店主日記

  • ホタルブクロ 2025年06月26日

    ホタルブクロ 小高い山地に咲く花で「ホタルブクロ」がある。釣り鐘状の花の中にホタルを入れて子供が遊ぶ、そんな光景からその名が付いたらしい。私の生まれた奥出雲町でもあちらこちらに咲いていた。だから子供の頃の思い出も多い。私はよく三瓶山に行くから、この季節になるとこの花を見るのを楽しんでいる。そしてこんな連想をする。真っ暗な部屋の、数株のホタルブクロの花にホタルをいれたら、さぞかし幻想的な光を放つんだろうな。

     

     そんな昨日の定休日、出雲市の息子を見舞った後、三瓶山に行くことにした。またいつものようにあの西に原の駐車場で文庫本を読もうと思っていた。途中、キララ多伎道の駅の自販機で缶コーヒーを買おうと立ち寄った。コインを入れた時に電話が鳴った。今日3時頃、お邪魔したいがどうだろう。走るだけでも行こう。停まったのは駐車スペースのある所でこの花の写真を写したことのみ。事務所に着いたのが2時50分。すべり込みセーフ。

     

     この店主日記、私は仕事のことにはあまり触れぬようにしている。ある人は言ってくれる。宣伝も入れたらどうって。そんなアドバイスは嬉しい。店のホームページだから本当はそうすべきだろう。それが理想なのだろう。だけどあえて仕事には触れぬ。私自身が作文を楽しんでいるのかもしれない。またそれが、仕事をする上のモチベーションなのかもしれない。

  • だから生きていけるんだね 2025年06月24日

     、先日、関東で暮らす方の持ち家の確認に行った。空き家を処分したいとのことだった。そして昨日、松江市のまちづくり部の建築審査課に行った。市街化調整区域だが緩和地域。でもその緩和がハザードマップでその効果をなくしている。そこへ解体して新築できるのか、可能性を探らなければならない。新しい資料をこしらえてまた来てみよう。

     

     今朝早くから、ある店舗のオーナーの所に行った。店舗の申込の了承の確認のためだ。悩まれたが条件付きでOKとのこと。その足で銀行から元付業者に送金。その後事務処理を少し終え、以前私がお世話した営業本日限りのカフェに行ってコーヒー飲みながら最後の挨拶をした。忙しい。忙しいが、妻を失って、ひとり暮らしになって後期高齢者。忙しいから、仕事があるからだから生きていけるのかもしれない。

  • ネジバナ 2025年06月22日

     今朝、自治会の掃除日だった。それで墓参時間がいつもより少し遅れた。墓地に行くと、日曜日とあってすでに墓参者の姿が。今日は頬ずりできないねって妻に話しかけた。その代わり、いっぱい話そうね。墓石の前にしゃがみ込んで、いろいろな思いを話しかけると、ニッコリ笑った妻がいる。

     

     松江市営のこの墓地は、権利を買って毎年管理料を納める形式になっている。だから当然管理はしてくれる。今朝も行ったら奇麗に草刈りがしてあった。有難いなって思う。だけどなぎさ、ネジバナも一緒に刈られたね。せっかく君を囲んで咲いていたのにね。でもまた来年、楽しもうな。

  • あじさいの会Ⅱ 2025年06月21日

    虫 昨日のあじさいの会だ。「あの人のお母さん亡くなったでしょ。それでご主人が大変で」、とそんな話になった。そこで話題が私に振られた。奥さんがいなくて困ったことってどんなこと、と。そりゃあいろいろ困る。例えば今日の年1回の市役所での手続き、障がい者福祉課、これもう7年目になるけど何が何やらさっぱり分からん。その他例を挙げ、いっぱいあるよ。

     

     私は、ご飯作るのも、洗濯するのも、妻がいなくて不自由したことはない。食事作るのは、かえって楽しんでやっている。だけど、亡くなった当初、食品の買い物に困った。恥ずかしくて恥ずかしくて。そして衣類の調達。イオンのような大きなショッピングセンター、ひとりで歩けやしない。ましてや品選びなど。

     

     今日、玄関のガラス戸の向こう側に3センチ程の虫がやって来た。時々羽繕いしたりする。羽繕いの最中にそっと近づいてみた。私を見るなり、ピタッとその行動をやめて恥ずかしそうに動かなくなった。3時間余りそこに留まっただろうか、いつの間にか消えていった。妻が魂宿して私に会いに来たのだろうか。

     

     あ、そうだ。いちばん困ったこと、それはね、酒のない人生なんて考えられなくなってしまったこと。

  • 妻のまわりに花が咲く 2025年06月21日

    ネジバナ 妻のまわりにはよく花が咲く。野草だけれど、その季節折々の花が咲く。今はネジバナが咲いている。妻を取り囲むように数株の花が咲いている。茎のまわりを小さな花が、ネジのように回りながら咲いている。小さな花が、下から右回りに上へ上へと登っていく。愛くるしいなと、感じてしまう。

     

     昨日、9時出発で法務局に向かった。登記の要約書をひとつ取った。そして市役所、固定資産税課、このふたつは仕事のこと。同じく市役所の障がい者福祉課に息子のことで行った。国民健康保険課で手続きを終えた。このふたつは個人的なこと。終わって大急ぎで松江市総合福祉センターに向かった。

     

     10時30分、間に合った。島根県自閉症協会の松江分会とでも言おうか、「あじさいの会」が総合福祉センターの一室であった。参加者はほぼ女性。だけど私も時々顔を出す。息子の置かれた境遇を話しておきたい。皆さんに認識しておいていただきたい。いつか後世に、きっと役立つ時が来るだろう。そう信じている。もう、7年間も入院している。病院で治療を受ける必要もないのに、ベッドに身体拘束されて9ヶ月になる。すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すると言うのに、そうなった経緯を皆さんに聞いてもらっている。

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