儚い命
2022年09月13日
先日のことである。妻との思い出の、鳥取市の観音院で抹茶を頂きながら庭園を眺めていた。池泉鑑賞式日本庭園で落ち着いた趣がある。その池に一枚の木の葉が落ちていた。そう思って見ていると、風もないのに揺れている。不自然な揺れ方だ。揺れが落ち着いてくるとそこで初めてその正体がなんであるかが分かった。それは緑色のカマキリなのである。空中から着地を誤って水中に落下したのだろう。不自然な揺れ方は羽をたたんでいたところなのかもしれない。
やがてカマキリは岸に向かって泳ぎだした。その距離は2mもあるだろう。泳ぐ練習もしていないのだろうに上手に進んでいく。やがて岸にたどり着いた。そして岩肌にしがみついて上に昇ろうとした時、ゴボッと音がして姿を消した。彼の命は一瞬にして池の主のような大きな黒い真鯉に飲み込まれてしまったのである。もうちょっとのところで難を逃れるはずだったのに。
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