師走になって

2023年12月02日

 師走になって二日目がやって来た。今年も後30日で終わる。昔の人はよく言ったものだ。また歳をとらねばならないと。え、正月が誕生日なのと子供の頃にはその意味が分からぬまま、そう思ったものだ。昔は正月になったら歳がひとつ増えていた。

 

 今日は久し振りに朝日が事務所の玄関のガラス戸越しに入ってきていた。接客カウンターの椅子を窓近くに引き、インスタントコーヒーを淹れてきた。そこに座って浅田次郎の「おもかげ」を読んだ。背中の日差しが温かかった。パソコンからは60~70年代に作曲された歌が自動的に次から次とボリューム小さく流れていた。この本といい、音楽といい、なんて懐かしいんだろうと思った。正月元旦は妻の誕生日、どう祝ってやろうかなと、おもかげを読みながら考えてみた。

ページトップ