店主日記
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4年目の夏
2022年06月27日
今年も公園墓地のねむの木に花が咲いた。駐車場に止めた車に乗り、右にぐるっとユータンするように走り始めるとねむの木が見える。この木に、今年も花が咲いた。このねむの木の花を目にしてから、早いものでもう4年が経った。
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蛍袋
2022年06月26日
ひとり暮らしに慣れたとき、サンドイッチ作ってポットにインスタントコーヒー入れて文庫本持ってドライブに向かう。なぜかどうしてだか、自然とこの場所につく。車を後ろ向きに止め、ハッチバック空けて荷物室に腰かける。サンドイッチ食べながら文庫本を読む。文庫本に飽きたとき、眺める風景だ。秋になったら、またそうしようと思っている。
先日、テレビを見ていて知ったことだが、太陽光にはバイオレットライトというものが存在するらしい。その光が目にあたることによって視力が良くなる。回復する。脳の血流が良くなる、と言う。ということは、心も健康になると言うことだろうと思う。
昨夜、友が三瓶山に行ったよと、写真を送ってくれた。彼女、すっかりドライブにはまったらしい。途中、ホタルブクロが咲いていたからそれも写したよと言って、三瓶山の写真と一緒に送ってくれた。バイオレットライトを浴びてかどうか、ラインの文面がすっかり明るい。
おやつ代わりに、野に育つイタドリを摘んでは皮をむいて塩を付けて食べていた。山に咲くツツジの花もおやつのひとつだった。そして体が汗をかく今頃になると、あちらこちらにホタルブクロが咲いているを見た。良き子供の頃の思い出が心の中を巡っていった。
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青蛙
2022年06月24日
一匹のアオガエルが妻の墓石の花立に住み着いている。初めの頃は何日かに一度見かける程度だったが、今は毎日だ。最初の頃は、私が近づくとぴょんと飛んで逃げていた。この頃は平気な顔をしている。30メートル離れた水くみ場に花立てを持って行くのにも逃げやしない。花を抜いて水を替え、また花を生ける。その時も花の中でじっとしている。
先日、新しい花を生け替える時、アオガエルに指先を出してみた。こっちへおいでと。少しどいててくれるって指先を出した。そしたらどうだ。指先に乗ってきた。そして草むらに指先を持って行くとぴょんと草むらに飛び移った。邪魔はしないよって、そう言っているようだった。この頃生き物を、じゃけんに扱う気持ちなどになれそうも・・・
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宍道湖一周のドライブ
2022年06月23日
先日、娘が現役時代に一緒に働いていた幼稚園の先生が亡くなった。57歳の若さで。昨日、コロナ禍で葬儀には参列できないが、流れ焼香に喪服の娘を連れて行った。焼香には、大勢の人が来ていたらしい。
午後、娘を連れて宍道湖一周のドライブに出かけた。孫はチャイルドシートですやすやとよく眠る。車中、スタバで買ったアイスコーヒーを飲みながら人の命の儚さにについて話してみた。58歳でひとり旅立って行った妻の人生を振り返りながら。
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続 ゆかり庵
2022年06月19日
先日のこの店主日記に、友と奥出雲町の横田の「ゆかり庵」で蕎麦を食べたことを書いた。今日はその続編である。(ここに掲載する写真は皆友が撮影したものだ)
これがゆかり庵の蕎麦セットだ。おにぎりはひとつだが、ひとつ余分に注文して二人で半分にして食べた。
ゆかり庵の雰囲気だ。こんなふうにテーブルがセットしてあり、座敷に座って食べるようになっている。あの日は、空調も必要ないちょうど過ごし易い気温だったので、蕎麦店となっている稲田神社の社務所から庭が拝観できるよう開放してあった。
あの日、帰りの車中、私は友に奥出雲町の魅力について話した。蕎麦が旨いことはもちろん、松本清張の「砂の器」が映画化された時の舞台となった亀嵩駅。
そして、私が育った三沢地区のトウトウの滝。何もかも素晴らしいって話しておいた。
稲田神社があることから、八重垣神社も奥出雲町にある。近くには、鏡の池がある。そのことも忘れず説明しておいた。
これが奥出雲町の「鏡の池」である。
行く途中、三刀屋町に永井隆記念館があること。これは絶対に見る価値があることを強調しておいた。そして彼女、昨日ひとりで行ってきたらしい。昨夜、写真が送られてきた。
永井隆記念館の館内は撮影可になっている。新しく建て変わってきれいだ。
そしてロザリオ。・・・「長崎の鐘」という歌がある。
こよなく晴れた青空を 哀しと思う切なさよ ・・長崎に原爆が落ちた日、良く晴れた青空だったのだろう。
そして2番の歌詞を書き添えておく
召されて妻は天国へ
別れて一人旅だちぬ
形見に残るロザリオの
鎖に白きわが涙
慰め励まし長崎の
ああ長崎の鐘が鳴る
妻を失った私にとって、身につまされる2番の歌詞なのである。