手紙

2023年06月11日

 確認したいことがあったので朝一番で安来市の広瀬町に向かった。終わって帰り道、右手に大山が見えた。曇り空だったので山肌は見えなかった。ただその輪郭はくっきりと見えた。これから伸びようとする田んぼの稲の生命力。凛とした民家の赤瓦。そして堂々と大山の雄姿

大山

 

 松江市に帰った。車は国道9号線近くにある東出雲町の黄泉平坂付近を走った。黄泉平坂とは、日本神話において生者が住む現世と死者が住む他界との境目にある坂を言う。昨年の今頃、ここへ娘を連れて来たことがある。娘はすやすやと眠る孫と車の中にいた。

 

 なんなのっていぶかる娘に説明した。東出雲町の商工会がね、ここへ投函した手紙を天国に届けてくれるそうだ。お父さんも投函してきたの。そうだ、今投函してきた。そして投函した手紙のコピーを娘に見せた。「お父さん、お母さんのことこんなに好きだったんだ」

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