店主日記
-
誕生日おめでとう
2024年01月01日
妻との約束通り、誕生祝にドライブに出かけた。鳥取県の西部を回って、奥出雲町に入った。再び中国山地の県境を越えて広島県の高野町に向かった。高野インターから松江道に乗って吉田町で降りた。国道54号線で掛合町の道の駅の駐車場でステレオのCDを交換した。
70年代のフォークソングは3曲目になった。かぐや姫が歌う「赤ちょうちん」その瞬間、妻の声が聞こえた。「あんた、この歌が好きなんやなあ」そう言った言葉が、ついさっきのことのように蘇ってきた。懐かしかった。なぎさ、久し振りだな。助手席の妻にそう言った。
なぎさ、今日のドライブのフィナーレだよ。この曲繰り返すね。なぎさとふたりのドライブの記憶が次から次へと蘇ってきた。いつのドライブも、懐かしい。その懐かしい記憶を、赤ちょうちんが次々に誘い出してくれた。家に着く1時間、繰り返し繰り返しこの曲を聴いていた。
早い夕食にすることにした。なぎさ、誕生日おめでとう。乾杯しような。妻には、洒落たコップを持って来た。そしてコップを手にした瞬間、ある人が言った言葉を思い出した。「心に奥さんがいるから、景山さんは幸せだよ」・・・そうだよね。今日、とても楽しかった。久し振りに楽しい一日だった。心に妻がいるからだね。そうなんだね、有難う。なぎさ、ほんとうに有難う。楽しい思い出有難う。
-
続大晦日
2023年12月31日
あれから奥出雲町に向かった。目的地は道の駅「酒蔵奥出雲交流館」だ。何のためかと言うと、前編で書いた「どぶろく」を買うためである。これを買って、大晦日の晩をひとり楽しもうということなのである。
写真のように、「D-269」と、D51と言う機関車のようなラベルになっている。以前から、あれは何のアルファベットと数字なのだろうと不思議だった。一度確認したいと思っていた。だがいつもそれを忘れていたので今日は店員さんに聞いてみた。そしてなるほどと納得した。皆さんも推理してみていただきたい。ヒントは、店員さんの言った一言で私が即座に理解したこと。
4時、松江に帰ってきた。いつものスーパーマーケットは依然、車が混雑していた。他人と駐車スペースを争うほどの度胸は無し、他の初めてのマーケットに行ってみた。何がどこにあるのか分からない。困ったなあ。
何かお探しですかと親切な店員さん。メリケン粉はどこですかと聞いてみた。え、っと、一瞬ひるんだ店員さん、だがすかさず、小麦粉はこちらです、と言った。あ、そうか、古語なんだ。昔はそう言っていたんですと、若い男性店員さんとふたりで笑ってしまった。ちなみに、メリケンとはアメリカのこと。アメリカから伝わった小麦粉だからメリケン粉と言っていた。フランク永井が「雨のメリケン波止場」歌ってたな。外国船が着く波止場のことだ
大晦日という特別な日は、より強く孤独を感じてしまう。だから何かで楽しもうと思った。飲みながら、お好み焼き焼くのもいいな。そう思って小麦粉が欲しいと思った。それにしても、教育が行き届いた店だなと感じた。それとも、店員さん一人一人の心なのだろうか。そんな企業の雰囲気なのだろうか。大晦日のこの思い、心に明かりがさした気がした。その店の名は、ひまり大庭店。
-
大晦日
2023年12月31日
昨日は天気が良かった。朝から部屋の掃除をしながら布団を天日に干した。シーツも洗った。お陰で昨夜の布団は暖かだった。心地良かった。お陰でよく眠れた。途中、目覚めるのでもなく9時過ぎまで眠った。そして今朝、雷の音で目覚めた。
とりあえず墓参しようと思った。公園墓地に向かい始めたら大雨。それでも何とか花の水を替えて、蝋燭灯して、線香に火を点けた。帰りにいつものスーパーマーケットに寄ろうとした。が、駐車場がいっぱい。家族連れが目に付いた。ああ、いやだな。幸せそうは人たちを見るの、いやだな。駐車場を一周して帰ってきた。
朝とお昼を一緒にしたご飯を食べ。午後どうしようかと思った。奥出雲町に行こうかなと考えた。道の駅で「どぶろく」というお酒買おうかと思った。明日は正月。ひとりぼっちの正月。妻がいて、子供たちがいて、楽しかった過去の正月が思い出された。するとなぜか、暖かだった先日の尾道行きが思い出された。あの日は楽しかった。
-
思い出の三瓶山
2023年12月27日
目が覚めたら9時半だった。急ぎ朝食を食べて出雲市に向かった。病院の昼ご飯の邪魔はしたくないから早く行きたい。山陰道を走った。いつもの半分の時間、30分で到着した。息子との面会は楽しみだ。近くの身内はお前だけだから。
西に向かうと、どうしても三瓶山に向かってしまう。いつものように、大田高校の前を通って北の原に向かった。大田高校の前を通る時、三瓶山が正面に見える。所々に雪があるのが見えた。そして、進むのにつれて道路の両側に除雪した雪の塊が見えてきた。そうなんだ。山なんだ。
だけど、暖かだった。エアコンを消して窓を少し開けて走った。道路の両側に除雪された雪の山が解けて、その水が路面に流れていた。それが太陽の熱に照らされて水蒸気になって立ち登っていた。不思議だなあと思った。不思議な風景だなと思った。
久し振りにおでんが食べたい。煮込む時間が必要だから3時には帰って買い物をしたい。三瓶山は写真を撮るだけで通過、いつものように頓原に下りて来た。これからは松江に向かって走るだけ。その1時間余り、運転に酔った。飲酒した時のように何もかも忘れてしまう。不思議な瞬間だ。だから、ドライブが好きなのだろう。
-
クリボッチ 正月ボッチ
2023年12月26日
クリスマスをひとりで暮らす人たちをクリボッチというらしい。先日その人たちが渋谷駅の周辺をクリスマス粉砕デモをした。「クリボッチも多様性のひとつだ」「これが日本の言論の自由だ」と言ってメガホンで叫んだとか。何か、微笑ましいな、とそう思った。
昨日のクリスマスの夜、炬燵に入って新聞を読みながらテレビをBGM代わりに聞いて焼酎のお湯割りを飲んだ。最近はそれでも大分ひとりぼっちに慣れてきたが、だがやはりどこかに隙間風が吹いているようで一抹の淋しさを感じてしまう。
もうすぐ正月だ。楽しみなことが一つある。それは妻の誕生日。元旦の日は妻の誕生日なのである。幸いに年末年始は暖かいらしい。その日は朝から車で走ろうと思う。どこかへ行きたいではなく、走りながら妻との二人の思い出話に花を咲かそうと思っている。関西弁交じりの話好きな妻と。きっと、楽しいだろうと思う。鳥取駅の改札口で、君のこと探すの好きだったよって、40年前の思い出からいっぱいいっぱいあるもんな、楽しい思い出が。