じゃあ、またな

2024年04月22日

 あんなに楽しかった一週間が終わった。今朝、早い飛行機で娘と孫は出雲空港から飛び立って行った。今回の別れは、以前の別れより、より寂しかった。なぜだろう。孫が成長して、より可愛くなったからだろうか、それとも、私の心が老いて行くからだろうか。

 

 より寂しくなりそうで、飛行機が飛び立つのを待たずに空港を後にした。涙がさえぎって、時々視界がかすんでいった。グレープが歌う「精霊流し」を聴いた。「無縁坂」を聴いた。「縁切り寺」を聴いた。ステレオのボリュームいっぱいにして聴いた。そうでもしなきゃあ・・・

 

宍道湖

 

 その足で、松江警察署に向かった。署内にある、交通安全協会へチャイルドシートを返すために。受付の女性にひと言話した。にぎやかだったのに、またひとりになっちゃった。帰られるとさみしくなりますよねえ、と慰めてくれた。「悲しみこらえて微笑むよりも、涙かれるまで泣くほうがいい」海援隊が歌う「贈る言葉」が、心の中を横切っていった。宍道湖は、雲をかぶってモノトーンの水墨画のように見えた。

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