店主日記
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ふたり目は女の子
2026年02月23日
泣いたあとはよく眠れる。涙を流すことで、副交感神経が優位となり、不安や緊張が緩和されるらしい。特に心を安らかにしてくれるのは「共感して流す涙」だそうである。昨夜久し振りに熟睡できたので、どうしてかと今朝の事務所のネットで調べてみた。
昨夕、ラインの着信音がした。長女からのものだった。開いてみると、写真があって、「生まれました」とあった。予定日より少し早かったので、もしや、と言う気持ちはなかったが、二番目の赤ちゃんが生まれたんだ、そうかと悟った。どう答えようかと思案したが名案が浮かばず、とりあえず、おめでとうと返しておいた。
シャワーを浴びてリビングのテーブルに着いた。冷蔵庫から缶ビールを取り出し、妻の遺影と乾杯した。ふたり目が生まれたよ。長女がふたり目の孫を生んだよ。女の子だよ。そう言って乾杯した。そしてラインを打った。今なぎさと乾杯したよ。ふたり目の孫が生まれたよ。女の子だよって、乾杯したよ。と言って。
すぐに既読の文字が点灯した。既読の文字を眺めているといろいろなことが頭を巡って行った。いろいろな思いが心を駆け抜けていった。そして、最初の涙がテーブルの上にポトリと落ちた。涙は泉のように溢れてきた。いつまでもいつまでも溢れてきて顔がぐちゃぐちゃになりそうだった。どうしてこうも泣けるんだろう。
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ミニ同窓会
2026年02月21日
昨日の話だ。午前中、「あじさいの会」に参加した。あじさいの会とは、日本自閉症協会の末端の会、協会松江支部とでもいおうか、要するに自閉症児、者を持つ親の会なのである。わが子の近況報告しあったり、たまには夢も語ったり。
終わってその延長で昼食会をすることにした。会場は千鳥町の「こ根っこや」。参加者は79歳から65歳までの女性5人。そして黒一点の私。皆に合わせてレディースランチ。レディースとあって華やかなこと。そのボリュームに、私のお腹は驚いた。そして夕方6時、今日のクライマックスのミニ同窓会だ。奥出雲町の、当時の仁多町立三沢中学校第28期生で、松江市に住む男性5人。そして当時の担任の先生1人。年にこの同窓会を1回は開催している。
会場は伊勢宮町にある割烹「いと賀」。やはりここにいる同窓生の一人が立ち上げた店なのだ。和食がコースで一つ一つ追加されていく。どの料理も上品で美味しい。酒が弾む。話が弾む。迎えに来た同級生の一人の奥さんに自宅まで送っていただいた。9時、テレビでカーリングを見る。もういいや、お風呂につかるの、今晩はよそう。
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チキンラーメン
2026年02月17日
先日の14日、「伴侶」を書いてアップした。私にとって良い日記だと思った。店主日記を始めてからの最高の出来かもしれないと思った。昨日も一昨日も何度も読み返した。そして三瓶山に車を走らせたこと、その後の思いが次から次と蘇ってきた。
それが影響したのかどうか、二日間、仕事が手に着かなかった。その分、今朝はネット入力に集中した。午前中、30分間残したので税務署に行くことにした。確定申告、こういうことは手書きでしたいので用紙をいただいた。手書きしたいというのは、老人性頑固症候群なのかもしれない、と思ったりもした。
風は冷たいが、税務署の駐車場は春の日差しが心地よかった。このまま帰るのはもったいない気がした。道の駅「本庄」に向かった。そこから大根島に入り、竹矢町に出て帰ってきた。お昼を30分過ぎていた。何か食べなきゃあな、なんでもいいのである。近くのコンビニで、いつもの店員さん二人が商品陳列に忙しそうだった。日持ちする食品が置いてあるコーナーを眺めていた。日清食品のチキンラーメンが目に留まった。食べたいなと思った。この前食べたの何年前だろう。50年、いやもっと以前かもしれない。湯を注いで3分待った。昔の味と違う気がしたが、でも、懐かしかった。
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伴侶
2026年02月13日
立春を迎えたと思ったら寒気が訪れて雪を降らした。松江市でも最高降雪量は41センチだったとか。まだあちらこちらの歩道には、除雪の塊が陽光を浴びて水晶のような輝きを放っている。そう、今日は暖かい。山陰にも、本物の春は直ぐそこまでやって来ているらしい。
朝、事務所前を掃除していると時々ここを通る知り合いに会った。お墓にはもう行ったのって聞かれた。さっきね、行ってきたと答えたら、もういいんじゃないと帰ってきた。亡くなって、もう8年近くになるんだからもういいんじゃない。と言う彼女も私より少し前、夫を亡くしている。
振り返れば、余りにも不釣り合いの二人だった。私より10歳年下であることを除けば、すべて彼女が上だった。生活環境、学歴、仕事、何もかもが違い過ぎた。だが、彼女は私に寄り添ってくれた。心のすさんだ私に愛をくれた。そして不幸を承知で妻になった。その事実が不思議に思えた。どうしてこんな私に。
そんな彼女が58歳の若さで突然旅立ってしまった。葬儀初七日と気が張り詰めて涙も出なかった。が、49日の法要が終わってほっとして我に返った時、久し振りにと三瓶山に車を走らせた。いつものように隣に話しかけた時、返事がないことに気が付いた。あらためて一人なんだと思い知らされた。その途端、涙が頬を伝った。いつまでもいつまでも頬を濡らし続けた。今でも、日が経つごとにより彼女を思う。永遠の良き伴侶だと思っている。
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ドライブ
2026年02月11日
第2火曜日と、次の日の水曜日は月一の連休だ。だから昨日の火曜日は休んだ。10時半まで眠った。12時半、自宅出発。さて、どこに車を走らせようか。昨夜、テレビで大社駅のニュースやってたな、改修工事完了とか。じゃあ、出雲大社付近に行ってみよう。事務所近くのコンビニでおにぎり一つと缶コーヒーを買った。さあ出発。往復2時間半の時間、時々独り言を言うものの、話し相手はいない。一人ドライブするようになってもう、7年が経つ。慣れた。いや、嘘だ。人は孤独になんか、親しめるものではないらしい。

国道9号線を出雲市まで走った。出雲市から、出雲大社の参道入り口をかすめて神門通りを下って旧大社駅に着いた。そういえば出雲大社は俺たち二人の出会いの場所だよね。二人で歩いたよね、あの道を。
車の運転は、無意識のうちに呼吸をしている、そんな感覚を覚える。苦にならないどころか、私にとっては覚醒剤でもあるらしい。曖昧な記憶も、鮮やかに蘇って来る。会えるはずもない妻にも寄り添える。旧大社駅は4月中旬にオープンらしい。じゃあなぎさ、またその頃やって来ようよ。




