鳴り石の浜

2022年09月23日

 娘が海外へ出発してから半月が経った。久し振りに家庭の味を覚えて半年、すっかりその生活になじんでしまった。だけどまたひとり。孫の鳴き声も笑い声も聞こえやしない。風呂だって、湯船につかっていたのに今はシャワーで終わっている。会話もない夕食。凍り付いた空気。我が家には見もしないテレビの音しか聞こえない。今、私は寂しさの頂点なのだろうか。

 

鳴り石の浜

石を積む 

 こんな時は、あの人のことを想ってしまう。一目ぼれって、こんな気持ちを言うのだろうか。心に、永遠の妻がいるから愛することはできないけれど、大好きにはなれるから。願わくは友達になりたいな。特別な友達になりたいな。私の大好きな、ドライブを一緒にしたいな。いちにち中車で走っていたいな。そしていちにち中会話していたいな。

 

 塩谷定好写真記念館の近くに鳴り石の浜がある。こぶし大から、それより大きな石たちがたくさん集まっている。波が来てはその石たちがぶつかり合って音が鳴る。ゴロゴロゴロと音が鳴る。不思議だなって思ってしまう。ここであの人は石を積んだのだろうか。石を積んで、そして何を願ったのだろうか・・・ ・・・名前も聞かなかったけれど、聞く勇気もなかったけれど、寂しいけれど今日であの人の写真展は終了する。X女子様、写真の提供ありがとうございました。いや、時々使わせていただくかも。

ページトップ