間にか、その姿勢でうとうとと。やっぱり、疲れたのだろうな。

  • 立春とは名ばかり 2024年02月12日

     先ほど、妻の七回忌の案内状を投函してきた。49日、一回忌、三回忌は懸命に役割を果たそうと、そんな気持ちが強かったからだろうか、何かを感じる余裕はなかった気がする。ところがこの七回忌は何かが違う。何が違うのか、表現が浮かばないが何かが違う。妻の魂に、より近づける、そんな気がする七回忌なのである。私自身が、やっと、妻の死と正面から向き合えるようになったのかもしれない。「かあちゃんの詩」日記には、この気持ち、冥途の土産にするねって、そう書いておいた。

  • 刻の鐘の音 2024年02月09日

    千光寺の鐘

     以下、志賀直哉の「暗夜行路」より

     六時になると上の千光寺で刻の鐘をつく。ごーんとなると直ぐゴーンと反響が一つ、又一つ、又一つ、それが遠くから帰って来る。その頃から、昼間は向かいの島の山と山との間にちょっと顔を見せている百貫島の燈台が光り出す。それはピカリと光って又消える。造船所の銅を溶かしたような火が水に映り出す。

     以上

     

     今朝は、重量のある仕事を完結させた。程よい疲れのだるさが体全体を覆ってくる。もう今日は何もしたくない。ちょうどこの日は夕方から宅建協会の班会がある。その後で食事会。良い気持ちでお酒が飲めそうだ。なんて思っていたら、昨年の暮れに行った尾道市の記憶が蘇ってきた。気持ちの向くままに妻とふたりで海を眺めた千光寺山、また行きたいなと、思ってしまった。

  • ぶらっと中海 2024年02月08日

     今朝、お客様のマンションにお邪魔したりで忙しかった。そして午後、昨日の定休日に写したアパートの空室の写真をパソコンで加工した。間取り図を作った。それをネットにアップしようとした時、ひどく疲れたのを感じた。たまらず、ちょこっとのドライブに出かけた。中海の駐車スペースに佇み、なぜかこんな時、人生を考えてみる。

     

    中海

     

     昨日、北京の長女からラインが届いた。「やっぱり、七回忌には帰って来るね。飛行機の手配したから、コンビニでお金払っておいて。後で返すからね。妹も、東京から帰るかもね」・・・無理しなくてもいいよって、無理して帰って来なくてもいいよって、そう言っておいたのに、・・・嬉しかった。本当に嬉しかった。

  • ご苦労さんお疲れさん 2024年02月04日

     7時に目覚まし時計のセットをしておいたのに、そして起きろというその音は聞こえたのに、布団から脱出できたのはその45分後。どうしてこうも眠たいのだろう。昨日、今日の準備のためにした作業で、疲れ切ってしまったのだろうか。

     

    ご苦労さん

     

     それでも、いつもの野菜サラダ付き朝食を食べ、墓参も終え、出勤の時間を9時の開業時間に間に合わせた。そして昨日整えておいた書類を入れた机の鍵を開けた。さあ頑張らなくちゃあ。重要事項の説明に行かなくちゃあ。

     

     説明終えて、押印を頂いて、終わった。1時間余りしゃべり続けるのは疲れる。でも、これが私の仕事なのだから・・・まっ直ぐ事務所に帰ろうか。それともどっかに寄り道しようか。そう迷った時、事務所で待ってくれている妻の笑顔が浮かんできた。ご苦労さん、お疲れさんって、そう言った声が聞こえてきた。そして、もう一度、会いたいなと思ってしまった。

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