中華丼

2023年12月19日

 景色はいい処だった。寝転んでいていろいろなものが見えた。前の島に造船所がある。・・・・同じ島の左手の山の中腹に石切り場があって、松林の中で石切り人足が絶えず唄を歌いながら石を切り出している。その声は市の遥か高い処を通って直接彼のいる処に聴こえて来た。

 

向島

 

 上記文章は志賀直哉の「暗夜行路」、尾道の時任謙作の寓居から見えた向島の風景の一節だ。今はその石切り場はない。あの当時の石切り場は、写真の右手にに小さくクレーンが写っている、その上の山の中腹に岩肌がかすかに見える、あのあたりだったらしい。地元の初老の男性に確認した。中央に見えるのが「しまなみ海道」だ。これも、展望台から見える尾道の風景だ。私は、どうしてこうも尾道の風景に惚れこんでしまったんだろう。

 

中華丼 先週の定休日に、鍋料理しようと安来市の道の駅「あらえっさ」で、大きて旨そうなハクサイを買ってきた。それがまだ半分残っている。先週一週間鍋料理だった。また鍋するのもな。だからどう使い切ってしまおうかと思っていた昨日、事務所近くのコンビニでカタクリ粉が売ってあるのを見つけた。そうだ、これを利用してハクサイを少し使ってみよう、そう思った。

 

 ウインナーでいいや。ハクサイがある。キノコがある。ニンジンがある。ピーマンがあった。モヤシもあったんだ。中華丼なんて作り方も知らない。スマホでレシピ見るのもめんどくさい。自己流で作ればいい。そう思って作ったのが写真だ。底の浅い大きな器に盛ってみた。醤油味と、ごま油の香りが絶妙。我ながら天才だなと思った。旨かった。

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