春の海
2023年03月23日
国道9号線を西に向かって道の駅「きらら多伎」を過ぎて少し行った所に「手引ヶ浦台場公園」がある。そこの展望台から見る海の眺めは絶景だ。波ひとつない海。春の海、ひねもすのたりともせぬこの風景。白い小舟がひとつ、きらりと光った。再び江津市の桜江町の今井美術館を目指した。
美術館を後にして、ある人に行き先も定まっていないのに道を尋ねてみた。だからだろう、いぶかしかったのか何所に行かれるのですかと逆に尋ねられた。答えようがないから、何所へ行こうかと、と答えてしまった。そしたら、当もない旅なんですね、と。心の迷いを見透かされた気がした。
愛車は江の川に沿って南下する。江の川の深みではたゆとうように流れは緩やかだ。小石が敷き詰められたその上を流れる浅瀬の川の水は早い。その流れはさざ波となって春の陽光を跳ね返してきらきらと光る。まるで宝石をちりばめたように。車外温度計は20度を超えていた。
早い夕食を終え、2018年7月24日に掲載された私の新聞投稿「しみじみと感じる命の尊さ」を読み返した。今井美術館で渡部陽一氏の戦場写真展のことを書いている。江の川の濁流も書いている。そしてしみじみと感じる人の命の尊さと書いて作文は終わっている。何度も読むうち、涙がぽろぽろとこぼれてきた。そして今朝起きて、少しだけど吹っ切れたかなと感じた。
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