店主日記

  • 新聞の読者欄への投稿 2026年04月02日

     昨日は、定休日だけれど、アパートの鍵渡しがあったので一日中出勤した。たまには片付けようと、バックヤードの書類棚を整理していた。おや、こんなものが、A4のペーパーにコピーされた私の新聞読者欄投稿文だ。妻への思いを書いたものだ。70歳とあるから6年前、妻亡き後の2年目だ。

     

     今朝出勤して、開業準備を終え、応接テーブルに置いてあったそのコピーを読んだ。何度も何度も読み返してみた。うまい文章じゃあないが、分かりやすく書いている。悲しさや寂しさを直接感じさせる文書じゃあない。だが、ほんのりと哀愁を漂わせている。

     

     3回忌を終えたその日の夜、仏壇の前で妻と乾杯したとある。連れ合いを亡くすことは最大の悲しみかもしれない。だがそれを涙が慰めてくれる。だから泣き終わった後下手な歌を口ずさむ。「涙の数だけ強くなろうよ、風に揺れている花のように」。そう言えば、・・・よく歌ったな。

  • 桜並木 2026年03月31日

     先日、70歳だという女性の方が見えた。もちろん今後の住まいの相談だ。私と歳も近いと、いろいろ話してみたくなる。彼女の御主人、元気で今も働いているらしい。もちろん彼女も働いている。ついつい、言ってしまった。ご夫婦お元気でいいですね、私は一人になってもう8年なんですよ。

     

    桜並木 「再婚なさったら」いえいえ、彼女(妻)に申し訳なくて。今でもこうして、写真だけれど向かい合って仕事してるんです。ちょっと仕事が心配な時など、話しかけると落ち着くんです。今でも女房なんですよ。助け合いながら仕事してるんです。「奥さん幸せですね」

     

     今朝も、いつものように公園墓地に向かった。左折して墓地の敷地に入った瞬間、おっ、と思った。桜が咲いている。雨上がりの日差しの中に桜の花が誇っているようだった。この桜、君は知らないんだね。と言ったら、でもさ、と帰ってきた。ずうっと昔、木次の桜土手、二人並んで歩いたやん。楽しかったわ。

  • まだ蕾 2026年03月28日

     昨日は忙しかった。だけど、午後になってぽつんと忙しさの空間ができた。冷蔵庫の故障で、先日の定休日に1週間分の食糧の買い物ができなかったことを思い出した。よし、このチャンスに買い出しに行こう、そう思った。ついでにブラっとしてこようか、気分転換だ。

     

    さくら 八雲町の熊野大社の駐車場に車を停めた。車を降りたら春の日差しが暖かだった。気持ちが浮き浮きするって、このことだろうか。春の匂いがあそこにも、ここにも感じられた。見上げれば、桜のつぼみが膨らんでいた。この日、松江市は開花宣言。でもここはまだらしい。この桜の木の配置、咲けばきっと美しいだろう。

     

     夕食も終わって、焼酎のお湯割りを飲みながら炬燵でくつろいでいた。ふと、昼間の忙しさが蘇ってきた。何故か、その忙しさは妻のいたころに遡っていた。私が現場で、妻が裏方で、こんな忙しさもへっちゃらだったのに。そんな昨夜の心持を今朝の墓前に伝えた。そしてこうも問うてみた。あんなにも多くの涙、どこから流れて来るんだろうね。

  • イズモコバイモ 2026年03月26日

     アスファルトを打つ雨音で目覚めた。やはり雨、でも行く。行ってイズモコバイモを見たい。昨日の予報では、降ったり止んだりなのかもしれないと言っていたから、止み間があるかもしれない。小降りになるかもしれない。明るさも増すのかもしれない。雨も風情と感じるのかもしれない。

     

    イズモコバイモ 支払いをして、病室に息子を訪ねた。すやすやと、毛布をかぶって眠っていた。声をかけたが起きそうもない。先週もそうだったが、また来よう。そう思って顔を見るのはあきらめた。小さい頃の、息子の笑顔が私の記憶の中を巡って行った。また来るな。

     

     一日中雨だった。だが、イズモコバイモの自生する川本町は小雨だった。傘を差さずカメラを持って歩けた。私とさほど年齢は違わない、でもちょっと上かなと思う男性がガイドをしてくれた。絶滅危惧種を守ろうと、懸命な地元の人たちの、コバイモに対する愛情と努力が嬉しかった。

     

     帰り道、川本町の中心部に寄ってみた。相変わらずのたたずまいが懐かしかった。私がまだ、40代の頃だっただろうか、「おとぎ館」が、完成した。宿泊施設もあって、出張の時、何度か泊まったことがある。ああ、懐かしいなあ。私にも、あんな若い頃があったんだ。

  • 暑さ寒さは彼岸まで 2026年03月23日

    イヌフグリ 朝まだ家にいる時、携帯に転送の電話が鳴った。9時にお邪魔するからと言って。いつもは公園墓地に寄ってから出勤するのだが、お待たせしてはと、事務所に直行した。9時10分前に来店があり、30分余りで話は終わった。さあ、墓参に行こう。

     

     今日は昨日までの冷たい風もなく、穏やかな春そのものの天気である。妻と話を終え、じゃあまた明日と言っての帰り道、あのオオイヌノフグリが春の日差しを独り占めするかのように咲き誇っていた。穏やかな日和を満喫しているようだ。花の命は短くて、苦しきことのみ多かりきと言うけれど、今日は違うよな。精一杯楽しんでくれ。

     

     今日は春の彼岸の最終日、暑さ寒さも彼岸までとは、昔の人はよく言ったものだ。

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