中国やまなみ街道
昨日、お客様との打ち合わせのために広島県に向かった。いつもの出勤時間の1時間余り前に事務所を出発した。三刀屋町で尾道松江線に合流し、後は一直線だ。平日の朝とあって、行き交う車は少ない。スピードメーターの誤差を考えて、スピード違反で取り締まれぬほどの制限時速を多少オーバーしたスピードで走った。車の進行は快調だった。
約束の時間の30分前に指示された尾道市の道の駅「クロスロードみつき」に着いた。おや、ここは以前1回ほど訪れたことがある。はて、いつだったか。だれか隣の助手席に座っていた記憶があった。尾道に住んでいた娘ではない。もっとそれ以前の記憶だ。それ以前の記憶と言ったら。
あの時だ。まだ尾道松江線が全線開通していない時、妻とふたりで尾道観光にやって来たんだ。帰り、道の駅があるよ、寄ってみようよということになった。そうだ、あの時の記憶だ。あの時の記憶が蘇ってきた。尾道の港町で尾道ラーメンを妻とふたりで食べたんだ。その時を回想しながらひとり道の駅に佇んでいた。しばらくして駐車場に入ってきた車の中で中年の男性が手を振っていた。
尾道市から四国の今治に向かう有料道路を「しまなみ海道」という。尾道松江線を「やまなみ街道」という。打ち合わせ終わってやまなみ街道を帰路に着いた。道の駅「高尾」を過ぎたあたりから急に疲れを感じた。出張して今日は何日目なんだだろう、疲れはそんな錯覚をもたらした。いやいや、今朝出発したんだろ。
遊びの時は疲れなど感じない。帰りはいつも満足感に浸るのだが今日は違った。家に帰ってシャワーを浴びるのがやっとだった。夕ご飯を食べるのがやっとだった。焼酎のお湯割りが身にも心にも染みた。仕事に緊張するか、あるいは楽しむかによって、体や心に受ける影響は全く別のものらしい。