城崎での記憶
2023年11月02日
夜は事務所の軒下にしまっておくのぼり旗立、その重石を今朝持ち上げた。その下に潜んでいたヤモリがびっくりしたのか自らの尻尾を切って逃げて行った。尻尾はまだ動いていた。そんな今朝突然、城崎温泉に泊まった旅館を思い出した。そして記憶は病で突然倒れた52歳の年末に繋がっていった。
若い頃、妻の父の招待で城崎の三木屋に泊まった。仲居さんに聞くと、この部屋は志賀直哉が泊まった事のある隣の部屋だと言った。じゃあと、その部屋を見せてもらった。この屋根の上に蜂が死んでいたんですねと仲居さんに言ってみた。ぽかんとした顔で返答に困っていた。
志賀直哉の「城崎にて」を昔読んだ。遠い昔の記憶だから定かではないが、彼(誰だろう)は、脊椎カリエスで療養のためにここ三木屋にしばらく逗留した。この部屋からすぐ下の屋根に蜂の死骸があった。脊椎カリエスってどんな病なんだろう。完治するんだろうかとあの時思った。その記憶が、52歳から53歳までの私の療養生活に結び付く。そして人の命って。そう思ってしまう。
写真は美保関港と大山。本文とは無関係だが、大山は、志賀直哉の暗夜行路、主人公時任謙作の終焉の地なのかもしれない。暗夜行路には、城崎の描写もある。義父に誘われた時、これを再度読み返してからの方がより楽しめると思った。夕食後、義弟と一緒に何か所かの外湯を回ったのは楽しかった。
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