紅葉の気配

2022年10月06日

 この頃やけに寂しい。日が短くなって、気温が低くなった秋。秋という季節感も手伝ってそんな気持ちにさせるのだろうが、だけどやけに寂しい。娘と孫殿との半年間の生活が、家庭の味を思い出させてしまったのだろうか。妻との楽しかった30数年間の記憶が、すっかり蘇ってきたせいだろうか。だけど今ひとり。そのことを、思い知らされているせいだろうか。

 

 昨日の定休日、それでも8時まで眠れた。起きて目玉焼きを作る時、じわっと寂しさが蘇ってくる。台所に立つ時、いつもそんな気持ちになる。だけど今日は強烈だ。どうしよう。寂しいな。人恋しいな。でも友達もいやしない。

 

 墓参終わって車で走ることにした。よし、今日はひたすら走ってやろう。まず奥出雲町を目指す。おろちループ道の駅の駐車場でサンドイッチをかじる。そのまま広島県に抜けて米子市方面の看板に従う。ひたすら走って安来市の道の駅、あらえっさでトイレ休憩。これまで走った時間、6時間。後45分。

 

紅葉の気配

 

 山の中をひたすら走った。山本潤子のCDを聴きながら、ボリュームいっぱいに聴きながらひたすら走った。時々雨が降る。時々霧が混んでくる。その寂し気な風景が私の心に融け込んでくる。所々に、紅葉の気配が漂っていた。

ページトップ