結婚記念日

2025年05月08日

水道完成記念 美保関には新婚当時、妻とふたりで良く訪れた。美保神社参拝用の無料駐車場に車を停めると、海の向こうに大山の雄姿が神々しく見えていた。その姿に同じ風景を見ることはない。それぞれの日に、何かしら新しい発見をさせてくれて感動したものだ。車のドアを開けるのをしばし待ちながら、その雄姿に二人して見惚れるのが常だった。

 

 昨夜、刺身など食べる習慣がない私が奮発して醤油の小瓶とチュウブ入りの山葵とマグロのブロックを買ってきた。魚を切り分けて大きめの皿に乗せた。ひとりでは多すぎると思いながら、でも平らげた。どうして刺身を買う気になったのだろう。どうして今日はあんなにも寂しかったのだろう、その原因を突き止めたかった。

 

 焼酎のお湯割りをひとり楽しむのはもう慣れた。巨人阪神戦のテレビ中継が始まった。スポーツ好きな私がなぜか今夜はプロ野球に熱中する気にもなれなかった。そんな折、ふと思った。忘れてる。結婚記念日を忘れている。だから今朝急ぎ出勤して来た。そして妻の日記を見た。やはり今日だった。母に贈るんだと言って妻が選んだ母の日の日曜日、あの日は今日のように良く晴れた5月8日の日曜日だった。

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