悲しい色やねん

2021年10月20日

 息子の病院に行った後、出雲大社に行ってみた。あいにくの雨。井上陽水じゃないけれど、傘がない。散策はあきらめた。海辺の駐車場でコーヒーを飲みながら、文庫本を読みながら、いつものようにサンドイッチをほおばる。

宍道湖

 

 ツワブキ湖北線を通って平田に着いたら雨は止んだ。風景は、いやに黄色が目に付く。あの、セイタカアワダチソウの茎の先端に5寸釘を結わえ付けた。稲刈りが終わった田んぼの中で、ひとり槍投げを楽しんだ子供の頃が蘇ってくる。だが、セイタカアワダチソウの黄色は、私にとっては寂しさの象徴。

 

 いつものように「宍道湖グリーンパーク」で水鳥を眺めることにした。担当の女性職員が言う。「今日は、鳥の種類が少ないです」だがしばし双眼鏡を覗いて心を癒す。館内の公園に、ツワブキが咲いていた。この花も黄色い。秋の日の黄色い花の色は、悲しい色だ。

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