君はなんて花

2025年03月20日

草花 先週の12日、暖かな春らしい陽射しが降りそそいでいた。私の誕生日を祝ってあげるって人を湖東中学校の玄関横で待っていた。少し遅れるよってラインが届いた。そんな幸せそうな日には心穏やかになる。そんな時、何気ない草花にも目が留まる。懸命なんだね、君たちも。

 

 ちょうど今時分なのだろうか、私の当時の断片的な記憶は。幼い頃の我が家には板張りの縁側があった。雨戸は全て戸袋に納めてあった。庭一面にはまだ残雪が広がっていた。穏やかな春の日差しを体いっぱいに浴びた私がその縁側にちょこなんと座っていた。どうして私が私の姿を俯瞰しているのだろう。穏やかな記憶ってそんなものなのかもしれないよって、小さな草花が私に囁いていた。

 

 多分この花イヌフグリの一種だと思う。普通、イヌフグリは集団で咲くものなのだろうが、なぜか一株だけがここに咲いていた。だから私が写真に撮って店主日記にアップしてあげる。ひとりでも、多くの人の目に触れさせてあげる。

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