店主日記

  • 川柳 2025年04月06日

    川柳 「妻に口答え お返しは朝昼晩のカップ麺」・・・先日、安来市広瀬町の布部交流センターに行った。目的は雛人形を見るためだ。公民館にしては広すぎるホールいっぱいに、それぞれの特徴を持った雛人形が展示してあった。時間をかけて一つ一つ拝見させていただいた。

     

     そろそろ帰ろうかと思った時、隣の部屋に川柳の展示を見つけた。おもしろいなと思った。聞けば、80歳くらいの男性が作ったものらしい。作者ご本人と、奥様との関係性をユーモア―たっぷりに仕上げられたものだ。お二人は、川柳の文面とは逆にとっても仲がいいのだろうと思った。

  • 満開の桜 2025年04月04日

     妻は7年前の今月に亡くなった。その年の夏、松江市が管理するこの公園墓地を墓所と定めた。以来、訪れることが不可能な日以外は毎日の墓参を続けている。今では花も生けなくなったけど、毎日の墓参は欠かさない。蝋燭と線香を灯し、数分だけどふたりで会話する。

     

     インドアな妻を、アウトドア派にしたのは私だろう。キャンプもしたし、休みの日はどこか車で連れ歩いていた。妻もそれを喜んだ。晩年は、今度の休みどこに行くって話しかけたのは妻からだった。サザンが好きだった妻、70年代のフォークソングはふたりの会話の潤滑油だったのかもしれない。

     

    桜

     

     妻亡き後、狂ったように車で走り回った。ドライブは、妻の笑顔と寄り添うのに向いていた。春は、あちらこちらに桜の花を見た。あれも、妻とふたりで見た桜だなと思っても愛でる気にはなれなかった。そんな心の余裕など今の私にはありゃしない。だが、ここの桜だけは違う。妻とふたりで愛でている。この坂道を少し上った左手に妻の墓所はある。

  • たこ焼きパーティー 2025年04月03日

     先日の定休日、妻の墓石の掃除をした。何ヶ月振りだろう、そのせいか泥まみれになっていた。めったに掃除してあげられなくてごめんなとつぶやいた。花も生けてあげられなくてごめんとも思った。その後ぶらっと車を走らせた。なぜか、妻の面影が次から次と心の中を通り過ぎて行った。懐かしかったが寂しくもあった。

     

    岡田商店 あ、そうだ、今晩はたこ焼きパーティーをしようよ。俺が焼くから、そうしようよ。妻の顔がにっこりと笑った。夕方5時からビールを飲みながら焼き始めた。焼き方上手いもんだろ、素人にしちゃあ。私好みにこんがりと濃い狐色に22個を焼いた。明日さあ、安来市の布部交流センターで雛人形の展示があるんだよ。行ってみようか。俺この頃、雛人形にとても興味があるんだ。

     

     米子市から国道181号線だろうか、岡山に向かう街道沿いに有限会社岡田商店宗像店がある。販売商品は格安の野菜がいっぱいだ。先日行ってきた。友達は何種類かのを買い物袋いっぱいに買った。毎朝のサラダが欠かせない私は大きなキャベツを一個だけ買った。今朝もそのキャベツを食べた。写真は岡田商店。友達撮影。

  • 今日から4月 2025年04月01日

     4月になった。新年度になったからって特別な気持ちは私にはない。年度替わりに何か体制に変化があるのなら・・・そう言えば子供たちが小さい頃のこの時期は楽しかった。新一年生だったり進級したりで我が家は賑やかだった。ただ今の私は、この月になったら心は騒ぐ。妻の命日がやってくるから。

     

    大山 この店主日記を辿ってみた。昨年の命日の23日はふたりで飲もうと書いている。23年にはポケットサイズの小さな遺影を握りしめてふたりが出会った出雲大社の参道を歩いている。22年21年はデートの思い出を辿って鳥取市の観音院に行っている。

     

     今年はどうしようかな。23日は水曜日の定休日、午前中、出雲市の息子に合いに行こう。その足で三瓶山に行って石見ワイナリーでワインを一本買ってこようかな。そして夜はふたりで乾杯だ。長女も帰国したよ、もう安心だねと言ってふたりで乾杯しよう。

     

     写真は先日、助手席から友達が写したもの。運転も熟練すると、より楽しくなる(無事故無違反の全日本交通安全協会表彰状取得)。ひとつには、目線が遠くに行く余裕ができるからだろう。残雪の伯耆富士が美しい。大山がよく見える。

  • カレー食べようよ 2025年03月30日

     妻が亡くなって2年ほど経った頃だろうか、ある人と出会った。今でも、亡くした妻を想うと心苦しいのに、当時の私はそのことで相当に病んでいた。そんな私に、気持ちを強く持って頑張ろうなと言う人はたくさんいた。それよりも、そうだね、寂しいよね。悲しいよね。辛いよねと言ってくれることの方が心安らいだ。彼女はそんな人だったのかもしれない。以来、ほんの時々ドライブに誘っていた。

     

    カレー 息子のことで、私自身の病気のことやらでこの頃気持ちが落ち込んでいた。苦しさを打ち明けたいと言うことでもないが、人と話したかった。内容は何でもよかった。とにかく人と話がしたかった。ちょうど、あるアパートのオーナーから頂いたあるカレー店の招待券があったのでそれをネタに昨日彼女を誘ってみた。

     

     さすがにカレー専門店の昼ご飯は程よくスパイスが効いていて美味しかった。その後、夕方までドライブに付き合ってもらうことにした。目的地などありゃしない。60キロ前後のスピードで流れゆく風景は眼に心地よい。そんな車内でふたりの会話は途切れることを知らない。取り留めのない話が永遠に続いて、夕方自宅まで送って行って別れた。

     

    けやき 

     話し続けて疲れたのだろうか、晩酌の焼酎のお湯割りは旨くてその効果が早くに眠気を誘った。そして夢を見た。「今日は話せてよかったよ。リフレッシュできた。沈んだ気持ちが楽になった。明日からまた仕事頑張れる。懸命に働くよ。ありがとうね。」・・・そんなことをひとり呟いていた。彼女心の友達になれるのかもしれない。いやもう心の友達なのかもしれない。

     写真は彼女撮影。日乃屋カレー松江店のカレーと米子市内のけやき通り。

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