店主日記

  • ヒグラシの初音 2019年07月19日

     昨日は松江市でも雨が降った。断続的にではあるが大雨だ。一時的に大雨警戒警報が出たぐらいによく降った。それが小降りになった頃、頓原に住むOさんがやって来た。1年余り振りだろう。様々な話があったそのなか、友達の有無についてのテーマはおもしろい。

     

     世の中には男と女がいる。男って人種は、知り合いは多いけど友達と言えるやつは少ない。その反面、女は友達を作ることが得意な人種だ。だから配偶者を失った時、男は孤独に陥る。女はというと、意外と社交的になる。・・・ほんとだなと納得する。

     

     我が家は、そんなに近くはないが前後に山がある。昨夕、シャワーを浴びて缶ビールを飲んでいたらヒグラシの初音を聞いた。私にとっての初音だ。まだ数は少ないが、セミというのは、ひとつが鳴くとそれに従って合唱が始まる。夕方ひとり鳴くヒグラシは物悲しくも聞こえる。だがこのヒグラシの大合唱、朝鳴くのは私にとっては目覚まし時計だ。

  • 津和野の旅 2019年07月11日

     石垣昨年の今頃は、萩で一泊して早朝に立って津和野経由で帰ったから1年振りの津和野旅だ。次女が東京に行ってからさだまさしの「案山子」をよく聴くようになった。「元気でいるか、街には慣れたか」で始まる歌だ。津和野城址でイメージしたのがこの歌らしい。何度も何度も繰り返し聴いていたら行きたくなって、たまらずの津和野旅である。

    あざみ

     

     早朝出発してのドライブ旅だ。休憩をはさみながらなので到着したのはお昼少し前。食事が先かな、と思いながら成り行きでリフト乗り場まで来てしまった。往復700円の昇降券を買って乗る。高所恐怖症の私にとってはスリルでもある。

     

     本丸跡でさだまさしになった。案山子の歌になり切った。城跡の石垣の上に津和野の町を見守るようににひっそりと佇むあじさいの花。この花の歌を思い出す。「山には山の憂いあり 海には海の悲しみや ましてこころの花ぞのに 咲きしあざみの花ならば」 

     

     その後、町に下りて名物の「うずめ飯」を食べた。そして味わうようにゆっくりと、ゆっくりと歩いた。道路わきの水路に泳ぐ鯉。侍の奥方が、娘さんが現れそうな商店の暖簾。何軒かの造り酒屋。雰囲気を壊さぬよう建てられた銀行。すべてが津和野城下の藩政時代そのものだ。津和野の町はその雰囲気を十分に醸している。

    鯉

     

     写真は、本丸跡から望む津和野の町。城跡にひっそり佇むあざみの花。津和野を象徴する泳ぐ鯉。どんな人が腰かけたのだろう、縁側・・・あざみの歌の3番も紹介しておこう。「いとしき花よ、汝はあざみ こころの花よ、汝はあざみ さだめの径は涯てなくも かおれよせめて、わが胸に」  

    縁側

     

    うずめ飯とは、・・・津和野町は山の幸しかない山間の町である。藩政時代なのであろう、接客に苦労した。山菜だけでは恥ずかしいような気がして山菜をご飯の下に隠すように入れた。そこにだし汁をかける。それを知らない客はご飯を混ぜてみるとごちそうがうずめられていた。これが「うずめ飯」の始まりだとか。・・・母が作った弁当を隠すようにして食べた子供の頃がある。先生が言う。こんなにごちそうなのにどうして隠すの。・・・ちょうどそのようなことかもしれない。

  • 季節外れの 2019年07月04日

     アマリリス

     昨日の定休日は朝一番で歯医者に行った。歯石取るっていつ行っても気持ちが良いものではない。その後、出雲の息子に会いに行って、その足でボウリング場に行った。この出雲のボウリング場には、松江から転勤した人がいるので行き易い。

     

     先日、何年も使てヒビまで入ってしまったボールを新調した。投げ初めである。慣れないボールは難しい。1ゲーム目で100点を割った。3ゲーム目でやっと160点。いや、技術ではないらしい。久し振りのゲームだから。体力の問題だ。家に帰ったのが3時30分。ちょっと早いがビールといこう。

     

     今朝出勤したらアマリリスが咲ききっている。5月の終わりか6月の初めに咲くこの花が、7月に咲くのは初めてだ。不順な天候のせいなのだろうか。それとも、私の心の反映か。通行人によく見えるよう、鉢の向きを変えた。

  • 案山子 2019年07月01日

     今年も半分過ぎた。少しの間おとなしくしていたが、放浪癖がそろそろ頭をもたげてくる。さて、どこを放浪しようかと、そんなこと悩まなくても目的地は定まっている。定まっているなら放浪と呼ばないかもしれない。とにかく、じっとしていられない私なのだ。

     

     末娘が東京に行ってから1ヶ月半が過ぎた。あれからというもの、さだまさしの案山子って歌をよく聞くようになった。まるで私の心内を歌ってくれているようだ。ネットで、画面に津和野の町が映る。ここの城跡でイメージしたのが案山子らしい。ならば、私もさだまさしのように津和野の城跡に立ってみたい。

     

     娘が入社した会社をネットで検索した。もしや、どこかに写真でもないだろうか。あった。社員紹介の最前列の真ん中に写っている。確かに私の末娘である。たった1ヶ月半だけど、懐かしい。

  • ナミヤ雑貨店の奇蹟 2019年06月28日

     先日尾道で婿殿と飲んでいた時である。志賀直哉の話から、読書の話になった。東野圭吾の「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読んだのがおもしろくて、二人で映画を見に行ったとか。しばし、ナミヤ雑貨店の話で話が弾んだ。

     

     朝、パンをかじりながら新聞を読んでいた。選挙が近いんだな。与野党の攻防がいつになく激しいな、などと思って読んでいた。どんな結果になるだろうな、楽しみだな、なんて思いながら読んでいた。そうだ、夜の番組は?

     

     9時、ナミヤ雑貨店の奇蹟の上映があるのを見つけた。そう言えば、娘たちは新聞を取っていなかったんだ。最近の若い者たちはって思った瞬間、テレビ番組も分からないんだって思った。夕方電話してやろう。ナミヤ雑貨店、テレビでするよって娘に教えてやろ。

ページトップ