店主日記

  • アマリリス 2020年05月26日

    アマリリス この頃何を食べても美味しくない。コーヒー飲んでも熱さがしみる。そう、口内炎になったのである。この口内炎には様々な原因があるらしいし、様々な治療法もあるらしいが、とりあえず、自然治癒を思うしかない。治癒力がどれだけあるか試されるときである。

     

     アマリリスの花が今年も咲いてくれた。20数年前、勤めていた頃に来客が土産として会社に持ち込んだものだ。それを私が育てていた。会社の裏の空き地では育てにくいため、自宅に持ち帰っていた。そして不動産業を開業すると同時に、事務所の玄関横の鉢植えとして育てている。

     

     近年、株分けしてくれと私にせがむようになった。去年も、一昨年も株分けに成功した。今、6株になった。その中で、今年花を咲かせるのは2株だけ。来年は3株になるといいなと思っている。深紅の色一色で魅力的だとは思わないが、永く付き合うと可愛いものである。

  • 国民の力をを信じてほしい 2020年05月19日

     この店主日記には、仕事に絡んだことは、良い宣伝になることでも書かぬようにしている。いや、書きたくないと言った方が正解だろう。このコーナーは、私の趣味のひとつでもあり、それが楽しくもあり、良い気分転換でもあると思っている。叫びたいときもある。時には泣きたいときもある。そして笑いたいときだってある。だが、今日は書いてみる。

     

      なんの罪もない人たちが新型コロナウイルスの影響に苦しんでいる。仕事が減り、収入が大きく落ち込んだ人がいる。働くべき仕事を失って収入をなくした人もいる。事業主の人たちも来客がないからと、注文がないからと苦しんでいる。営業すらできない店舗もある。少々の努力じゃ追い付きゃしない。今、払えないからと、私の所へ家賃交渉に来る人もいる。だがと、私は考える。賃借人も、建物所有者も、同じ被害者なのである。被害者が被害者を助けることなどできりゃしない。民間人が民間人を、個人が個人を助けることなどできりゃしない。可能な限り、できる限りやるしかないと思っている。

     

     先日、検察庁法改正の採決は今国会では取り下げられた。これは、歌手や役者など著名人も参加したインターネットによるハッシュタグ付きツイート数が1,000万件近くに達したことによる力が大きいだろう。このことに私はほっとした。不要不急なことは今じゃなくていい。今は、政局など考えないでほしい。日本という国が破壊寸前になるまで努力してほしい。そのことのみを思考し行動してほしい。そして、日本人ひとり一人の生命を助けてほしい。生きる権利を守ってほしい。幸せに生きようとする努力に報いてほしい。日本人は勤勉である。コロナウイルスが解決すれば、みんなが元気になれば立ち直ることは容易いはずだ。

  • 妻へのラブレター ~また君に恋してる~ 2020年05月11日

    朝露が招く 光を浴びて

    はじめてのように ふれる頬

    てのひらに伝う 君の寝息に

    過ぎてきた時が 報われる

    いつか風が 散らした花も

    季節めぐり 色をつけるよ

    また君に 恋してる いままでよりも深く

    まだ君を 好きになれる 心から

     

     2007年、ビリーバンバンによってシングルカットがなされた曲らしい。ビリーバンバンの弟に私は似ていると以前から言われていた。よく見ると、なるほどなってこの頃思うようになった。そんな理由からではないが、この歌が気に入っている。

     

     「いつか風が 散らした花も 季節めぐり 色をつけるよ」の部分を見ると、しばらく疎遠になった恋人同士が再び縁りを戻した。そんな歌らしい。

     

     君が旅立って、これで何もかもが終わったんだってそのときは思った。でも、2年の月日が色をつけた。今でも君に恋している。その心は今までよりも深い。だから君のこと、今でもとっても好きなんだ。そしてこれからもずうっと、この気持ちは変わらない。そんな思いでこの歌を口ずさんでいる。

  • タンポポ 2020年05月08日

    タンポポ 

     タンポポは一年中咲く花だ。だけど、今の時分が一番多く咲く時期だろう。草むらに、花期を終えて綿毛に変えたその姿が居並ぶのは美しいし神々しくもある。今見かける黄色いタンポポはみな外来種だ。それでも、八雲町の草むらには日本古来種の白花タンポポを数多く見かける。そしてほっとする。

     

     私が写したこの綿毛のタンポポは頭頂部分を風に散らしていた。残りの8割がまだ自分の茎にしがみついている。だが、このすべてが風に舞ってしまうのは時間の問題だ。兄弟がみんな散りぢりになってその何割が地に着いて芽を出すのだろう。遠い古から続くこの綿毛の確率はいかがなものなのだろう。私もこのタンポポの確率で今生きている。

  • 藤の花 2020年05月05日

     ステイホーム。私にとって家にいることは、発狂するほどに無残な仕打ちなのである。テレビで緊急事態宣言延長のニュースをきいていても、政治家トップの我が思惑に都合のいい数字だけが並ぶのは空しいだけ。心に響く何ものもない。

     

     先日今井書店で3枚の図書カードで仕入れておいた、数冊の文庫本を持って車で出かけることにた。目的地は山の中。人がいない静かな場所を目指して車は走る。駐車場のある山頂で車を止める。しばし読書を楽しむ。読書と言っても、難しいものではない。内田康夫の推理小説「不等辺三角形」だ。

     

     前部両サイドのドアのガラス窓を開け、小鳥の鳴き声を遠くに聞いて、爽やかな五月の風を肌で感じながら心は小説の殺人現場に舞っている。そんな非現実の推理をしばらく楽しんだ後、再び車で走ることにした。しばらくするとガードレールのすぐそこに、紫色の藤の花がその艶やかさを誇っていた。

    藤

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