明日は結婚式

2019年05月11日

 まだ先の話だと思っていたが明日になってしまった。明日は長女の結婚式だ。松江で披露宴して広島県に嫁いでいく。めでたい話だ。人と人が出会って結ばれて新しい生命が誕生する。めでたい話だが、父親にとってはまた寂しい出来事ではある。

 

 私と妻との結婚を思い出した。出雲大社で出会って、写真を撮って、その写真が送られてきて、文通が始まった。妻は兵庫県の北部に住み、私は松江市に住んでいた。たまのデートは中間の鳥取市が多かった。妻が好きだった野口五郎の私鉄沿線の歌詞みたいに鳥取駅の改札口で待つ私だった。

 

 ある日、観音院に行った。玄関から入って座敷に上がってお茶を頂きながら庭園を鑑賞する仕組みである。作法など知らない私たちは恐る恐るその抹茶の茶碗を飲み干した。そして茶碗の底を見ると不思議である。妻の茶碗には干支の寅の文字。私の茶碗には同じく干支の子の文字。相手の干支がお互いの茶碗に表れたのである。こんな私たちをみてある人が先日私に言った。「こんな大恋愛ほんとうにあるんだねって当時思った」と。

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