店主日記

  • みんなで 2023年09月21日

     一昨日、朝一番の飛行機で東京から帰って来る末娘を出雲空港まで迎えに行った。その足で出雲市に行き、息子に面会した。帰り、いつもの花屋さんでお墓に供える花を買い、妻の、母の、おばあちゃんの墓に線香を灯した。夕方になったらみんなで回転寿司に行った。家族みんなでこの回転寿司にはよく来たものだった。

     

     昨日は大山の「大山トムソーヤ牧場」に行った。孫がヤギのブースではしゃいでいるのを見て、連れてきて良かったなと思った。1時間ほどで牧場を後にして、桝水高原に向かった。桝水高原のそよ風は秋だなって、そう感じさせてくれるそのそよ風が気持ち良かった。盛りを過ぎたであろうマツムシソウが優雅に風にゆれていた。そして夜、最終便の飛行機で末娘は東京へと帰って行った。

     

     ひとり抜けると寂しい。その寂しさを孫の笑顔が補ってくれる。やっとこの頃仕方なくかな、私に抱かれてくれるようになった。だけどすぐに嫌がる。嫌がっても、でも笑顔が残る。その孫とも明後日の朝にはお別れだ。また、私のことなど忘れてしまうのだろうか。

     

    マツムシソウ

     

     何年前だっただろう。今日のように、マツムシソウが風に揺れていた。妻と私と、長女と末娘と大山の桝水高原に訪れた。観光リフトにみんなで乗った。二人乗りのリフトに、長女と末娘が並んで乗った。妻と私が並んで座った。下る時には弓ヶ浜半島が見えていた。あの時の、みんなの笑顔が懐かしい。

  • どうだろう 2023年09月17日

     1歳半の孫が母の膝の上で手を振ってくれた。じゃあ行ってくるからね。5時過ぎには帰って来るよ。1年ぶりに、今家庭らしきものを味わっている。妻によく似た長女。背格好も、顔だちも、気の強さだって何もかも良く似ている。そして妻の生まれ変わりの孫がいる。そして、明後日には東京で暮らす末娘が帰って来る。一泊だけだけれど。

     

     先ほど、午前中に予約のあった来客の対応が終わった。後はお昼過ぎの予約で今日の予定は終わる。向かいの、パソコンデスクの妻はどう思っているのだろうか。もしいたのだとしたら、今日は日曜日だし、早仕舞いにしようよって言うのだろうか。早く帰って孫と一緒に暮らそうよって、そう言うのだろうか。

  • 季節外れのツツジの花、どこか私に似てるよう 2023年09月16日

     朝から娘は孫を連れて友達と出かけて行った。北京という、異国の街で暮らす娘と孫。ある意味、娘は友達もいない閉ざされた空間で1年間も暮らしてきた。そして今、一時帰国で帰ってきている。積もる話も山ほどあるだろう。今日一日、友達と楽しんできてほしい。いっぱい、いっぱい楽しんできてほしい。

     

     孫殿である。我が家のリビングで、自由奔放に楽しみ暮らしている。あっちへ行っては小物入れをひっくり返し。こっちではおもちゃの積み木を投げつけている。顔を近づけると、ニコッと笑ってくれる。抱っここそ拒むものを、この3日間でずいぶんと懐いてくれた。1年前の記憶があるのやらないのやら。 

     

     今晩は何食べたいって娘に言ったら、遠慮がちに何でもいいよって答えてくれた。じゃあ、私が腕によりをかけて、と言ってもかけるほどの弾力のある腕じゃない。が、その腕によりをかけて男料理を作ってみよう。娘が子供の頃私がキャンプ場で作った、あの簡単豪快な男料理を。

     

    ツツジ

     

     写真は先日熊野大社で撮ったものだ。松の木の木陰に佇むツツジの木に季節外れの花が一輪だけひっそりと咲いていた。どこか懐かしい気持ちがして、地面にしゃがみ込んでスマホで写してみた。花びらの一部に傷つけた、その姿がどこか私に似ているよう、そんな気がして写してみた。

  • 世界一の思い出 2023年09月14日

     数日前から飲酒を極少量に抑えた。その甲斐あってか、一昨日の妻の墓の草抜きは1時間余りかけて何とか終了した。その後、自宅の浴槽を洗った。半年余りも使用しなかった汚れはひどくこびり付いていた。数種の洗剤を使い、何とか奇麗になった。何回しゃがんで、何回立ち上がったのだろう。昨日の朝はひどい足の筋肉痛で目覚めた。

     

     さあ今日も頑張ろう。隅々までとはいかないものを、よく頑張った。この二日間で、子供たちが使う布団も何組か天日干しした。台所もトイレも、それなりにきれいにした。しゃがんでしまえば、立ち上がるのも困難な状態になった。それでも踏ん張った。まだあそこが残っている。午後3時にほぼ片付いた。そして気分転換にと仏壇の妻をちょっとドライブに誘った。

     

     車は走り出した。終わったね。疲れたね。でももう大丈夫、娘たちが帰って来ても、孫が帰って来てももう大丈夫。人間って、我が子のためなら何でもできるんだね。これも、こんなに頑張れるのも、みんななぎさとの思い出のお陰だよ。な、なぎさ。君と俺との思い出は日本一の思い出だよ。いや、世界一の思い出だよ。有難うな、なぎさ。

     

    夕暮れ

     

     車は安来市を通って米子市に入った。そしてしばらくの後、境港市を通ることになる。ここ境港大橋の頂から、テレビで有名になったべた踏み坂を下る。突き当りの交差点の信号が赤に変わった。見上げた雲は、厳しい残暑を物語っているように見えた。それを見上げる両瞼には、それぞれにひと粒の露が浮いていてそれが光って見えた。

  • 強く生きろ 2023年09月09日

     午前中の早いうちに買い物済ませようと車に乗った。なぜかスーパーマーケットを通過して車は熊野大社に向かっていた。息子がまだ子供だった頃、時々一緒にドライブした片道20分のコースだ。土曜日とあっていつもより参拝の人数が多い。県外ナンバーの車も数台駐車場に停まっていた。

     

    イチョウ

     

     赤い鳥居をくぐった。御手洗の前でおやっと思った。何の葉だろう。イチョウっぽいけど。・・・直径1メートルもあるだろうか、イチョウの木の切り株から数本の小枝が立ち上がっていた。感動した。これが生命力なんだ。そう思った。そして、いろいろあったなと人生を振り返った。辛いことばかりだった気がした。だけど強く生きていかなくちゃあな。そうこのイチョウの木が言っている気がした。俺を見ろよ、と。

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